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異世界日本記  作者: はくあんせいぼ
第一章 賢神イヴァン
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見えない出口。1

 俺はまず、自分の金からスラムにある寂れたバーを買い取った。随分と安い買い物だったよ。店を開けるつもりもない。取り敢えず、寝られれば良い。暴れて壊しても元々治安の悪い場所だ。警察なんぞ見て見ぬ振りを決め込んでくれるので、潜伏先としてはもってこいだ。俺が接触を図ろうとしてるのはマフィアだ。最終的なミッションとしてはマフィアぶっ潰す!シルフィードにとっちゃ、豊富すぎる餌に歓喜の声さえあげてる位だ。まぁ、流石に不潔すぎるベットに女連れ込む趣味は無いからベットは安物のダブルの中古を買ってそれっぽくした。今日からこの女を攻略する予定だ。イヴァンに渡された札束は餌だ。手口なんて読める。


 恐らく、ミラは餌だ。充分餌に満足した所で野郎どもが出てフルボッコした後有り金全部頂戴して後は野となれ山となれって感じなんだろうな。嘗てのイヴァンとつるんでやってた正にあれだ。


 ちなみに俺は女に不自由した事無い。月の頃から面白い位女から寄って来たからなぁ。

 中にはシルフィード奪取の目的で女を幾度と抱いたが、俺とシルフィードが美味しく頂戴したから死体が見つかった試しはない。宇宙空間にポイ捨てすれば永遠に闇に葬れた。


 さてと、夜の帳が降りて来た事だし。ぼちぼち出かけますか。



 それっぽい繁華街に出た。呼び込みの女達がうざったい位にすり寄って来た。俺は目的の女を探す。

 適当にあしらいながら


「サービスしたら考えてやるよ!」


 と言いながら札束の入った封筒で女の頭を軽く叩いた。反応は上々。その内、俺はわざと封筒に入った手を掴まれた。どうやら目標の女性が札束に興味を惹かれて現れた。俺から封筒を奪い取り中身を確認してほくそ笑んだ。


「あら、お兄さん。随分と豪勢ね。ここの女全部と遊んでもお釣りが来る様な大金ひけらかすのって余り関心しないわ。目的はなぁに?」

「そりゃあ、遊びたいからに決まってるだろ?あんた。気に入った。名前は?」

「ミラ。」

「そうか。ミラか。んじゃ、俺を精々楽しませてくれよな!」

「案内するわ。」


 俺はミラの案内で安ホテルの一室に案内された。殺気がダダ漏れで笑える位だ。人数は5名。マフィアが聞いて呆れる。俺は扉を閉めてわざと鍵をかけなかった。その方が修羅場としては面白い。


「さぁ、どうせ来てるんだろう?入って来な!」

「なっ!?」


 男どもがわらわらと下卑た笑いを浮かべていた。俺はシルフィードを宝玉から出すと男達が一斉に俺の正体に気がついた様だった。だが、遅い。


「シルフィード、一人だけ生かす、残りは食べて良いぜ。」

「んじゃ、いっただっきまぁす!」


 俺の一太刀で5人が一斉に倒れた。指示通り一人だけ生きてた。後はシルフィードが魂を抜き取って非常に美味しそうにミイラにしながら食い散らかした。その光景のおぞましさに当然のようにミラが気絶した。まずは第一段階は成功っと。楽勝だなぁ。だが、服を着せたままだと逃げられる恐れがあるのでまずは女を全裸にした。そして女が着てたドレスに油性マジックで落書きをした。


 アレクサに告ぐ。テメェの女一人守れねぇで情け無い奴だよなぁ。お前。俺のモノにされたくなければお前一人で来い。俺は居場所教えてやる程優しくない。まぁ精々頑張るんだな!シルフィード


 まぁ、これだけヒントを与えりゃあ十分だろうよ。その間、この女調教してやるか。って訳で、俺は裸の女をマントで包んでからさっさとずらかる事にした。



 さてと、楽しい楽しいお時間がやってきた。寝てる女に酒を口移しで与えながらとっとと自分のモノにしてしまいますか。公衆便器みたいな女だから遠慮が要らないのがまた。

 俺が快楽を与えている内に目が覚めて来た様だが最初から抵抗する気を削ぐ為にわざとウォッカを口移しで与えてやった。強烈な酒だけに派手に噎せるがそんな事は知った事ではない。俺がしてるのはこんな男に引っかかっちゃダメだぞって典型的な見本に過ぎない。ミラが適度に解れて来たのでちゃんぽんしながら酒を与えつつやりまくる。出来りゃ、早い所懐柔に持っていきたい所だが反抗的な態度から諦めの境地に至るまでには時間がかかる。普通、行きずりの男に犯されたら誰だってそうなるものだ。ただ、ミラは重ねて言うが今まで散々男を食い物にしてた。だから、自分が今までどう言う事をしてたかを教えて考えさせると言う工程を挟む必要があった。どうやら相手も乗って来て泣き声が嬌声に変わって来た。俺も興が乗ってくる。もう酒は必要ない。水を口移しで与えながら何度も何度も俺しか考えられなくした。俺は名前を呼ぶ様に命じれば素直に言う事を聞いた。抱いている内に少しずつだが性格も把握した。見たところ、こんな事からは足を洗いたいんじゃないのか?って気がした。確認を取りたいから俺を中に入れたまま聞いてみることにした。


「なぁ、ミラ。本当の事を教えて欲しい。本当は毎日毎日違う男に抱かれておもちゃになるよりも普通に生きたいんじゃないのか?道具じゃなくて人間として。」

「……………無理。私、お父さん裏切れない。」

「ふぅん。お父さん…ねぇ。ミラはどうしてマフィアになんて入ったんだ?」

「お父さんに拾われた。美味しいご飯食べさせてあげるから来ないかって言われた。スラムじゃ毎日沢山の人が飢えてる。だからついて行った。拾われて以降ずっと大人のオモチャになる様に言われた。苦しかったけどご飯食べさせて貰えた。服も欲しい物も与えられた。死ぬよりかは良い。」

「んじゃ、俺がその負の連鎖から断ち切る力があるとしたら、どうしたい?」

「……………わかんない。」

「そうか。出会ってすぐじゃあ、分からないかぁ。じゃあ、時間を与えるからじっくり考えな?お前さぁ、自分がこの先どうなるか。考えた事があるか?俺は月で色んな人種を見て育った。当時は月は戦争中で俺は今のお前みたいに生きる為にあの手この手で生きて来たよ。俺たちのご飯を食べさせる為に身体を売ってご飯を得てたが性病にかかって死んだ奴もいたよ。そいつの年齢幾つだと思う?僅か5歳だ。お前もその歳にゃ大人に抱かれてたんだろう?」


 ミラの首が縦に振られて肯定を示した。なんてこった。地球にだって悲惨な生き方してる奴一杯いるんじゃあねぇか。恵まれてる奴なんてほんの一握りに過ぎない。昔も今も変わらないんだなぁ。


「んじゃ、質問を変えよう。生きたいか?それとも死にたいか?今のまま生きていてもお前に待っているのは性病になって死ぬのを待つか。役立たずに落ちぶれて臓器を売り物にした挙句に死ぬか、ヤク中になるか、死ぬまで公衆便器の様な生き方を貫くか。どれも悲惨な未来だ。ご飯は美味しかったかもしれないが、そう言う奴らはお金を貢いでくれる時だけなんだよ。優しいのは。お前から金が取れなくなったら待っているのは地獄だ。もし、これ以上苦しみたくないって言うなら非常に簡単だ。シルフィードで貫けば魂食われて安らかに眠れるだろうな。だが、もし生きたいと願うなら此処で必死になって抵抗してみろよ。俺はお前の態度を見て判断してやるよ。」


 さぁて。どう出るか。俺からは何もしない。若い綺麗な肢体を勝ち誇った顔で眺めるだけだ。恐る恐る俺の首に手がかけられた。なぁんだ。俺を殺してでも生きたいんじゃないか。答えがはっきりしたのでわざと動いて覆い被さった。立場が逆転した。


「んじゃ、さっきのは悪い男に引っかかった場合だったから今度はちゃんと人として愛するってのも教えておかないとなぁ。」

「……………あんた。バカって言われない?」

「勿論、バカなんだろうなぁ。本当だったら犯罪者にそこまで優しくする必要はない。ただなぁ、散々地獄ばかり見たからかどうも嫌いにはなれそうもない。行きずりの女って軽蔑してた筈なんだがなぁ。」

「……………やっぱりバカじゃん。」


 そう言って俺に抱きついて泣き出した。腕の中で。きっと、今まで散々封じ込めて来た感情。諦めてきたものにきっと気がつく事が出来たのかもしれない。



 翌朝になっても飽きもせず抱き合っていた。ちゃんと慈しむと無理矢理やられるよりか遥かに気持ちいいのが分かったんだろうな。さっきから狂わんばかりって塩梅だ。人間、気付く事が大事なんだよなぁ。求めてくる様になるとどんどん可愛くなってくるから不思議だ。昨晩とはまるっきり違う。快楽の溺れ方って言うんだろうか。ミラが俺の名を呼びながら懇願を口にする。俺は何度も何度もその願いを果たす。もっと欲しいかと聞けばもっととせがむ。願いと願いの応酬が実に心地良い。


 だけど、俺もバカじゃないので女抱きながら殺気の数を数えはじめる。俺がミラに。


「刺客来てる。下に15名。上に3名スナイパーが控えてる。」


 ミラはギョッとして俺を見るが。


「俺、こう見えて剣聖名乗っているからなぁ。こんなあからさまな殺気向けられても怠いだけなんだ。ただ、他の男にお前の裸見せる趣味はねぇから悪いがこれ着ててくれ。」


 そう言って昨日俺が着てたシャツを渡して着て貰った。俺のサイズがデカい事もあって着ればチョットしたワンピースだ。


「ネイサンはミラを守れ。俺がお前を投げた位置には銃弾は来ない。ミラはそこを動くな。」


 ミラは首を縦に振った。続いて、俺はシルフィードを出して写真の男を見せた。


「んで、シルフィード。この男以外はお前の餌にして良いぜ。しかしまぁ。何で全裸で戦わなきゃいけないんだろうな。」

「お前が自重しないせいだろうが!ボクに振るなよ!」


 俺はミラを片手で投げ飛ばした。それを難なくネイサンがキャッチした。俺も壁際に飛んだ途端に一斉に機関銃が窓のガラスとベットを粉々にした。弾の装填をさせる程甘くはない。シルフィードは遠距離でも攻撃出来る為、銃形態に変えて3名のスナイパー達を射殺した。剣形態に戻せばなんて事ない。階段から上がって来たチンピラ共を次々とミイラに変えていけば戦意喪失した先にいたのは今回のターゲットのアレクサだった。


「何で全裸で戦ってるのさ。あんた。」

「そりゃあ、そこにいる誰かさんがマナーがなってないからだよっ!」


 そう言って、峰打ちを決めてアレクサの意識を奪った。やれやれ。

 俺は上に登ってミラに襲撃が終わった事を告げてから服を着た。ただ、想定以上に派手にやられたんで誰かが通報したかもしれないので俺はミラとアレクサを抱えてずらかる事にした。

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