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異世界日本記  作者: はくあんせいぼ
第二章 忠義神ピールと慈愛神シェリル
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秋の精霊王ショーン救出。1

 ストーリーの案内は、僕。ピールに戻るね。話はね。秋の精霊王ショーンの事に及んだんだ。僕は、正直な所信じられなかったんだ。でも、夏の精霊王ネイサンは父さんとショーンとは孤児院時代から常に共にいた仲間であり、親友同士だったんだ。だから、賢神として神になった後に姉上様に散々苦痛を強いた事に怒っていたのは紛れも無い事実でね。でも、それ以上に父さんにとって耐えられなかったのはショーンが自然が消えた日本に幽閉されてるのが判明した事なんだ。それも、神にならないと判明する事もなく、ショーンの助けを呼ぶ声も届かなかったと言う事なんだ。


「俺が政府を立ち上げ、汗水流してる間にエドはルーから悉く良心を奪い去っていったんだ。今のルシールと呼ばれる人物は最早、嘗てのルーベルトなんかじゃ無くなってるんだ。10年前に俺がピールを引き取っただろう?あれが元で俺たちは一度別離の道を歩む事になったんだが、その時には既にエドの頭の中には野望が潜んでいた事に誰一人として気がついてなかったんだ。エドは預言者であるミサトと千里眼を持つルーベルトを同時に得る事は世界の頂点に立つ足掛かりに利用出来ると考えたんだ。そして、言葉巧みにミサトを引き離した後にウインザー城に魔法の壁をルーベルトに張らせた上で幽閉したんだ。ルーベルトには既に隷属の腕輪が嵌められていたからエドの言葉の方を信じたんだ。これに気付いたミサトは以降、心を閉ざして抵抗するんだが、ミサトですらエドの野望の為だけに利用されたんだ。預言で自分に有利になる様に持っていって、まんまと世界政府のトップの座を日本の天皇家から奪い取ってるんだよ。そして、あの女性天皇いただろう?ミサトに盾突いた奴。彼奴もルーベルトに命じて密かに殺させているんだ。表立っては病死にしてるが、真実は暗殺だ。そして、ミサトを怒らせた責任と言って長年続いた天皇家を全員放逐した。これを行った事とミサトの摂政って立場を悪用してまんまと世界政府の頂点にのし上がってるんだ。」

「一緒に旅してた時は凄い好青年だったのに、何が彼奴をこんな悪辣な人間に変えていったんだ?」

「それは俺にも分からねぇよ。ただ、エドから何か不穏なものを感じ取ったからイギリスにいるのを辞退して俺はセレネティアに引きこもった位だしな。」

「剣聖の勘は凄いんだね。そんな事まで分かるんですか?」

「まぁね。お陰さんで俺たちは幸せを謳歌してたが、お前達がなぁ。エンジニアの夢捨ててまで介護せなならなかったピールと見て見ぬ振りが出来なかったモハメド。まぁ、お前達がいてくれたからこそ俺は安心してセレネティアの治安維持と剣士育成に勤しむ傍ら、調査が出来たって訳なんだが。」

「ただね、そんな事とは知らずにね。ぼくはアーク達の妨害任務受けてたんだよ。本当に申し訳なかった。アーク。ぼくがもっと早くに気がついて尚且つ、リンちゃんの忠告を聞いていれば…………」

「それよねぇ。本当に悔やまれてならないわ。兄さんであるアレクサは元マフィアの筈なんだけどね。疑り深い筈のあなたでさえ懐柔されてる事実に何かあると疑うべきだったのよ。」

「いや、実害及ぶ前にとっととずらかってるから俺的には何の問題も無かったぜ。俺は、殺人鬼なんでな。その辺は分かるから大丈夫だ。一度、気絶させてるしさ。」

「本当にね、今でも最初の出会い思い出すんだ。本当に強い人ってのはどんな状況に置かれても直ぐ様対応出来るもんなんだと思う間も無く気絶させられたんだ。本当に今でも敵わないんだ。」

「…………」


 昔話に花が咲いてるが、今はそんな事を言ってる場合では無いんだ。僕は切り出したんだ。


「でさ。秋の精霊王ショーンは助けるの?どうするの?まさかとは思うけど、場所は分かってるんだよね。」

「ああ、世界政府日本支部の地下奥深くだ。元々はそこが本部だったんだが、この度、目出度くイギリスに本部移ってるんだ。その隙を突いて最深部に軟禁されてるショーンを救出する。今、日本上空だよな。」

「勿論な。俺が一人で行ってくる。俺にとってもショーンは大親友でな。友人の危急なんだ。俺がやらせて貰うぜ。ただな、問題はその後だ。俺がシルフィードで命を奪うと皆挙ってミイラになるから足が付く。イヴァンの武器も今は展示中。って訳でな。お前には悪いが、俺にお前の剣。くれるか?ピール。」

「バイソンさんに作って貰った宝物だけど僕は良いよ。シルフィードのコピーみたいな剣だから多分、使い易いと思うんだ。ただね、それ。僕たち追われるの確定案件だよね。その辺はどう責任取るつもりなんですか?師匠?」

「それなんだ。俺もどうすれば良いものか…………」

「んじゃ、俺が召喚した人。丁度、真下に着いたみたいだからセレネティアに引き上げるな。」


 そう言って、父さんが神力でセレネティアに引き揚げたのは他でもないバイソンさんだったんだ。見た事無いドワーフ一人連れてるんだが、背はバイソンさんと同じ高さの幼女が出て来たからみんなして驚いたんだ。でも、バイソンさんからしたら成長した僕とモハメドに勿論目がいく訳で……………


「いやぁ!懐かしい面々が揃いも揃ったもんじゃ。大きくなったなぁ、ピール、モハメド!モハメドはまだ幼竜だが体つきはすっかり大人だな!」

「えっ!バイソンさん。僕の事最初から…………」

「気づかない訳ねぇだろう。ワシはな、前のメンバーじゃあ最年長で異世界時代の事を唯一知ってるドワーフなんじゃ。まぁ、レア過ぎてワシ以外誰も気がついてない様じゃったから敢えて黙っておったのじゃ。いやはや、どう言った経緯でアルジャジーラに竜が住んでたか仔細は分からんが、数も非常に少数でレア中のレアのモハメドが緑竜となると、使えるのは妖精系じゃのう。竜達はな、その鱗の色で得意系統分かるんじゃ。精霊王をこの機会に拝領すれば段違いに強くなろう。」

「それなら僕、もう陛下から拝領致しました。春の精霊王フラウディアを。」

「最強の竜に最強の精霊王を掛け合わせたか。なるほどのぉ。ミサトちゃんも考えたわい!これはな、下手に剣聖が行くよりもモハメドが竜に変化して行った方が足がつかないぞ。」

「ええと、僕、先程ようやっと空を飛べる様になって浮かれてたんですが、僕って、まだ何があるんですか?バイソンさん。」

「……………まぁ、知らないのも無理は無いじゃろう。お前さんの側に教えるべき大人が側にいなかったのじゃからな。しかも関わる機会もなかなか無かったってのもあって伝えそびれておったわい。良く聞くのじゃ。お前さんは自分の意思で飛竜になれるんじゃ。その大きさは今よりも遥かに大きいのじゃ。それ故に、誰かがモハメドの服を持って歩いてやらないといけないんじゃ。どうせ、それをするのはピールに決まっておるじゃろう。お前らが行ってくれば、あっと言う間にショーンも救出出来るじゃろう。」

「そうね、ピールも真語魔法と回復魔法の全てを会得させてます。そして、モハメドは一度だけですが世界政府の日本支部の最深部に招かれているからそのすぐ下にいるショーンも二人の知力で助け出す事が可能です。あの者も気がつくでしょうが、要は、時を止めて仕舞えば駆け付けようが無いのです。私からもお願いします。ピール、モハメド。ショーンを絶望の檻から救い出して下さい。後は、私が出てルシールから導師の任を解任すればあの者は私の決定には逆らわぬ。エルフの神は俗世に悉く利用されてる今のルシールの姿に心を痛めているのです。最終的にはルシールが自ら課してる隷属の腕輪を壊して正気に戻さねばなりませんが、残念ですが、神はルーベルトの事は諦めておいでです。自分の意思で外す事は無いと知っておいでなのです。」

「……………んじゃあ、あの二人を最終的には倒さないといけないって事なのか?自分勝手過ぎやしねぇか?そもそも出生に関してさえいい加減だったってのに。要らなくなったら簡単に捨てるのか?それは余りにもおかしいと俺は思うんだが。」

「その文句なら同じ神であるイヴァンが言うべきでしょう。ただね、神はこうも言ってるの。既に代わりは存在してるとも。」

「……………何となくだが、誰か分かった。エドの子供達。差し詰め、エカテリーナ姫様だろうな。まぁ、元凶は諦めるしか無いだろうな。後は、隷属の腕輪の効果の破壊及び除去となると、どうしても必要なのはルシールの戦力ダウンって所だが、今のルシールにゃ、ミサトが付加した効果で魔力消費が著しく落ちてるんだ。それに加えてショーンを遠隔から酷使してんだ。ミサト、遠隔からルシールに付いてる加護。外せるか?」

「それは外そうと思えば外せるけどね。ショーンをまずどうにかしてからで無いと。怖くて外せないわ。」

「……………それもそうだな。後は、ルシールと対峙した時にな。ルシールの腕輪付いてる方の手。切り落とせるか?」

「…それは俺に言ってるんだな。問題無いぜ。ルシールに対峙した時にすりゃ良いんだな?」

「ああ、そうだ。んで、肝心のセレネティア大陸なら俺がアイテム化して事態が終息するまで預かる。なんでな、心配いらねぇ。」

「流石神様。良く分かってるなぁ、おい。」

「神様の前に俺たちは親友だろ。親友。」


 そう言って、父さんと剣聖がハイタッチするんだ。本当に羨ましい位、仲が良いんだ。この二人。僕たちが両親失ってなかったらきっと築かれる関係もこんな感じだったのかもしれない。僕はそう思ったんだ。


「じゃあ、僕たち。転移魔法で行ってくるよ。ああ、念の為に師匠も来てよ。」

「分かったぜ。案内頼むな。モハメド、飛ばしてくれ。」

「んじゃ、吉報待ってて。行ってきます!」

「おう!気をつけて行って来いよ。二人共。」


 こうして、僕たちと剣聖が出撃してショーン救出に乗り出す事になったんだ。僕たちは無人の日本支部に転移して僕が時間を止めて、ショーンを助け出す事にしたんだ。

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