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22.災厄の狼魔王

ちょー遅れました!すみません!

リアルが忙しいので、大変心苦しいのですが次の投稿は一週間後程度になると思われます。


よろしくおねがいします。


「随分と失礼なやつだな。我の姿を愚弄するとは」

「いやいや、いやいやいやいや!」


子狼が喋る。

口調と声がやたらええ感じなので、なんとも言い難い。

僕は混乱して言葉が紡げない。


「我こそは『災厄の狼魔王ディザスター・ウルフキング』のライガ!魔王の序列第9位の力を持つ者であり、貴様を屠る者の名でもある。覚えておけ強魔力を持つものよ!さぁ名を名乗れ!」


え?何こいつ?こんなチビが魔王?


(てか第9位ってどういうこと?実はこのモフモフ強いのか?)



「ふむ。魔王や魔王候補同士で真剣に闘う『魔王決定戦』。前回我は9位となった。

ゆえに我は強いか強くないかで言えば間違いなく強いと言えるであろう」


どうやら声に出ていたようだ。

てかなんだよ!魔王決定戦って!


「何その運動会みたいなノリ!てか全然『災厄の狼魔王』って見た目じゃないよね!?」


だって子狼だし!


「ふむ。何を言うかと思えばそんなことか。見損なったぞ!人を見た目めで判断するなと親に言われなかったのか?」

「いや!そもそも人じゃないじゃん!?」

「刮目せよ!」


突如ライガから莫大な魔力が流れ出した。

ライガは続ける。


「我がくさびを解き放つ!『制限解除』」


風が吹き荒ぶ。

魔力が暴れ、次第に収束すると、


「『災厄の狼魔王ディザスター・ウルフキング』見参!」


現れたのは見事な黒い体毛を持つ巨狼であった。

体長4~5mほど。足は一目見ただけでわかるほど発達しており、しなやか且つ強靭であることが窺える。爪先には鋭利な刃物のような白く輝く爪があり、口には凶悪な牙がはえ揃っている。

纏う魔力も先程とは全く違い、そこには王者の風格が漂っている。


僕は言葉が出ない。

レイと比べたら少し見劣りはするが、これほど強力な魔力をみたのは初めてだった為である。


「改めて問おう!名はなんだ?」


巨狼が威圧的に問うてくる。


「……レイ。レイ・ヴァン・アイブリンガー」


それだけ言うのがやっとだった。


「そうか。レイというのか。もはや言葉はいるまい。いざ尋常に」


巨狼のギラギラとした瞳が僕を射貫く。




「勝負!!!」

「っ!!」




言葉とともに巨狼はレイに途轍もない速度で接近して来た。





Side~レイシス~


私ことレイシス・ヴァン・アイブリンガーは弟の自称友達と言い合っていた。


「私はレイの可愛いところを100は言えるわよ!」

「……100しか言えないの?」


目の前の自称友達シャルロットが言い返してくる。

ちなみにミリアは子供達を誘導しに行った。


(なんなのよこいつ!さっきからああ言えばこういう状態よ!)


そもそも、私の弟(レイ君)は誰にもあげるつもりはないわ!

ましてやこんな何処の馬の骨とも知れないやつになんて絶対!

……まぁミリアなら少しは良いって思うけど。

レイ君の爪先くらいは。


(あぁ!ごめんねレイ君!お姉ちゃんあなた(レイ君)なしでは生きていけそうにないわ!)


私は自分が極度の弟好き(ブラコン)だという事を自覚している。

にもかかわらず、これだけは直せないのだ。

私だって一時期弟離れしなくちゃとは思ったのだ。

でも仕方ないでしょう!?レイ君があんなに可愛いのがいけないのよ!

今では10分レイ君がいないと寂しく感じるのだ。

私は自慢の紅髪をなでつける。


(なんで私の髪はレイ君に似なかったのかしら?)


昔からの悩みだ。

そのせいで、昔はあまり姉弟きょうだいとは思われなかったのだ。

……知り合いに関しては姉妹と思われていたのはレイ君には秘密だ。


(姉弟に思われないのは寂しかったけれど、でも将来的にはそれも有りかも……)


レイ君が大きくなって、私が隣を歩く所を想像する。


(こ、恋人に見られたりして!?きゃー!)


あぁ!レイ君!ってあれ?


「……レイ君は??」

「……さっき……控え室に……行った」


あら?


「おかしいわね?控え室には誰も居ないわよ?」


気配がしない。

と、その時。


ドックン。


急に悪寒がはしった。


(何?この嫌な感じ?まるで莫大な……魔力!?)


ドックン。


もう一度聞こえた。

しかし、それはよみなれた優しく、力強い魔力であった。

その魔力の波動は、嫌な魔力のすぐ近くから発せられたことに私は気付いた。


「レイ君!?」


私はすぐに理解した。


(レイ君が危ない!!)


行かなければ。


「レイ君!今助けに行くわ!」


そして私は背に紅翼を出現させ、目的地へ急いだ。


「私のレイ君に手を出すなんて……灰も残さず燃やし尽くしてあげるわ!!」


紅の翼が空気を叩く。







Side~レイ~



「グルゥッ!」


掛け声とともに爪が振り下ろされる。


(速いっ!?)


巨体に似合わない素早い動作で繰り出された爪を、僕は半身をずらし紙一重で躱す。



鼻を掠めるようにして目の前を通った爪は地面に激突する、前にこちらに二擊目を放ってきた。

それを僕は片腕のみを竜化して防ぐ。


金属同士がぶつかり合った時のような音がする。


(なんて重いんだ!)


触れた瞬間に数メートルほど飛ばされた。

対し、ライガはその場に余裕綽々《よゆうしゃくしゃく》で佇んでいる。


「我が爪の一撃を防ぐか!これは面白い!」

「僕は全然面白くないんだけどね……」


冷や汗を流しながら答える。


(一見油断してそうだけど、隙が無い!)


やはり一筋縄ではいかない相手だ。

攻撃を受けた竜化し片腕は、最上級の竜であるレイの鱗すら何枚か削り取られている。



「そっちがその気ならこっちだってやってやる!」


僕は亜空間よりレーヴァテインを取り出し、構え、


「始めよう……」



自身を半竜化・・・した。

レイの背に翼が展開される。




殺陣(魔王退治)を!!!」




レイの空色の魔力と黒い炎がライガに迫る。


「ふはははは!よいぞよいぞ!!せいぜい我に抗って見せよ!!」


魔王とスーツアクターの戦いの火蓋が切られた。








短かった。


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