第5戦~野神修也v.s.西園寺明日香
「クソ! 何だ!? ココ、蝿なんかが湧くような工場だったか!?」
『レディなのに御言葉がはしたないね。西園寺明日香さん』
「死神か?」
『お互いが見えて、こうやって話が出来ている時点でね。悪いけどボクはもう貴女を見つけてしまった。雇用主を教えてくれたらスグに楽にしてあげるけど、それは嫌でしょ~?』
「何が目的なのか?」
『交渉しようよ~!』
「目の前にでてこい。話をするならそれからだ。それが礼儀だろう?」
「これでどう?」
「蟲の集合体?」
「いかにも。今、あなたの目の前にいるボクはボクの10分の1に過ぎないよ。ここで殺しても離れた位置からあなたをずっと監視し続ける」
「気持ち悪い野郎が」
「簡潔に話そう。どのみちあなたの近くにボクの一部を配属させる。そこで他の奴の情報をボクが送るよ。今度“死神が集まる集会”を開催する予定なのさ。とりあえずそこに来て、ちゃちゃっとあなたが片付けてくれたらいい。どうだい? 悪い話じゃないだろう?」
「そうだな。悪い話じゃないかも。それもこれもアンタがどれだけ信用できるか試してからだ」
「えっ? それってどういうこと?」
「私と殺し合え。それでアンタが信用できる奴かどうか見極める」
「…………ふうん。なるほど。じゃあ本気出そう」
「人間の姿になったな。チャラそうな見た目しやがって」
「これはボクの2分の1だ。チャラそうな見た目はお互い様でしょ。あなたに傷を負わしたら、ある程度はボクの言う事を聞いて貰う。どうだい?」
「やってみないとわかんねぇよ!こい!!」
「抱きしめてあげよう! アモーレ!!」
∀・)書いていて思ったんですけど、明日香さんって意外と「尊厳ある戦い」の雰囲気をつくる人なんだなって思いました。挑発や罵倒も凄い人なんだけどね。この企画作品に関しては次回でラストです。