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異世界日本記  作者: はくあんせいぼ
第一章 賢神イヴァン
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見えない出口。2

 俺は逃走の途中でミラに新しい服一式を購入した。趣味の悪い服じゃなくて抱かれる為の服でもない。普通の服を買えば良いって教えたら、出て来たのは秋らしい実に可愛いチェック柄のワンピースにそれに合わせた様に無地のカーティガン。ちょっと厚底の靴にニーハイソックスって格好の。実年齢に合わせた様な服だった。


「可愛いな。よく似合っている。」


 そう言って褒めれば、ミラは照れ臭そうに微笑んだ。


「それにしてもゆっくりしてて大丈夫なの?」

「あんま良くないが、俺がお前の服処分したから。俺の女にはあんな服着て欲しくないからなぁ。落ち着いたらいくらでも買ってやろう。」

「本当!?」

「…約束するさ。んじゃ悪いが、ちょっと急ぐ。」

「分かった。」


 俺は再び気配を消して屋根を伝って移動した。んで、大丈夫だと思って逃げ込んだのがどうやらかなりキナ臭い倉庫群だった。特に意識して入った訳では無かったがどうやら違法の数々が蔓延る倉庫の様だ。俺は取り敢えず中身を調べると。


「これ、アレクサ起こした方が良いな。おい、起きろ!アレクサ!」

「んん…………」


 アレクサが意識を回復させた。俺を見てギョッとした顔をした。


「おい。こいつの中身は何だ?」

「……………これ、覚醒剤だ。だけど、なんであなたは此処を嗅ぎつけるんだ。此処、アメリアが軟禁されてる場所の筈だ。」

「何だと。」


 本当は既に他人に入れ替わってるが、取り敢えずすっとぼける。


「……………一旦出るぞ。ミラが危険だからな。悪いがあんたも連行だ。」


 そう言って改めて出て屋上に逃げると、下からマフィアの方々が出るわ出るわ。何だか慌ただしい様子だが。取り敢えず二人を抱えて気配を消して音もなく逃走した。流石に遠出はまずいので浮遊大陸をメルツからアルジャジーラへと渡ってビビる二人を伴って、イヴァンの私室に連れ込んだ。


「よぉ〜。目的のアレクサ。連れて来たぜ。」

「おう!お帰り。また派手にやらかしたな。」

「いつもの事だろう?」

「……………言えてるな。で、その子どうするんだ?」

「ミラか。一旦俺の部屋に置きに来た。偶然だが、たまたま入った倉庫群の1つがアメリアさんが軟禁されてる場所だとアレクサが言っててな。ちょっと確認を取りたいがそうなるとこの子が危険に晒されるからな。」

「んじゃ、その子此処に置いて行け。俺が責任持って面倒見る。」

「ありがとなぁ。恩に着る。ミラ。こいつ俺の親友でイヴァンって言うんだ。」

「よっ!」

「……………あんたがアメリアを聖域から出したあの……………教えてくれ!何であんたはアメリアを聖域から出したんだよ!」

「……………自らの意思で出てるぞ。何なら話してみるか?本人に。」

「ええっ、でも、アメリアは軟禁中の筈。」

「それも本人の口から聞いた方が良いだろうな。ああ、もしもし、エドか?……………ああ、アレクサがアメリアに話があるって。ああ。アレクサ、ビデオ通話に切り換える。そのまま待ってくれ。アーク。悪いがその子連れて席外してくれるか?」

「ああ。分かった。行こう、ミラ。」

「はい。」


 んで、俺はミラ連れてイヴァンの部屋出て。でも、沢山抱きたかったから。


「悪いが、ちょっと付き合ってくれ。」


 そう言って連れ込んだのはちょっとお高めのホテルで。時間はもうすぐ夕方だったのもあったからチェックインを済ませてから部屋に案内された。部屋に入れば。


「凄い!」


 そう言って喜んでくれた。俺は鍵をかけてミラを抱いた。


「悪いな。堪え性が無くてな。あんまりにも可愛いから何度でも抱きたくなった。」


 俺は多分、イヴァンが気を利かせたんだと思う事にした。アルジャジーラにあるホテルで景色が外から一望出来た。眼下には王宮群が広がっていた。


「昨日の私じゃ全然想像つかない…………」

「んまぁ、そうだろうよ。まぁ、俺は最初から自分の女にするつもりで抱いたがな。さぁて、続きをしようか。流石に此処ならお邪魔が入りそうにないからなぁ。たっぷりミラを堪能するさ。」

「うん。」


 俺は感情をぶつける勢いで抱いた。ミラは一般人だから戦争には連れて行けないって事が分かっていたからだ。こんな役目受けなければ良かったのかもしれない。出会いが無い方が良かったのかもしれない。でも、俺とした事がついつい同情して感情移入してしまったからもう、目が離せそうにも無かった。とにかく時間が惜しかった。少しでもひと時でも長く。時間が止まってしまえば良い。目の前の女の乱れっぷりを堪能しながらそんな事を考えてた。



 どうやらあいつ。バックれたな。俺が言わなくてもさっきの女の子は連れて行けない。って分かってるのがなぁ。まぁ、幼馴染の好で大目に見よう。今回アーク居なくてもイギリスの特殊部隊が明日に備えてオークション会場に張ってる。軟禁場所にはアメリアさんじゃなく魔王さんが大暴れする気満々だから消し炭になるだろう。アレクサもアメリアと長時間話をしてアメリアの説得に応じてマフィアから足を洗うって言い出して明日のオークション会場に逆スパイとして潜入する事にした様だ。リンちゃんがあのアークに春が来た事を嬉しそうに喜んだが。


「まぁ名残尽きないのは分かるけどね。幾ら何でも売春婦だからね。連れて行けない。分かるんだけど、彼女の方から身を引きそうな気がしてならないわ。」


 とまぁ、複雑そうな顔をした位だ。みんなにも事情を話せば、アークの事を応援したいから今回はそっとしとこうって話でまとまって。何せ、預言じゃ恋は多いがみんな人族の金持ちだから全員身を引くって事だった筈。ただ、売春婦がお金を持ってるとは思わず。初めて預言を外す人が出るかもと。正直言ってワクテカが止まらない勢いだ。まぁ、外見はアウトローだけど中身は至って真面目だから、俺も流石にそりゃ無いわって思ってた位だ。まぁ、場所なら分かる。ホテルから問い合わせあったからなぁ。迎賓館みたいな場所に連れて行くな!と思いもしたが、マフィアに追われてるなら安全の方を購入したのも頷ける。しょうがないから10日分だけ先払いしてきて、使わなかったら精算宜しくお願いしますって頼む事にしたさ。



 そんな事とはつゆ知らず。俺はベットで抱いてたさ。大きなベットで二人して夢見てる感じだ。天蓋付きのベットって早々お目にかかれるものではない。ウイーンってスマホの音のバイブが鳴ったから何かな?と思ったら他でもないイヴァンからで。メッセージを確認したら


 どうせ遊びのつもりが本気になっちまったんだろ?出発出来る様になったら呼ぶから後悔ない様にだけはしといてやれよ!


 流石に幼馴染。良く分かっていらっしゃる。だけど置いておけばマフィアがミラを離さない限りあいつに待ってるのは強要という名の地獄で。元の鞘ってなるのは見えていた。


「どうしたの?」

「いや、出発まで10日程休暇貰えたからなぁ。後悔しない様にだけはしろってお達し来た。今のままだとお前、命危ないのは分かるよな?」

「うん。それは分かる。」

「だから、此処以外の場所に高飛びしようと思っているんだ。その方が俺としても安心だしなぁ。」

「当てはあるの?」

「…私用で利用した事は無いが、全く無い訳じゃない。ただ、明日。闇オークションあるの知ってるよな?」

「知ってる。」

「だから、先にお前が安心して暮らせる様にしとこうと思ってな。仲間に勝手に合流してさ。」

「……………うーん。あなた、月の人だからマフィアの恐ろしさ。実は知らないんじゃないの?」

「まぁ知らないなぁ。でも、それはあいつらも一緒さ。本当の殺人鬼の恐ろしさを知らない。本当に恐ろしいのは殺気消して容易に近づける相手さ。なんで、さっきうっかり入っちまった場所にお前連れて出向こうと思ってな。心配すんな。誰一人として寄せ付けねぇよ。お前連れて歩いてもハンデにすらなり得ねぇ。」

「私、売春婦だよ?」

「そんなもの、俺が抱きまくって過去ごと消し去ってやるよ。俺は中身にしか興味がねぇ。勿論、今夜は寝かせねぇし、俺と一緒にいる間はまともに歩けない。時間が惜しいから隅々まで堪能させて貰うぞ。でだ。俺がちゃんと迎えに行くからお前、死ぬ気で生き方変えろ。ただひたすらに前を向いてな。出来るか?」

「…うん。やってみる。アークの言う通りにやってみるよ。」

「よっしゃ。俺は心から嬉しいぜ。ミラ。お陰様で俺はお前という心の支えを得る事が出来たさ。まぁ、アレクサには悪い事したけどさ。もうどうでも良いだろう?あんな体にしか興味無い奴の事なんて。」

「うん、アークが色々教えてくれたから。単なるアクセサリーだったんだね。私。だから、あいつの事は忘れることにする。明日、出かける時に荷物取りに行きたいんだ。で、あいつに貰ったアクセサリー。後でアレクサに返してくれる?ついでに伝言もお願いして良い?」

「おう、構わねぇぜ。言ってみろ。」

「もう、お飾りになりたくないの。あなたとの関係はおしまい。これからはアークだけ見て生きる。だからさようなら、アレクサ。って伝えて。」

「了解した。んじゃ心置きなく溺れる事にしよう。」


 こうして、俺とミラは寝る間も惜しんで愛を語ることにした。二人して夢見てる気分になった。めくるめく楽しい時間は本当にあっという間だ。宣言通りの状態になるには差して時間はかからず。翌朝にはホテルをチェックアウトした。えらい大金が戻ってきたので心底驚いたが、まぁあいつらしいなと思って受け取った。ミラを抱えて衛生状態が悪い自宅に戻れば当然、差し金がいたが難なくミイラになって頂いてミラ以外の女達が一斉に失神した。なので、有り難くミラの部屋に入って宝飾品は全て俺が預かり、洋服の類は下着以外は他の女達の為に置いて行き、下着や化粧品の類は全部処分して。それから気配と音を消してアメリアさんらしき人と再会する事にしたんだ。


 まぁ、分かってると思うが俺の話は一旦ここまでだな。ちゃんと時系列を追ってたら勝手にしゃしゃり出てくるから、良い子のみんなはチャンネルはそのままな!

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