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異世界日本記  作者: はくあんせいぼ
第一章 賢神イヴァン
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作戦会議。2

「んで現在のアレクサに関しては幸太郎が調べてきてくれたんだよな。」

「ああ、でも個人的には非常に悔やまれる内容だ。当時、俺はザイード殿の場所こそ危険と判断してな。アメリアさんとアレクサを連れて逃げたんだ。勿論、ザイード殿も了承してくれた。ただ、目の見えない子供2人。しかも栄養失調が酷くて成長も1歳児程度の大きさしか無い子供だ。2人連れて逃げるのは俺にも至難の業で俺は先にアメリアさんの方を片付けようと考えた。俺はジークに連絡してアメリアさんの保護をお願いした。するとな、ローグフェルグに連絡入れてくれてすぐ引き取ってもらう事が出来たんだ。だが、流石にナイトメアの子供はジークでも断られてな。そんな大人のやり取りを聞いてたんだろうな。アメリアさんが安全な場所に囲われたと知ったアレクサは突如姿を消したんだ。取材中も探したがどうにか見つけたのは既にマフィアのボスが目を治す事と引き換えに情婦になってたって知った後だ。まだ小さい子供だから流石にこれはと思ってな。迎えに行ったが、アレクサにさ。『ぼくは、この暗い世界の方が好きなんだ。だからぼくの事はもう忘れて。さよなら。幸太郎。』って言われた後にマフィアのボスに銃突きつけられてな。『お前風情のマスコミなんぞに出来る事など何一つない。風穴開けられたく無けりゃ尻尾巻いて帰るんだな!』ってな。家族見たさに諦めた。追跡調査ならしてたから昨日の内にまとめておいた。」


 幸太郎さんは人数分資料と写真を添付して配布してくれた。


「これ、顔はそのまんまアメリアさんの生き写しじゃない?」

「本当にその辺は不思議だが、穢れの印は右肩に入っててその上に入れ墨があるそうだ。死神のな。当然、警察のご厄介にもなった事があるから何度か逮捕歴もあって写真のは警察から情報を提供して貰ったんだ。」


 右肩から下にかけて黒いローブを羽織った死神の入れ墨があった。タロットカードに出てくるあれだ。左肩には13の数字と蛇が全身を駆け巡ってた。アメリアさんが男性になったらああなるって感じの精悍な感じの男性だ。そして気になるのが目だ。どうもエルフの目の様な気がするんだが。


「あの、幸太郎さん。この目。ハイエルフの目ですよね?」

「おっ。良く分かったな。流石ミサトちゃん。剥製にされる前のハイエルフの目を事前に高値で入手してたみたいでな。成長が止まってから目の手術を受けて視力が回復してる。アレクサの方は問題無く見える様になっているんだ。ただ、日中は負担が大きいからサングラスが欠かせないんだが。目が見える様になってますますマフィアのボスに気に入られたんだろうな。部下達の信頼も厚い様で先日、3番目に収まったばかりだ。20歳の若さで異例中の異例でな。きっと幼少からのご寵愛が此処に極まったんだろうってもっぱらの噂だ。」

「まぁこれだけ顔が良ければなぁ。なんだ、顔が良ければ結構どうにかなるもんなんだな。」

「…どうにもならなかったのが此処に居るのに。良く言えるなぁ。アーク。」

「イヴァンも俺怪我してる時結構稼いで来てただろうが。」

「…思い出したくもねぇよ!」

「おい!お前ら話が脱線してるぞ!」

「「すいません!」」


 こんな大事な時に。相変わらず通常運転だ。


「でだ。こんな色男だから当然、情婦もいる。こいつもマフィアに拾われて絶賛マフィアに貢ぎ中だ。名前はミラ。年齢は16歳。観光客相手に売春して絶賛荒稼ぎ中だってさ。アレクサと交渉するんなら、まずこいつを攻略しないとなぁ。っと。俺の報告はこんなもんだな。」


 そう言って、幸太郎さんは妖艶な女性の写真を配布してた。写真を手にアークさんが立ち上がった。


「んじゃ、俺はこの女掻っ攫って来るから。」


 ちょっと、アークさんや。やる事無茶苦茶過ぎませんか?心配そうに見ると。


「なぁに心配してくれてんの?イヴァンが焼くよ。そんなんじゃ。俺はこれでも元ストリートチルドレンなんだぜ?邪の道は蛇ぐれぇ、心得てんぞ。ほれ、イヴァン。軍資金寄越せや。」

「しゃぁないなぁ。んじゃ其奴らの手口と捕縛は任せるぜ。」

「承知した。アレクサと接触図れたら御の字だ。吉報待ってろよ!」


 そう言って、札束の入った封筒をアークさんに投げてよこして。アークさんは別ルートでアメリアさんを探す事にした様だ。まだまだ作戦会議は続いた。


「んで、2日後の闇オークションの場所。詳細はわかったか?」

「はい。場所は浮遊大陸メルツの中心地にあるヒルトンホテルの最下層のオークションルームが会場です。既に、出品品目も明らかになっていて注目商品として既に公示されています。」

「それと、ルーベルト様の命でアメリアさんがご宿泊なさっていた部屋で毛髪を探す様に言われてましたがどうにか回収に成功致しました。」

「ちょっと待て。ルーは今寝てるんじゃ無いのか?」

「いえ、到着直後に念の為に回収する様に言われました。毛髪から行方を辿って予めアメリアさんを回収しておくそうです。その後になりすました魔王を念の為に配置して様子を見るとの仰せです。」

「成る程、考えたな。ルー。んで、もし襲われたとしても予想内の範疇って事だ。」


 そう言って、イヴァンは悪巧みを思いついた顔をした。


「さて、問題は金策のみとなったな。世界政府との交渉どうなってるんだ?リンちゃん。」

「ええ。基本的には前向きよ。でもね、ジーク様の抜けた穴は大きいのは分かるわよね?あなた達二人が分担して引き続きジーク様の様に協力してもらえるならお金に糸目はつけないそうよ。」

「私は受けるつもり。」

「ミサト!?」

「確かに自由は無くなるかもしれないけどね。私の力で人助けが出来るかもしれないならやってみたい。ただね、この戦争終わったらしばらく学業頑張らないといけないんだ。イヴァンが心配してるし、私、学校でイジメを受けたわけじゃ無いけど、里ではイジメを受けたから未だに人が怖い事もあるけど。学校行かなかったのに何言ってるんだって思うけど、多分、世の中には逃げたらダメなんじゃ無いかって事もきっとあると思うんだ。」

「そうね。偉いわ。ミサトちゃん。」


 そう言って、リンちゃんは私の頭を撫でてくれた。


「まぁ、AIの反乱の件については多分爺さんも触れて無かったと思うんだ。かなり先の話だし、その頃の世界政府は機能してないって言うしなぁ。どの位先の未来を教えたら良いかって聞いてみてくれるか?それが分かったら教えるとだけ伝えてくれるか?」

「分かったわ。まぁ、それで大金引き出せるなら御の字だと思って。取り敢えず引き続き交渉は続けさせて貰うわ。でも、ジーク様の抜けた穴は大きいし、世界政府も預言として残されたのは今回の戦争事案が最後よ。だから、未来を知る力を引き継いだイヴァン博士に寄せる期待は大きいのは確かね。プレッシャーも有ると思うけど無理しなくても良いからね。」

「…ありがとな。」


 まぁ、私の一言で諦めついたのか。アメリアさんの事を最優先に考えたのかは定かでは無かったがそんな訳で作戦会議は終了となった。



 夜にはルーちゃんがお使いに為にナスターシャさんを早速派遣してきた。ナスターシャさんの色っぽい口調で僕はとか言い出すので違和感がありまくりだ。早速、アメリアさんの毛髪と会議資料を持って帰って頂いた。作業は迅速に行われた様で、ものの数分もかからない内に電話がかかってきた。ビデオ通話打診されたから、イヴァンはパソコンを操作して大画面で映るようにしてくれた。但し、情報が外部に漏れたらまずいと言う事で小部屋発動させて私たちの表向きはあの二人。性懲りも無くって状態にはさせて貰った。みんなには悪いと思ったが。画面に映ったアメリアさんの髪の毛が肩までの長さになってしまっていた。あんなに綺麗な髪の毛だったのに。でも、無事な様子で本当に良かったと思っている。


「この度は、私が起こした事でご迷惑やご心配をお掛け致しまして本当に申し訳ございませんでした。」


 そう言ってアメリアさんは頭を下げた。少々泣き腫らした顔をしてた。画面には、先ほどの作戦会議の内容を精査中のエドが左に。中央にアメリアさん。未だに顔色が優れないが点滴をつけたまま怒り収まらないルーちゃんの姿があった。アメリアさん。どうもルーちゃんにこっ酷く怒られた様だ。


「ルーベルトさんには何故一人で勝手な事をしたのか。何故相談しなかったのかと怒られました。私の目は民の安寧の為に使われたと知れたのは幸いだったのですが、どうもわたくしの兄が色々ご迷惑をおかけしている様で本当に申し訳ありません。兄も元気なのは良かったと思うのですけれど、まさかマフィアにいるだなんて。私が誘拐されてから運ばれたのは兄の所だった様に思ったのですが、口を押さえられて眠らされてからは記憶が曖昧で。気がついたら色んな所を触られてて。何をされているか分からず怖かった。ルーベルトさんに助けられていなかったらわたくしは………………」

「きっと目が見えない事を良い事にどう考えても襲われていたとしか考えられないんだよね。アメリアさんの証言を聞く限りでは。僕も許せないからさ。僕も…………」

「待つが良い!そなたは安静にせねばならぬ身だと言うのに!性懲りも無く。先程は緊急性が高かった故に魔法の使用を認めたが、これ以上無茶をするなら僕にも考えがある!」


 あーあ。イギリスでも大ごとだなぁ。まぁ、まずルーちゃんが大人しくしてるなんて思えないんだけどなぁ。人一倍優しいし、曲がった事嫌いだからね。

 取り敢えず、イギリスも参戦すると言う事で落ち着いて。エドとイヴァンが色々打ち合わせをした。アメリアさんはしばらくイギリスに避難する事が決まり、別ルートでアレクサと接触を図ろうとしているアークさんには私からSNSでアメリアさんが襲われそうになった事とイギリスに保護されている事。そして証言を録画したものを送付したら「交渉の材料にさせて貰おう。」って返答が来たのだった。

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