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43.不人気にこそ注目すべき!

この度は更新遅れてく大変申し訳ございませんでした!


なぜかというとですね……。


担任に携帯没収されてました。


しかもうちの学校は保護者が受け取りに来ないと返却されない制度。

一週間くらいスマホに触れなかった……(╥ω╥`)


次からは取られないよう学校では使用を控えようと思います(¯―¯٥)




「貴様らも知っての通り、属性魔法には火、水、風、土、闇、光の6種の基礎属性とその他特殊属性がある」


ナデナデナデナデ。

説明中のニーナ先生の眉がピクっと反応する。


「特殊属性の例としては炎、氷、嵐、地、空間、重力、回復など、確認されているだけでも様々なものがあるが、それはおいおい説明しよう」


重力魔法かぁ。

いつか僕も使ってみたいなぁ~。

などと呑気に考えている僕。


スリスリスリスリ。

ピクっピクっ。


「基本的にこの世界に生まれてくるものは大抵一つ以上の属性を有している。特に基礎属性6種は誰もが1つは持っていると言っても過言ではない。まあ、個々人によって才能の差はあるがな」


へぇ~、てっきり一部の人しか魔法は使えないと思ってた。

でもやっぱり才能の差っていうのはどうしようも無いわけか。

というか今更だけど僕って特殊属性持ちすぎだね。

便利だからいっか。


クンカクンカクンカクンカ。

ピクっピクっピクっ。


「そこで、貴様らにはこれから自分の基礎属性を知り、それを極めてもらう。属性を見極めるのにはこの魔道具を使用する」


そう言ってニーナ先生が取り出したのは灰色の水晶玉だった。


「これに魔力を込めるとその者の基礎属性の色にこの水晶が発光する。複数属性があった場合は色も複数出る。その中から好きなもの選んでくれて構わん。では早速始めたい。始めたいのだが――――」


そこでニーナ先生は眉を跳ね上げながら僕の方を向いた。

より正確に言うなら、僕にまとわりついてハァハァしている姉の方を。


「レイシス。貴様はいつまで弟にへばりついているつもりだ?いくら私が貴様を重度のブラコンと認知していても流石に限度というものがあるぞ?」


あ、お姉ちゃんがブラコンって知ってたんだ。

というか今の口ぶりはまるで旧知の仲のように聞こえたんだけど、もしかしてお姉ちゃんはニーナ先生と面識があったのかな?


お姉ちゃんはニーナ先生の方を向き、仕方が無いと言った具合に僕を解放した。

……その手はしっかりと僕の手を握ってはいるが。

それは解放してないって?

いやいやこれがお姉ちゃんなりの解放なんですよ?

最高でしょう、僕のお姉ちゃんは。


「ニーナのケチ。そんなんだから男の一人もできないのよ」


お姉ちゃん、それは地雷なんじゃ……?

ほらニーナ先生を見てよ!

眉が既にものすごい速度で痙攣してるからね!?


「貴様と言う奴はァ……もういい、分かった。そういうことをやるのは否定はせん。ただ今は授業中だ。講師の貴様がそんな(てい)では生徒に示しがつかんだろう。そういうことは授業外でやれ。いいな?」


おや?ニーナ先生、大人の対応だ。


「……ふふふ。あの問題児のニーナからそんな言葉が出てくるなんて。人は変わるものね」

「そういう貴様は欲望に素直なところは相変わらずだな」

「私、人じゃないもの」

「くくく。そうであったな」


最後に笑みを浮かべるニーナ先生とお姉ちゃん。

どうやら相当仲が良いらしい。


お姉ちゃんは僕の手を名残惜しそうに離した。

そのまま所定の位置に戻ると思ったが、最後にいつもの調子で僕に話しかけてきた。

……補足するならば、外見はいつもの調子でだ。


「そうそうレイ君ちょっと聞きたいことがあるのだけれど……」


その時、僕はお姉ちゃんの背後に阿修羅を幻視した。

冷や汗を垂らしながらも僕はお姉ちゃんに言った。


「な、なに?」


そこでお姉ちゃんは今日一番の笑みを浮かべ、心が折れそうなほどのプレッシャーを放ってきた。

やべぇめっちゃ怖い。



「なぁ~に、大したことじゃないのよ?

ただレイ君から複数の女の臭いがするのだけど、そこのところを後で詳しく聞きたいなぁって思ったの」



「あは、あははは。僕今日はちょっとこの後用事が……「あら、久しぶりに会ったお姉ちゃんのお願いが聞けないほど重要なことなの?」……ないです!全然用事なんてこれっぽっちも!あいむふりー!精一杯お話させていただきますマム!」

「うふふ。それでいいのよ」


やはりお姉ちゃんは誤魔化せなかった。


「はぁ~」


今後のことを憂いて嘆息する僕であった。












水晶で調べた結果、予想はできていたがやはり僕は一応全属性の資格を持っていた。

というのも、パワーバランスが明らかに偏っていたからだ。

水属性>闇属性>風属性>光属性>土属性>火属性という感じだったのだが、土属性と火属性では水晶に映る色の大きさがだいぶ違う。

一番適性が高い水属性と比べたら、火属性はカスレベルだ。

こりゃ上がらないわけだよ……。

むしろレベル3まで上げたんだからすごいほうじゃない?

僕はできる子。

そう思っておこう、うん。


しかし意外だったのは闇属性が二番目に適性があることだ。

と言っても闇、風、光で大して差はないわけだが。

今まで一度も挑戦したことはなかったが、今回挑戦してみるのもありかもしれないな。

自分の適性を知り、三者三様な反応をしている生徒達に向けてニーナ先生が言った。


「適性が低くとも気にすることはない。魔法の面白いところは適性=実力とは限らないことだ。そんな未熟者の貴様らを一人前の戦士に鍛え上げるのが私達の仕事なのだから、何も心配することはない」


厳しい言葉だが、ニーナ先生の表情は優しかった。

生徒達の目に希望の光りが宿る。

それを見ていたお姉ちゃんは一言。


「うはぁ~、ちゃんと先生してるのねぇ~」


お姉ちゃん。空気読もうよ。

ニーナ先生は聞こえないフリをして話を続けた。

眉はピクピクしていたが。


「……では各自自分の希望する属性の講師のもとへ行け」


よし。行くか。

僕は闇属性担当のキリカ先生が待機する場所へ向かっt「レイ君!私が火属性教えてあげる!昔みたいに魔法見せてあげるから来なさい!」……え?もしかして強制なのか?拒否権なし?ですよね~。

まさか小さい頃の行動がこんな結果になるとは……。

今度からは言動に細心の注意を払おう。


「おいレイシス。これは自分の将来を左右するものだ。姉だからといって口を挟むことではない筈だ」

「うっ。……分かったわよニーナ」


ナイスッ!ナイスだよニーナ先生!

お姉ちゃんとイチャラブもいいけど、やっぱ闇属性に興味があるからね!

僕は軽い足取りでキリカ先生のもとへ向かった。






「こんにちは!僕はレイと言います。これからよろしくおねがいします!」


僕は元気良く自己紹介兼挨拶を行った。

それに対しキリカ先生は、


「……ちわ」


と短く返してくれた。

少々短すぎる気はするが……それがキリカ先生らしさなのだろう。

今にも瞼が落ちそうである。

実力的には問題無いから大丈夫……かな?

ちょっと不安だ。


「なんで……来たの?」


あれ?来ちゃダメだったのかな?

今のキリカ先生の言い方だとそのように思えるが、キリカ先生は本当に不思議そうな雰囲気だった。

たぶんストレートに聞いただけなのだろう。

若干戸惑いながらも、僕は返事を返した。


「え?あ、闇属性が適性があったのにまったく鍛えてなかったから……です」

「そう」


……そんだけ!?

もっとこうなんかないの?

というか今気づいたんだけどキリカ先生のところには僕一人しかいない。

あれ?闇属性ってひょっとして不人気?

素直に聞いてみることにした。


「あの、闇属性はその……使い手が少ないんですね?」


無理です!素直に聞くなんて無理!

いやだって闇属性を極めた人に「闇属性って不人気なんですか?」とか聞けないでしょ!?

だからここは遠回しに探りを入れて……。


「闇属性は扱いづらい。誰も好んで使おうとは思わない」


まさかの全•否•定!

どうしよう変えたくなってきた。

今からでも間に合うかな?


「全員講師のもとへ行ったようだな。では授業を始めてくれ」


退路はニーナ先生によって退路断たれました。


「しょうがない、か」


こうなったら全力で闇魔法を極めてやる!


「キリカ先生。ご指導よろしくおねがいします!」

「最初からそのつもり」


キリカ先生はやはり簡潔に、しかしどことなく嬉しそうに答えてくれた。

この日からキリカ先生によるマンツーマン授業が始まった。






「闇魔法は闇を操る魔法。なら闇は何?」


僕は少し考えて答える。


「影ですか?」

「そう。影も闇。でもそれだけじゃない」


するとキリカ先生は僕に黒に近い青色の魔力を飛ばしてきた。

そして指を鳴らすと。


『パチン!』


僕の右目の視界の¼ほどが闇に包まれた。

ほうほうこれが闇魔法か。


「?」


するとキリカ先生は何やら不思議そうな表情をしていた。


「どうかしました?」


僕が尋ねると。


「どうしてそれだけしか効果ない?私魔力込めたはず」


……。

そういえば僕、神になったんだった。

そりゃほとんど効くわけ無いね。

この奪われた視界もやろうと思えば簡単に弾くことができるし。

しかしどう誤魔化そうか。

特殊体質ってことにしとくか。


「僕は生まれた時から魔法に対して耐性を持ってるので、たぶんそれが原因かと」

「……そう」


いまいち納得していなさそうだが、ここはシラを切る。

それしかない。

やがてキリカ先生は授業を再開した。


「闇は光がないところにできるもの。また、闇はときに光を喰らう。光を奪う闇を生物は本能的に恐れ、そこにない何かを幻視する。闇を操るとはすなわち影を操ること。闇を極めるとはすなわち、相手の精神に干渉すること」

「闇魔法を極めれば相手へ精神攻撃をすることが可能だということですか?」


その問いにキリカ先生は少しだけ口角をあげた。


「闇はありもしないものをそこにあるかのようにみせかけることもできる」

「つまり影を操ることができ、精神に干渉することもできる。また、最終的には幻すら見せることができると」

「大正解」


気のせいかな。

すごい当たりを引いた気がする!

幻つくりだせるとかめっちゃワクワクするんだけど!

むしろなんでみんな使わないんだろう?

便利でしょこれ。

そこんところをキリカ先生に尋ねてみると。


「闇魔法はユルリア帝国の皇帝が使う。だから人気ない」


どんだけ嫌われてんだよユルリア皇帝……。







キリカ先生の授業は言葉が少ないのにわかり易く、授業が終わる頃には闇魔法レベル1を取得することができた。

自分の影を初めて動かせたときは感動した。

思わずキリカ先生にとびついてしまったほどだ。

キリカ先生はとても困ったような表情を浮かべていた。

ごめんなさい。


「貴様らの魔法はまだ未熟。鍛錬の際は十分気をつけるように。分からんことがあれば臨時講師か私に聞け。臨時講師はいつもとは言わないが大抵校内の職員室に居るはずだ。ではこれにて今日の授業は終りとする。解散!」


すると臨時講師やニーナ先生の周りを生徒達が囲った。

何かと思えばどうやら色々なことを質問しているようだ。

中にはまったく授業と関わりのないことまできいているやつもいる。

闇魔法の人気は無かったが、キリカ先生には興味があるらしく、キリカ先生も生徒達に囲まれていた。

キリカ先生、美人だもんなぁ。

よし。じゃあ僕はさっさと着替えて食堂に行くとするかな。


そう思って踵を返すと、襟首をガシッと掴まれた。


「レイくぅ~ん?どこ行くのぉ~?お姉ちゃん、レイ君に聞きたいことい~っぱいあるんだけどなぁ」


冷や汗ダラダラ。

やれやれ。どうあっても僕はお姉ちゃんから逃げられないらしい。


結局僕は着替えた後、お姉ちゃんと一緒に食堂へ向かったのだった。













ついでに言うけどお姉ちゃんに着替えはバッチリ覗かれてました。


どうするかって?

可愛いので許します!





二作目書いたので良かったらご覧下さい!

タイトルは


異世界に勇者として呼ばれたけどなんか俺だけ扱い酷くない???


です。


http://ncode.syosetu.com/n6150ck/

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