第6話:狩りと精霊
第5話の氷魔法をLv10からLv3に変更しました。
私は5歳になった。今日はAの指導の下、狩りをする予定だ。
「行くぞ、さっさとついて来い」
「はい」
森を歩いていたらウサギが見つかった。
「いいか、弓はきちんと振り絞れ。そして精霊に弓の威力増加と命中率上昇を念じて放つ」
弓は見事ウサギに命中した。
「近くにもう一匹いるな。今度はお前がやれ」
私は言われるままに弓を構える。
(気配感知発動、隠密発動、精霊さん、お願い)
私の矢はウサギを貫通した後、その後ろの木を貫通してようやく止まった。
(おおぅ。本気を出しすぎたかな?)
私がしたのは威力増加と命中率上昇、あとは回転を精霊にお願いした。
ああ、精霊といってもキキョウの力は借りていない。下級精霊は普段は見えないが、そこらじゅうのあちこちにいて、念じれば力を貸してくれる。その時『精霊眼』を持つ私には見えるようになるのだ。
(よく考えたらスキル補正を受けていないAで仕留められたんだから、回転は必要なかったな。それでも少し威力が強いようなきがするけど)
そう、強いのだ。私は威力増加はせいぜいそよ風位の追い風が矢に届きますように、くらいしか念じていない。
(そういえば新しく手に入れたスキルと称号、確認するの忘れてた!二年もってどんだけ抜けてるんだよ私。絶対原因それだ!今夜確認しよう)
考えている間にイノシシが見えてきた。
(おっ、次の獲物だ)
と、弓を構えたら背後から矢が来て、私の頭を貫いた……
という未来が見えたので、慌ててしゃがんで回避する。
その矢は私の頭を通り過ぎ、イノシシに突き刺さった。
「貴様にイノシシはまだ早い。おとなしくウサギでも狩っていろ」
(おまえが私を狩るのは100年早いっつの)
という感情を口に出さないようこらえつつ、私は次の獲物を求めて歩き出す。
(『感情感知』でAが混乱してるのは分かってるし。少しは嫌がらせになったかな?けど危なかった~。『未来視』あってよかった~。まじチートだこれ)
紅音がそう考えているとき、Aは……
(今のを避けるか。やはり奴は村の脅威になる。一刻も早く殺さねば)
紅音に平穏な日々は訪れるのか……。
ー夜ー
(ステータス)
名前:なし
種族:ダークエルフ
年齢:5
状態:良好
HP:20/20
MP:130/130
SP:20/20
筋力:5
俊敏:7
防御:5
精神:170
通常スキル
格闘術Lv5 超五感Lv5 気配感知Lv5 隠密Lv5 魔力操作Lv6 炎魔法Lv4 雷魔法Lv4 氷魔法Lv4
闇魔法Lv3 風魔法Lv2 水魔法Lv2 土魔法Lv2 光魔法Lv1
希少スキル
武術の才能 魔法の才能|(炎・雷・氷・闇) 精霊眼 魔眼 千里眼 未来視 鑑定眼 感情感知
精人一体
称号:精霊の友
精人一体:名付けた精霊と合体するスキル。体の50%が魔力で構成されるため、物理ダメージ半減。ただし、こちらが与えるダメージも半減する。そして、こちらが与える魔法ダメージは倍増する。
称号:精霊の友:精霊と友達になった者に与えられる称号。精霊魔法に補正がかかる。
(これだーーーー!これが精霊魔法の威力が強かった原因!)
精霊魔法とは、精霊にお願いすることで力を貸してもらい放つ魔法である。『精霊眼』があるのに称号の補正まで受けたら・・・
(あの威力も当然か。『精人一体』もすごいスキルだ。ちょっと試してみよう)
「キキョウ」
「呼んだ~」
精霊は普段は見えないため。何もない空間からすぐ現れる。
「スキルを試してみたいんだけど、いい?」
「いいわよ」
「じゃあ、『精人一体』」
とたん、あたりが光に包まれ、収まった後、そこに立っていたのは……
(髪に黄色が混じってる。それに、なんか羽が生えてる。服は……そのままか)
精霊と合体した紅音がそこにいた。
(ちょっと空を飛んで……お、浮いた、ははっ、なにこれ、楽しい)
そのあと、10分ほど飛び続け……
(紅音……そろそろ……限界)
(私も……もう……無理)
そして、合体は解けた。
「制限時間は10分か」
「使い慣れればもっといけるんじゃない?」
「じゃあ、これからもこのスキルの練習をしようか。おやすみ」
「おやすみ、紅音。」
こうして夜は更けていく。