28.新たな門出
いやぁいよいよ学園編に突入します。
わくわくが止まりませんw
Side~最高神~
ボクはいつも通り天界にいた。
ボクは最高神。絶対者だ。
ボクに出来ないことはない。
この世にあるものは全て元をたどればボクに行き着く。
世界を管理する神さえも、最初はボクが器を与え、生命を宿した。
故にボクに並び立つ者はいない。
いる筈がないのだ。
なのに生まれた。
ボクと同等かそれ以上の霊格を宿す者が。
それは有り得ないことだった。
自らの創り出した者が自らを超える力を持つのだ。
人間の中ではあるのかもしれない。
親より優れていることもあるだろう。
しかし、こと神に関してはその限りではない。
己より強い者など、人間と比べて規模が違いすぎる。
それも最高神ともなると、1%より相当低い確率だ。
0に近い。
だが、彼は生まれてきた。
だからボクはアルテミスに監視を命令した。
それから暫く経って彼が魔力のない星で魔力を持ち始めたことに気づいた。
これは由々しき事態であった。
だからこそ、彼を消そうと思った。
アルテミスにそのことを伝えると、彼女は珍しく異議を申し立ててきた。
ボクはそれは驚いた。
今までアルテミスが我が儘を言ったことがなかったからだ。
そして同時にアルテミスにそこまでのことを言わせるものに少くなくない興味を持った。
そして彼が転生して暫くがたった。
あれから彼は楽しく暮らしているらしい。
アルテミスはそのことを楽しそうに話す。
どうやら彼に気があるようだ。
アルテミスを生まれてからずっと見てきた者として、微笑ましい限りである。
ボクは新たな神が生まれるとすぐに分かる。
そしてボクが初めに会いに行くのだ。
だからこそ気づいた。
神が誕生しようとしている、と。
そしてそれはこの天界ではない。
そして同時に分かった。
『レイ・ヴァン・アイブリンガー、旧名佐藤 黎への封印が1段階破られました。』
これはボクら神のみが持つ自動音声システムである。
神になった者は皆聞こえるようになる。
このシステムを創ったのはボクだ。
今までボクの封印が破られたことは皆無だ。
『再度封印を試みます。封印中……封印中……。封印に失敗しました。』
そしてこの音声で『失敗しました。』と聞くのも初めてだった。
そして極めつけは、
『新たな神の誕生を確認しました。個体名レイ・ヴァン・アイブリンガー。カテゴリは竜神です。』
これだ。
ボクの封印を1段階破っただけで神になってしまった。
これが全て解けたらどうなるか……。
「くくく。いやぁ、楽しみになってきたねぇ」
この日ボクは久方ぶりに心からの笑みを浮かべた。
彼、レイ・ヴァン・アイブリンガーに恐怖心と好奇心を抱きながら。
Side~レイ~
魔王との決戦、シェヘラザードとの邂逅から2年が経過した。
あれから修行したり、ギルド行って依頼受けたり、ヒーローショーしたりと色々な事をして過ごした。
というわけで、ステータスオープン。
レイ・ヴァン・アイブリンガー(佐藤 黎) 半竜神
Lv.1004 男 13歳
ボーナスポイント:144600
称号:封印状態4/5 元天才軽業師 月の女神の友 竜王の孫 転生者 剣聖の息子
男の娘 超越者 殲滅者 魔王を退治した者 竜神 皆の英雄 邪神殺し 神殺し シェヘラザードの想い
職業:魔剣聖Lv. MAX 殲滅者Lv.47 聖竜騎士Lv.MAX
男の娘Lv.MAX 究極殺しLv.43
HP: 222607/222607 MP:1000000/1000000
STR:64243(+50)
DEF:64236(+50)
VIT:64121(+50)
INT:64254
DEX:64231(+50)
AGI:64314(+50)
スキル:
神力操作Lv.5
軽業Lv. 5
殺陣Lv. 5
体術Lv.5 new
片手剣術Lv. 5 (剣聖技、魔剣聖技)
両手剣術Lv.5
棒術Lv. 5
拳闘Lv. 5
竜の息吹きLv.5
気配察知Lv. 5
隠密Lv. 5
魔力操作Lv. 5
偽装Lv. 5
火魔法Lv.2 new
水魔法Lv. 5
氷魔法Lv. 5
風魔法Lv. 5
土魔法Lv.2 new
空間魔法Lv. 5
回復魔法Lv.4 new
生活魔法Lv. 5
詠唱破棄Lv.5 new
家事Lv.3 new
鑑定Lv.5
バッシブスキル:
異世界言語
異世界文字
竜の成長補正
女性成長補正
身体強化Lv.5
成長限界突破
超再生
即死攻撃無効 new
ユニークスキル:
魔剣創成
水氷魔法
竜化
鬼化
竜語魔術
超解析
無詠唱 new
もう最近『偽装』が手放せなくなりましてねぇ奥さん。
……はぁ。この歳でなんで詐欺まがいな事をせにゃあならんのやら。
体術は父上に習った。
次は火魔法。
これは僕にとって相性が悪いのかなかなか覚えられないのだ。
土魔法も同じく。
もうポイント振ろうかと思ったがやめておいた。
魔法に関してはあまりポイントを振りたくなかったからだ。
あ~メテオストライクとか出来る日は何時になることやら。
そういえば複合魔法とか試したことないな。
今度試してみよう!
次は回復魔法だ。
覚えようとした時は散々お姉ちゃんにごねられた。
けれど今度魔剣創ってあげると言ったら喜んで教えてくれた。
チョロイなお姉ちゃん。
次は詠唱破棄だけど、これはゴブリンのコロニーを潰した時に暇なので練習したものだ。
だってめっちゃ出てくる上に雑魚なんだもんアイツら。
暇だから練習したら速攻でカンストしてしまった。
ならば無詠唱はどうか?ということで練習したらユニーク手に入ったんだ。
余談だが、この時の僕を見ていた人から『沈黙の魔竜』という二つ名をいただいた。
ちょっと恥ずかしいけど嬉しい。
あとでミリアに無詠唱を披露したらびっくりして後ろにひっくり返っていた。
そんなミリアは1年前に学園に無事入学した。
少し寂しいが今は置いておこう。
次は家事だが、これは最近母上に仕込まれたものだ。
理由を聞いたら笑いながら「花嫁修行しておかないとね?」と言われて暫く落ち込んだ。
最近は背も伸びてきた。
手足も伸びてきてモデル体型に近づいてきた。
モデルの性別は伏せておこう。
超解析だがこれは相手のステータスがまるわかりだったり、物に使えば名前や材質、作成者まで分かったりと便利だ。
たぶんステータスは隠蔽や偽装のスキル持ちでも看破出来ると思う。
そしてレベルだが、ゴブリンのコロニーを潰ても、この二年間で4しか上がらなかった。
どうやらもうそこらの魔物では雀の涙ほどの経験値のようだ。
極めつけはボーナスポイント。
なんと10万も増えた。
いったい何に使えと。
まぁそんなこんなで2年たち、僕はついに学園へと入学する年になったわけだ。
今は家の玄関で両親とお姉ちゃんに別れを告げている。
「それじゃあ行ってき」
「レイくぅ~ん!行っちゃやだぁ!」
ガバッと抱きついてくるのは言わずもがなお姉ちゃんである。
ちなみに年は22歳だ。
分かるだろう?22歳の美女だぞ!しかもただでさえ大きかったあれがさらに成長したんだよ!もうね、メロンだよあれは。
「レイシス。レイが困ってるから離してあげなさい。」
と父上がレイシスにさとす。
いえ、寧ろ至福の一時です。
おっと、あんまり遅くなると馬車に乗れなくなるからこの辺にしておかねば。
「お姉ちゃん。僕そろそろ行かなくちゃ」
「ううぅ。長期休暇には帰ってくるのよ?それと毎日手紙を書くこと?いい?」
・・・・・・毎日はキツくないか?
まぁ出さないと学校に飛んできそうだから出すけどね。
「うん!分かった!行ってきます!」
「「「いってらっしゃい!!」」」
そして僕は家を出た。
学園で果たしてどんな事が待ってるのか。
今から楽しみでならない。
一度家を振り返るとお姉ちゃんが最後まで手を振ってくれていた。
僕は手を振り返して今度こそ馬車へ向かった。
馬車の前に着いた。
「さ~て、友達100人できるかな?楽しみでならない!」
冗談を口にしながら僕は馬車へと乗り込んだ。
天気は快晴。絶好のお出かけ日よりだ。
まるで僕の旅路を祝ってくれてるようだなぁ。
「幸先良いなぁ」
と馬車の中で呟いたレイであった。
その1時間後に盗賊に襲われたが・・・・・・。
今回ちょい短めでしたね。
感想、評価お待ちしております!




