表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界日本記  作者: はくあんせいぼ
第一章 賢神イヴァン
78/595

決戦前夜 3

 数日後、お陰様で体調も無事復調して出発の準備をしていた所に特注で作った僕たちのブレスレットがティファニー本社から送り届けられた。同じ形のブレスレットが上下に色違いになってくっついて、先日の僕たちの服装に合わせたんだろう。1本は黒。もう1本はティファニーブルーだ。中央にはティファニーの社名が彫られてた。1カラットのダイヤモンドが2個付いているから問題なく魔法で付加出来るけど多分、この世の中で一番高価な誓約の腕輪になりそうだ。ブランド品でマジックアイテム作るのは多分僕たち位だ。エドは請求書を見せてはくれなかったので何とも言いかねるが、天文学的数字なのは明らかだ。


 僕は震える思いで魔法付加をかけた。1つは誓約の腕輪の効果。相手の場所へいつでも行ける効果。今後、不測の事態に陥っても僕たちが願えば必ず相手のいる場所へ行けるんだ。もう一つの効果は隷属の腕輪の効果。主人は相手の位置を特定出来ると言う事だ。この場合の主人と言うのは勿論、エドの事だ。今後は僕が居なくなっても僕の位置を特定出来るんだ。僕はこれでエドから物理的にも精神的にも離れられなくなったのは確かで、これでエドも少しは安心してくれるだろう。魔法石も順調に溜まった。回復量の低い物は魔法騎士である陛下に回せば問題は無い。効果の高い物は僕が所持するんだ。これからも無茶しそうだからってエドは笑ってた。僕は少々むくれたが、再三に渡ってやらかしてるから反論出来ない。


 僕たちは生まれたままの姿で腕輪をそれぞれ嵌めた。


 エドがお願いしたのもあって僕は胸を大きくした。身も心もエド好みになったからエドは時間の許す限り僕を求めていた。旅に出れば、しばらく抱く事もままならないからか。僕をしっかりと味わい尽くしてから戦線復帰するつもりの様だ。僕の首にはティアドロップが揺れていた。悲しみの涙を喜びの涙に変える。そんなエドの決意と覚悟を前に僕も気持ちを新たにして頑張ろうってそう思ったんだ。



 決戦前夜、私とイヴァンはドレスコードと言う名の障害に立ちはだかったので二人して買い物に出かけてからヒルトンホテルに宿泊することにした。


「たまの贅沢位なら大目に見てくれるだろう。アレクサがアジトに戻ったのもあるし、気になるって言うのもある。ホテル側と交渉してスイートの隣、借りられた。スイートにはマフィアのボスが宿泊するのは既に確認済みだ。アレクサが襲われそうになったら助けるぞ。」

「うん、分かったよ。イヴァン。もう、あんな辛い思いして欲しく無いから私も頑張るよ。」


 浮遊大陸メルツには本当に色々あった。宝石店もあればブランド街みたいな所もあった。ティファニーも通りかかったんだが。


「悪いな、ティファニーは多分エド達と被るから却下だ。」

「何でそんな事が分かるって……………あああ、預言で見えたのか。」

「その通り。確かに似合いそうだもんなぁ。ルーに。ティファニーブルーが映えるのが手に取るようにってのがな。まぁ、ミサトはあんまり目立って欲しく無いからブランド物でも違う物にしようか。その美しい黒髪に似合う物でな。」

「うん!」


 イヴァンは予め色々物色してたのか。インポートドレス専門店を訪ねた。そこでイヴァンは一目惚れしたのか。つかつかと1着のドレスを掴んで。


「ミサト、絶対これ似合うから着てみろよ!」


 そう言って私に渡して来たのは天変地異前に作られたドレスを再現したものだ。ワンショルダーメッシュドレスのブルー、ネイビー系で凄く綺麗だった。試着室に行って、着付けてもらい、待ってるイヴァンに見てもらうと案の定放心した。おーい、イヴァンさんや。戻っておいで!


「……………あんまりにも綺麗だから見惚れていた。これでいこう。」


 と、靴と手袋を合わせてお買い上げして。後、タキシード置いてある店無いかと聞いたら近くにあると言うのでシンプルな黒色のタキシードを購入してたよ。後は、ドレスに合うアクセサリーなんだが。一応、祖母が残してたアクセサリーの中にサファイアのネックレスとイヤリングがあったのだが。


「流石にヴィンテージ物で揃えるって言うのもな。宝石店を覗いてみるか。」


 そう言われて近くの宝石店に行って購入したのは天変地異後手に入らなくなった真珠だ。祖母でさえ持っていない。冠婚葬祭に使えるとあって一連のネックレスとイヤリングのセットと指輪を購入した。勿論、鑑定書も完備で同じヴィンテージ物でも貴重な物でって思ったのかもしれない。それに。


「そう言えば、俺たち夫婦になってるのに夫婦らしい事は特にして来てないからな。大事な奥さんに贈り物しようって思ったんだ。」


 そんな気持ちが物凄く嬉しかった。二人して手を繋いでヒルトンホテルにチェックインした。

 部屋の鍵を受け取って案内されて部屋の前まで来た。部屋の鍵を開けて荷物を受け取ってカードキーをいただいてから。


「ごゆっくりお寛ぎ下さい。」


 そう言ってボーイさんは退出した。イヴァンは鍵を掛け、念入りに魔法でも施錠した。私も室内に仕掛けられた物が無いか。念入りに調べたらあったよ。


「イヴァン、此処にカメラと盗聴器があるよ。後、ベットの所にも。」

「おし。さっさと取り外そう。他人に奥さんの体と情事を見せる趣味はないからな。にしても、流石にマフィアが常宿にしてる所だよなぁ。ホテルにしちゃ迷惑な話だが、そんだけマフィアに睨まれたら怖いって事なんだな。」

「そうだね、付け入る隙を狙ってるんだよ、きっと。」


 そう言ってテレビ付近にあるカメラ1個と盗聴器2個は無事無力化された。バスルームにも同様の物が1個ずつ、ベットルームにも1個ずつあって辟易したのは言うまでもない。


「まぁ、敵地に潜入してんだ。こんなもんだ。」

「…………」


 まぁ、流石にアレクサの地位が高い方でもどうにもならない事あるんだなって思った。マフィアは裏切りが横行している。地位を守る為なら人を殺してでも蹴落とす。そんな所に身を置かないとならなかったアレクサ。私とほぼ同じ大きさの小さな男の娘の行く末が気になった。そして、そんな私を気にしてか。抱き寄せられてあっという間に快楽の渦に巻き込まれた。但し、何があるか分かった試しがないから服は肌蹴た状態だ。イヴァンも服を着たまま。いざと言う場合には臨戦態勢に入るつもりの様だ。


 そして、不測の事態に陥ったのはそこから2時間位経ってからだ。二人して盛り上がっちゃって収拾つかないタイミングだ。イヴァンも流石にぼやいた。


「せっかく盛り上がっていた所なのに!」

「いやいや、そもそもスイートの隣に入った時点で何かあるって分かるでしょ!普通は!」


 軽妙な軽口が止まらない。私は朧月夜を装備した。イヴァンも銃を2種類装備した。私達がいたのはベットルームだ。割られたのはリビングの方だ複数の足音が聞こえた。そして、ベットルームの扉が開かれたので、出ようとして制止された。瞬間、機関銃がさっきまで寝ていたベットを粉砕した。機関銃の轟音が轟く中、イヴァンが指示を出した。止まったら突入すると読み取れた。私は首を縦に振った。


 そして、銃口が火を噴くのをやめた時、私は神速の剣を抜いてまずは機関銃を真っ二つにした。青ざめる男どもの度肝を抜くのが実に爽快で、一人、また一人と斬り伏せた。イヴァンも飛び出して、死角で狙ってる相手を撃ち抜いて殺していく。銃声に気がついて、マスターキーで開けられる音がするが、魔法で施錠しているので開けられない。


「お客様、開けてください!お客様!!!」


 一斉に始末し終えるのに5分程度かかった感じだろうか。イヴァンが外を確認して、本当にホテルの従業員だと分かって魔法の施錠を解いた。ボーイさんと一緒にどうやらオーナーも来ていた様で。


「お客様、これは一体…………」

「問い詰めたいのは此方の方だ!おたくのサービスには人が寛いでたら問答無用で襲って来るサービスとか部屋中に盗聴器やカメラを仕込むサービスとかしてるのか!エルフの女王陛下、ミサト様をお守りする為返り討ちにした。警察でも、何でも呼ぶが良いだろう。そして、当然だが、こんな危ない場所にミサト様を置けない。代わりの部屋かホテルを要求する!」


 そう言って、取り外した盗聴器やカメラの残骸をオーナーの手に渡した。オーナーも流石にワナワナ震え、


「お客様に大変なご迷惑をおかけいたしました事、心よりお詫び申し上げます。勿論、此方のお代は結構。代わりにここからすぐ近くのホテルを手配させていただきます。勿論、そちらのホテル代も迷惑料として滞在費は此方で持たせて頂きます。」

「いや、また襲われたら叶わないからな。せっかくの夫婦の時間だったのに。場所だけ紹介してくれたらそれだけで構わない。」

「本当にすみませんでした。直ぐに警察を呼びます。申し訳ありませんが、とりあえず別室で待機して頂きます様宜しくお願い致します。」


 私達の部屋を含めて3部屋ずつ。6部屋しかない場所で起きた最上階での襲撃だ。私達の部屋は角部屋で、中央に1部屋ずつスイートルームがあり、両端がセミスイートって感じだったので当然疑われるのはお隣さんって事になる。本当に馬鹿な事をしたもんだ。警察の人が駆けつけると共に身元確認の為にピール皇太子殿下が従者のモハメド君と共に現れて私の身分を証明してくれた。私達が倒したのは手勢15名程。ピール殿下のお陰で早々に私達は解放された。身元確認すれば、全員がマフィアの構成員だった。となると心配なのはアレクサだ。ピール殿下も流石に。


「僕が住まう王宮に内通者がいる可能性が大きい。今の所、他の面々は揃いも揃って武の心得がある人間ばかりだ。バイソンさんでさえ戦えるんだ。本当に凄いよね!流石勇者御一行様だよ。ただそうなると、情報が漏れてる危険があるね。」

「それな?連絡取ろうと思ったが、あいつ電源落としてやがる。先程まで通じてた所見ると多分、倒れたお姫様を介抱してるんだ。きっとな?現場で落ち合わない限りは連絡は無理だ。まぁ、イギリスでの件であの二人大暴れしてる位だから相談せんでもどうにかなるだろう。あいつには引き寄せ役頼んでる。ルーベルトを女装させて侍らすだけできっと衆目の注目を集められるさ。」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ