3.回り始めた物語
どうしても説明が増えてしまうんです。
精進せねばw
そんなこんなで一年経って、僕は1歳の誕生日をむかえた。
あれから立つ練習して生後半年で立てるようになってしまった。
そして練習の日々が続き、宣言通り僕は誕生日までに歩けるようになってしまった!いや~長かったねこの1年。これもたぶん成長補正が絡んでいるのだろう。
今じゃ屋敷の中を自由にハイハイで動き回っている。
さすがに歩くと気味悪がられるかもしれないしね。
最近僕がはまっているのは、父上の書斎に侵入して本を読むことだ。
どうやらこの世界『ゼロ』といい、僕がいるのは『ワイルド王国』ってところらしい。・・・なんかこぇえ。
他にも『ユルリア帝国』や『ネキス国』、『カオス国』などがあるらしい。
ユルリア帝国は敵対国で今は休戦中であり、ネキス国は獣人、カオス国は魔族が住んでいるとか。
ドワーフ族は山のどこかに隠れ里を、エルフ族は『神木ユグドラシル』がある森に住んでいるんだとか。
竜族はこのどこにも属さない魔大陸で暮らしているらしい。魔大陸はとても厳しい環境で、暮らすには適さないが、弱肉強食のため、強者にはかえって安全だと母上がいっていた。
父とも魔大陸で出会い、決闘して負けた時に惚れたのだとか。さすが剣聖!
・・・・・・何故そんなことを知ったかというと僕がまだハイハイ出来ない頃、聞いてもないのに勝手に喋ってきたのだ。親ののろけ話を延々と毎日聞かされれば覚えてしまうものだ。
あの頃は辛かった(泣)
あと、兄が『学園』に入学した。学園とは、剣や魔法を学ぶ場であり、13歳~16歳まで過ごす場だ。主に貴族が入るが庶民も学費を払えば入れる。
ちなみに僕たち家族は名誉男爵家だ。一代限りではない。父は現役時代に色んな功績を納めたので、一代限りの名誉騎士爵家ではなく名誉男爵家になれたのだ。
魔法は後天的にみにつけられ、魔術は先天的なものである。だから、僕は魔法も魔術も使うことができる。やったね。
さて、そろそろ書斎の本はだいたい読んでしまったので、3歳になるまで体動かしとこ。3歳になれば魔法教えて貰えるし~。
「レイ~。遊ぼう!お姉ちゃんが遊んであげるわ!」
「あうー」
「きゃぁあ!もう可愛いすぎる!!レンが居なくなってよかったわ!レイは私のだもんね~。」
おもいっきり抱きつかれた。
チョロいぜお姉ちゃん。
更に2年後・・・。
レイ・ヴァン・アイブリンガー(佐藤 黎) 半竜人
Lv. 1 男 3歳
ボーナスポイント:43200
称号:元天才軽業師 月の女神の友 竜王の孫 転生者 剣聖の息子
職業:―
HP:10154/10154 MP:500000/500000
STR:5124(+50)
DEF:5116(+50)
VIT:5123(+50)
INT:5163
DEX:5102 (+50)
AGI:5165(+50)
スキル:
軽業Lv. 5
殺陣Lv. 5
片手剣術Lv.5
両手剣術Lv.5
棒術Lv. 1
拳闘Lv. 3
竜の息吹きLv.5
バッシブスキル:
異世界言語
異世界文字
竜の成長補正
身体強化Lv.5
成長限界突破
ユニークスキル:
魔剣創成
水氷魔法
竜化
マイナス値とれた!
ステータスの上がり方がすごい!はやっ!でもこうみるとたいして変わってない感じするけど僕のステータスが異常なだけなんだよな~。
「ねぇたん!まほーみして!」
可愛く僕が頼むと
「良いわよ!!」
お姉ちゃんはニコニコしながら答えてくれた。
「炎よ!球となりて敵を燃やせ!火球!」
レイシスが言い終わった直後、突如彼女の右手に直径30㎝ほどの火球が現れた。普通10㎝ほどだが、彼女の才能が如実に表れているのだろう。
「ねぇたんしゅごいっ!!」
「ふふふ。ありがとう。でもこんなのすぐ出来るわよ♪なんたって私の弟なんだから!」
「うん!ぼくがんばるっ!」
僕は魔法が見れてすごくはしゃいだ。すげぇよ!ガチの魔法だよ!めっちゃかっこよかった!
おっと!お礼しとかないとね!
「ちゅっ!」
僕はレイシスの頬にキスをして
「ねぇたん大好き~!」
と言って抱きついた。すると・・・
「・・・ブルブル・・・」
僕はレイシスを解放して
「ど~したの?」
と尋ねる。
「んんんもぅぅうう可愛いすぎるぅぅぅうううっっっ!!!!!」
とレイシスは叫び。
「将来はお姉ちゃんと結婚しましょう!そうしましょう!!」
と言ってきた。あれ?効きすぎたかな?
「どうしたのっ?」「なになに何の騒ぎ?」
騒ぎすぎたために駆けつけた母と父に向け
「私将来レイと結婚するぅぅううっっ!!」
と宣言した。何してんの?
すると母は「あらあら」そして父は・・・
「レイ。お父さんは認めんぞーーーーー!!」
と言って外へ駆けていった。いやいや優男どこいった?キャラ崩壊してんぞ。
そして数日間、我が家はカオスな状態になったとさ。
僕まだ3歳なんだけどね!?
5歳になった。
今さらだが、僕の外見は綺麗な水色の髪に赤眼だ。水面で見たら、自分の顔に見とれてしまうくらいに・・・
美幼女っぷりだった。
・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・なぜだあああぁっ!
確かに容姿端麗だったさ!でもさ、超女顔ってどゆこと!?めっちゃ母上似なんだけど!?そりゃ可愛いわな!見た目女の子だもんね!?
ぜぇはあぁ。落ち着け僕、クールになれ。まあこれはこれでイケメンと呼べる可能性もなきにしもあらずだ・・・無い!無いよ!
はあ。もういいさ。
これはこれでいけるかもだし!希望を持てレイ!受け入れるんだ!
・・・・・・そんなこともありましたが。
まず、1年前にレイシスが家を出て、学園に入学した。
僕と別れる時、
「お姉ちゃんが居なくて寂しいだろうけど、我慢してね。」
と出発ギリギリまで僕に抱きついていたから、母上が
「早く行きなさい!」
と叱ったら渋々最後に僕の右頬へキスをして出ていった。
・・・僕よりレイシスの方が寂しそうだったことはこの際秘密だ。
ちなみに父上には「バイバイ!」と爽やかに一言で別れを告げていた。
父上は僕を見て納得がいかないような顔をしていた。ドやっ!
母上に魔法と魔術を習い、だいたい使いこなせるようになった。
5歳になったから、外出許可も出るようになったんだ!
最近の日課は山で修行して日の陰る前に家に帰ってくるんだ!
その日も同じように山で修行し、帰路についていたら、
「やめてぇぇ!」
「騒ぐなこのくそガキが!」
「大人しくしやがれ!」
「へへっ!こいつは上玉だ!まさかダークエルフのガキがこんな所にいるとはな!」
「こいつを奴隷商人に売ればかなりの儲けになりそうだ!」
そんな声が聞こえて来た。僕は思わずにやけてしまった。テンプレKTKR!
ちなみにここは王国外の無法地帯だ。僕の実力ならば大丈夫という母上からのお墨付きをもらったので、一人で修行しに来てるのだ。衛兵にも顔馴染みができてもはや顔パスだ。
さてと、前世の血が騒ぐぜ!僕にフラグを回収しろといってくる!
よし!行こうか!
街道を抜け、声のした方向へ一目散に駆けて行く!地面から木へ駆け登り、枝から枝へと忍者の如く走り去る。日々の修行の賜物だね。
今もなお叫び、もがき、足掻き続ける少女のもとへと、一直線に。
やがて・・・・・・
「誰か!誰か助けて!!!」
救いを求める少女へ僕は・・・
「いいよ。いま助けてあげるね♪」
テンションMAXで軽くいい放った。
と言うわけで次回はダークエルフちゃんの回です!