教授
多い教授は小柄な冴えない人だが感じだけは良い。
僕はそれが気に入ってこのゼミに入ったのだがなかなか教授の
話が長くいつもみんな居眠りをするばかりだった
「秋山教授とは大学の同期でね 彼がぜひというものだから」
秋山教授は有名な英米文学の権威だった
彼が共同著書を出したいと言ってきたとき大井教授は
即答した だが人手が足りずに我々ゼミ生がかり出される事になったのだ
秋山教授のところは大所帯で20人程ゼミ生が居るらしい
我々は5人だ
戦力になるのか心配になったが。
出版は7ヶ月後らしく学生は資料を集めなくてはいけなかった。
膨大な英語資料を読みあさらないと行けない いささかげんなりした。
土曜日 僕と篠崎は京葉大学のキャンパスに居た
京葉大学は私立の雄と言われていた 偏差値が高く 品の良い大学生が通い
ミッション系の大学である
そして僕の第一志望であり 落ちた大学でもある
「通ってる大学生のレベルが全然違うな 輝いて見える 俺はここに脚を踏み入れてよいのか」
「何言ってるんだお前は」
篠崎が言った リュックが肩から担いでいる
「もうすぐ秋山ゼミの人が来るから」
「嗚呼あの人だ」
見ると小柄な可愛らしい女性がやってくる
「初めまして早坂葵です」
「篠崎 雄人です」
篠崎に続いて 僕も挨拶した。
「秋山教授は研究室でお待ちです」
それはどうもと僕らは言った。
僕らは早坂葵さんの後に付いて秋山教授の研究室に行く事にした。
「秋山教授は英米文学の権威です特にの分野では」
秋山教授の本は何冊か読んだ事が有る テレビにも何回か出た事が有った。
40代後半の少し渋い感じの人だ
うちの教授とは大違いだが大学の同級生らしい
それだけでまるでレベルが違う
「うちの教授も名前が売れて嬉しいだろうな」
篠崎が言った。
僕らはキャンパスの中を歩いていった
秋山教授の研究室は大学の奥に有った
「少し時間が推してますね」
「早く行きましょう」 早坂さんは言った
僕らは急ぎ足になった。
建物の中に入ると篠崎は僕をせかしながら早坂さんについていった
「ロビーに座るところが有りますので そちらでお待ちください」
早坂さんは言った