キーワード 暗黒微笑 マカロン ツンデレツインテール
とある喫茶店の奥の机で一人の不審者がコーヒーカップ片手にカウンターの客を眺めていた。
その不審者は髪をすっぽりフードで覆い、その奥からターゲットを睨んでいる。
明らかに妖しい面持ちだが、本人は周囲に溶け込めていると思っているらしい。
その不審者の名は暗黒微笑リリア。名門暗黒微笑家の一人娘である。
そんな彼女がなぜこんなところで不審者の真似事をしているのだろうか。
その理由は単純にして明快である。リリアは小さな手提げのバッグの中を覗いた。
そこには一つの小包が入っていた。その中身は手製のチョコとマカロンである。
今日は2月14日、聖バレンタインデーその日である。
リリアには幼馴染がいた。幼いころから家と家の付き合いで顔を合わせることの多い音大生だ。
音大生は現在同じカフェのカウンターで友人たちと談笑している。
既に日も落ちかけている。当初の目的ではリリアは学校でチョコを渡そうと思っていたのだが、
終ぞ渡せずにこんなところまで音大生をつけてきてしまった。
――やはり自分には無理だ。
リリアは帽子を目深に被り目を伏せていた。
普段は音大生に対して、思ってもないことを強く当たってしまい、本音を押し潰してしまうリリアだ。
音大生にチョコなんて渡したら絶対に笑われる。馬鹿にされる。
そんな思いがリリアの足を踏みとどまらせていた。
リリアの家は騎士の出で、恥を晒すくらいなら死を選べというような教育を受けてきた。
リリアは騎士と一人の少女との間の葛藤に悩まされていた。
そうこうしているいちに音大生と友人たちは解散し、それぞれカフェを出て行ってしまった。
リリアも慌てて勘定を払い、店を出た。音大生の家には何度か行ったことがあるので迷うことはない。
だがチョコを渡すならこれが最後のチャンスだ。
音大生の家はそう離れた場所にあるわけではない。もう少しで家が見えてくるだろう。
リリアは歯を食いしばり、音大生の背中に声を……。
かけられなかった。結局、リリアは音大生にチョコを渡せなかった。
リリアは音大生が家に入っていくのを無心で眺めていた。
――私はなんと意気地のない女だろう。
私のような女は騎士にも普通の女の子にもなれやしない。中途半端でどうしようもないダメな女だ。
リリアはそんな自己嫌悪の言葉を胸に連ねながら歩いた。
だからだろう。角を曲がった時に人にぶつかってしまった。
「すみません!」
「相変わらずそそっかしいな」
リリアは自分が音大生の腕の中にいることに気づくや否や、飛び跳ねるように離れた。
「なっ…なぜ…」
音大生は苦笑しながらリリアに一歩近づいた。
「朝からずっと俺のこと着けてただろ、気づかないとでも思ったか?」
「だ…だが、そんなそぶりは一度も」
「今か今かって待ってたんだよ。結局家に着いちゃったけど」
リリアは呆然として音大生を見つめた。
音大生はまた苦笑して、リリアにもう一歩近づいた。
「チョコ…くれないのか」
「…………」
リリアは嬉しいやら恥ずかしいやらで何も言えずにいた。
だが一つ深呼吸をして、思い切って音大生にカバンごとチョコを突き出した。
「う、受け取ってくれ!私が心を込めて…いや!味を良くするために心を込めたのだ!勘違いをするなよ!」
音大生はチョコを受け取ろうとして、ふと手を止めた。
そしてその手をリリアの頭に持っていき、フードを脱がせた。
中で縮こまっていたツインテールが左右にびよんと伸びた。
そしてリリアの真っ赤な、今にもゆで上がりそうな顔を眺めながら音大生はチョコを受け取った。
「ごちそうさま」
「なっまだ食べていないだろう!?からかっているのかっ?」
「ははは…」
夕焼けの中、二つの長い影が重なり合って歩いていた。
二人のその後は……いやそれは二人だけの物語。
ツインテールと騎士があわない
初歩的ミス
ラノベというより少女漫画だろ
いきなり騎士設定出てきた
脳内で勝手にツインテールをポニーテールに変換して書いていた
作者の趣味が勝手に脳内のイメージを補完していた
これは恐るべきことである
っていうかおもいっきりセントレアのパクリ
脳内でずっとセントレアが情景に浮かんでいた
やはり脳内でキャラを自分で作ってからそのキャラを書かないとダメだ
であるが多い 文章が硬い