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13.またまたやり過ぎました

お弁当を開き、グラタンを食べると占いが書かれていた。


『友達と一緒に勉強するとはかどるよ!』


これって友達いない人はどうすればいいの?

あれ!?目から汗が!?

アルティメット・オーガとの戦闘を終えたレイはレーヴァテインを空間魔法で亜空間へ仕舞い、目を閉じて一息ついた。


「今回の戦いは結構本気でいけたな」


そう、僕は今まで本気を出せなかった。

というのも、単純に本気を出せる相手と出会えなかったのだ。

だから今回、アルティメット・オーガとの戦いは僕にとって素晴らしい経験となった。


(このレベルの魔物がもっといればいいのになぁ)


・・・もしそうだったら間違いなくこの世界の人間は絶滅の危機に瀕していたことだろう。


(にしてもコイツは十中八九付近の迷宮ダンジョンボスだろうな。

僕と張り合える能力値から見て間違いない。てことは追い出されたか!こいつ以上・・の存在に)


通常、迷宮は大体が出来た当初に迷宮の『守護者ガーディアン』をさせるための強力な個体を迷宮・・が生み出す。

というのも、そもそも迷宮自体が特殊な魔物の一種なのだ。

魔物は魔核を宿して、突然この世界に誕生する。

無論、生殖でも可能の個体はいるが。

迷宮もその一種であり、突如出現する。

そして迷宮最奥には魔核が存在する。

生まれたばかりの迷宮は自らの魔核を守る手段がない。

だからこそ、迷宮には魔核に貯めた魔力によって魔物を創りだす能力が備わっている。

これが迷宮を特殊な魔物たらしめる理由だ。

その魔核を守る守護者ガーディアンこそ、迷宮の成長と共に強くなった、ボスと呼ばれる奴らなのだ。

だが、ごく稀にその守護者を倒し、新たなボスとして君臨するがいる。

そう、この場合それが魔物とは限らない。

竜や精霊などが住み着くことが多いためである。

このレイが倒したアルティメット・オーガは他の迷宮のボスと比べても上位にいる強さだ。


「それを倒すのではなく、追い出す、いやげたさせるほどの強さとはね。

恐らく、こいつの他にも逃げたした魔物はいるんだろうなぁ・・・よし!」

 レイはアルティメット・オーガの死体を亜空間にしまいながら宣言した。



「薬草採取のついでに殲滅しちゃうか!」



レイはこのことがまさかあんな騒ぎになるとは知るよしもなかった。


(それにしてもさすがにやり過ぎたな)


レイは辺りを見回す、

そこにはクレーターが多数と折れた木が4、5本、花々が燃えて地肌をさらす大地が見てとれた。


(さすがにこのままはまずいか。掃除しよ)


まず折れた木を亜空間にぶちこみ、クレーターの固まった土に風魔法で空気を入れると同時に近くの土を風で運び、地面を平らにした。


(燃えた花に関しては仕方ないか)


そして、カモフラージュを終えたレイは一言。


「なんということでしょう!そこには一部、異様・・に整った大地が・・・」


(整えすぎたあっっ!)


もう今からでも畑が作れそうなくらいふかふかな土がまっ平らに整えられてるよ!

ちょっと頑張りすぎたようだ。


「はぁ、仕方ないか。さて、気をとりなおして薬草採取を再開しようか!」


そしてレイは森の奥へと向かった。

しばらくすると森から魔物の悲鳴が響き渡ったとさ。


(そろそろ帰ろうかな?)


魔物の相手をしながら森を進み続けて早5時間ほどたった。

僕の予想通り、逃げたした魔物はかなりいた。

出会う度に全て倒し、死体を回収していたのだけど数が多すぎるような・・・

その数ざっと1000体。


「流石に多すぎだよ!」


・・・それを難なく倒していくレイもレイだが。


辺りが暗くなり始めてきたのでさっさと冒険者ギルドに依頼の報告をすることにした。


「行きは大変だったけど、帰りは一瞬・・・『テレポート』」


僕は空間魔法を使って森の入口へ転移した。


魔法便利すぎる!




冒険者ギルドに到着した僕は、朝にお世話になった癒し系猫獣人の受付嬢のところへ向かった。


「依頼の報告をお願いします」

「は~いって、朝の坊やじゃない。もう終わったの~?」


相変わらず癒される。


「はい!依頼書と依頼主のサインです。確認お願いします!」

「了~解~。はい、確認終わったわよ~。それにしてもすごいわね~。荷運び依頼の報酬が増額されてるわよ。よっぽど良い仕事したのね~。将来有望だしお姉さん早めに唾つけておこうかしら~」


・・・はっ?


「え、ええと?」

「ふふ。冗談よ~」


なんだ冗談か。てか10歳のガキに言う冗談じゃないよ!

まあ中身はおじさんだけどね!


「あと薬草はどちらにおけば?」

「ここでいいわよ~。どこにあるの?」

「空間魔法でしまっています。結構量ありますけど大丈夫ですか?」

「魔法まで使えるのね~。量はどのくらい?」

「そうですね。ざっとせん・・・」


1000株ほどですって言えねー!

危ない危ない。


「・・・200ほどです」

「え?なになにもう一回?」


あれ?聞こえなかった?


「200です」

「・・・」


返事がない。ただの屍のようだ。

じゃなくて!僕もしかするとやっちゃった!?

これでも数減らしたつもりだったんだけどな。

まあ言っちゃったものは仕方ないし売却出来るか出来ないか聞こうか。


「お売りできませんか?」

「ご、ごめんね。ボーッとしちゃって。もちろん買い取るわよ~」


若干笑みが引きつっている気がするが気のせいだろう。


「じゃあ報酬渡すから少し待っててもらってもいいかな~?」

「分かりました。それと、魔物の売却はできますか?」

「魔物は解体カウンターだからあっちだよ~」

「ありがとうございます!」


僕は解体カウンターへ歩みを進めた。


(魔物は10体くらいにしておこう。さすがに今は1000とか言えないよ)


「すみません。魔物の売却をしたいのですが?」

「では別室で魔物を拝見させていただきます。ご案内いたします」

「お願いします!」



魔物の解体部屋についた。

知らない受付嬢より


「こちらに魔物をお願いします」


と言われたので、魔物の死体を10体ほど出した。


・・・・・・適当に。


空間魔法で直接床へ置くと、

ドドドドドドドドド、ドシーンっ!

最後だけやたらうるさかった。

それはそうだろう。なぜならレイが最後に取り出したのは、


アルティメット・オーガだった。


死してなお異様な迫力を生み出していた。

他の魔物とは比べ物にならない巨体。

その重さゆえに音が部屋中に響くのは当然と言える。


「あっ。やべっ!」


僕は頭を抱えたくなったが、踏みとどまる。

受付嬢は現在石のごとく固まってしまった。

というか、部屋の中にいる全ての冒険者や受付嬢が固まっていた。

あっ!リル発見!

てかこれはまずいな。


「あの~。いくらですか?」

「・・・はっ!すみません。ものがものですので、明日こちらへいらしてもらえないでしょうか?」

「分かりました。それでは失礼します」


僕はそそくさと立ち去った。

回りの視線がきつかった。


癒し系お姉さんのところへ向かった。


「報酬でてますか?」

「はい~。荷運びが銀貨二枚、孤児院が大銅貨三枚、薬草が200株で品質が全てよかったので一株銅貨五枚で買い取らせていただき、金貨一枚の計12万3000Gです~。ご確認くださ~い。」


やっぱり薬草は安い。

この世界の通貨は国や地域によって変わったりしない。全てGだ。それぞれ


白金貨=100万G

金貨=10万G

銀貨=1万G

大銅貨=1000G

銅貨=100G

鉄貨=1G


となっている。


「すごいね~坊や。普通冒険者はなりたてだとその日暮らすお金も稼げないんだよ?」

「ありがとうございます。けれど、上には上がいる、とも言いますからね。精進します」

「謙虚ね~。その年でそこまでのこと言うなんて、やっぱり唾つけておこうかしら?」


まだそのネタ続いてたんだ・・・


「お世話になりました。僕はレイ。レイ・ヴァン・アイブリンガーです。お名前を伺ってもよろしいでしょうか?」

「そういえばまだだったわね~。私はセリナっていうの。よろしくね~レイの坊や」


初めて聞いたな、レイの坊やは。


「はい!こちらこそよろしくお願いします!では失礼します」


僕はその日家に帰ってオーガとの戦いを思いだしながら眠りについた。

話数を統合して減らしました。内容は変わりませんのでそのままお楽しみください。



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