1.プロローグ~神との邂逅~
処女作です。ちなみに厨二病ですw
ふと気付けば視界いっぱいに広がる緑の絨毯の上に佐藤 黎は立っていた。遮蔽物等一切無く、地平線が見え、夜空に存在するのは数えるのも馬鹿らしくなる星々と巨大な月が煌めいている。あたりは静けさに満ち、そこには自分以外はいない・・・、
「居るわよここに」
あれっ?。振り返ると艶のある黒髪が特徴的なスタイル抜群の美女が佇んでいた……空中に。
「はっ?なんで空中??」
美女は言った。
「だって私、神だもの」
ほうほう、神ね神・・・えぇっ!
「ええええええぇぇぇっっ!?」
思わず叫んでしまった。
「そんなことより、あなたの勇気に私思わず感激してしまったわ!」
うん?
「まさかあそこで自分の身を顧みずに女の子を助けに行くなんてね。まぁあなたは死んでしまったけれども・・・。」
「やっぱ僕って死んじゃったんですか?」
「ええ。それはもう、トラックに激突して木っ端微塵に。あぁ女の子は無事だから安心して良いわよ♪」
「前半はあんまし聞きたくなかったですよ!?でもよかったぁ~無事で。」
「うふふっ、さてここからが本題よ!」
と唐突に神が言った。
「本題?まさか!?」
僕はドキドキしながら返答を待った。
「うふふっ。そう!そのまさかよ!」
「あなたにご褒美として異世界転生の権利をあげるわ!!!」
・・・・・・・・・・・・・・
「よっしゃああああァアアアっっ!!」
もう一度叫んでしまった。いや仕方ないよね?ね?そんなことより~。
「異世界転生って剣と魔法の世界ですよね!そうですよね!てかそうでなきゃ!いやそうでしょう!ステータス機能とかありますか?食べ物は美味しいですか?文明はどの程度発達してますか?ダンジョンはありますか?あっ!かわいい女の子とかたくさんいますか?あとあと・・」
謎の三段活用を使ってしまった。
「うるさいっ!!!」べしっ!
「痛ったああーーー。」
あたまを叩かれた。
「まったく次から次へと質問ばかり。だいたい、質問する前に自己紹介がさきでしょう?」
ぐぅ、確かに。
ぐぅの音が出ないとはこういうときにつかわれるのか。
あっ出てたじゃん。
「じゃあまずは私から自己紹介を始めるわよ。
初めまして。さっきも言ったけど私は神よ。
そして名前は・・・そうね、アルとでも呼んで頂戴。
あっそれと敬語とかいらないからね」
どうやら愛称でいいらしい。堅苦しいのは嫌いなのかな?
「あ~さっきはごめんなさい!いきなり質問責めは失礼でした…だったね。僕の名前は佐藤 黎。まぁそんなに特徴の無いいたって普通の20歳さ。強いて言えば特技があるけどね。」
自分で言ってて恥ずかしいなぁ~特徴無いって。でも仕事はしてたんだぜ☆特技に関係してるんだけど……まぁ今はいいや。
「ええ。知ってるわよ」
あっなんだ。知ってたのか。
そりゃ神様だもんね。
「んでアル!転生って具体的には?」
「もぅ。ちょっと待ちなさい。今から順に説明するから。」
「うんうん!分かったから早く早く!」
「はあ。もういいわ。」
呆れられてしまった。
「じゃあ説明を始めるわね?まずあなたには……」
アルの説明によると僕の転生先は今、未曾有の危機に瀕しているらしい。
具体的には、迷宮から魔物があふれたり、天変地異が起こったり、伝染病が蔓延したりetc.
このままでは世界が壊れてしまう。そう考えた神々が原因を調べたところ、どうやらこれまで平和すぎてなんの変化もなかった地上に星がキレて無理矢理変化させるべくそういったことを起こしているらしい。
アル曰く、変化無くして生物の進化は起こらず、現状に満足してしまえばそこで進化は止まってしまうらしい。なまじあちらの世界では魔法があるので多少不自由と感じても魔法でなんとかなるらしい。
・・・・魔法マジ凄すぎてワロタ。
まあそんなこんなで一番簡単に変化起こすなら異世界人投入すればいんじゃね?ってなったらしい。
・・・・それでいいのかなぁ神々?
でだ、タイミングよくアルの目に止まった僕を使おうとなったらしい。
実はアルだけでなく他の神々もあの一部始終を見て感激していたようだ。恥ずか死にそう。
閑話休題
このあとはいよいよ念願のスキルだよ!ス・キ・ル!
僕の要望を取り入れてくれるらしい。
いやぁ~楽しみすぎるっっっ!!!
「う~ん。3つまでかぁ~。」
僕は悩んでいた。
・・・・・かれこれ三時間ほど。
いやいや悩みすぎだろっ!って考えた人。そうだよ!自分でも自覚してるから黙ってて!暖かい目で見守ってて。あれっ、アルも眠そう!?
しかし好きな能力3つだよ!悩むだろ!くそぅ!そろそろ決めるか。
さらに30分後
「決めた!!!」
僕は叫んだ。「ひゃうっ!」アルがびっくりして飛び起きた。可愛かった。
ごめんなさい。
「はぁ。やっと決まったの?もういい加減帰りたいのだけど?」
・・・ごめんなさい。
「ゴメン!でもようやく決まったよ!」
「そう。で、どうするの?」
ちなみに今の僕のステータスをアルに見せてもらったところ・・・・・
レイ・サトウ 男 20歳
称号:軽業師(生前) 女神と話した男
職業:スタントマン(生前)
ボーナスポイント;100000
HP:126/126 M P:18/18
STR:50(+30)
DEF:60(+30)
VIT:62(+30)
ING:41
DEX:90(+30)
AGI:102(+30)
スキル:
軽業Lv.4
殺陣Lv. 3
片手剣術Lv. 2
両手剣術Lv. 1
棒Lv. 1
拳闘Lv. 3
身体強化Lv. 3
意外と僕は凄いらしい。スキルはまず、
Lv. 1初心者に毛が生えた程度だが、スキルアーツ発動可能
Lv. 2 一人前
Lv. 3 熟練者
Lv. 4 達人
Lv. 5化け物
らしい。
スキルアーツとはスキル取得者がLvに応じて使える技である。
そしてここで僕の職業公開!
びっくりした?なんとスタントマンなのでした!
昔からこれだけは普通じゃなかったからね。どうせならと思ってスタントマンになったわけさ。
閑話休題
「まず1つ目は・・・・・容姿端麗!これはかかせないよね。
イケメンで損することなんてないからね!
だから最初はこれで」
うん。イケメンは爆発すればいい。そう思っていたがしかし!これで僕も仲間さ!
「ふーん。あんがい普通ね」
ぐふっ!そうさ!普通で悪いか!?
「そ、そして2つ目は・・・・・長生きしたい!とにかく長生き!」
やっぱ人間100年じゃ少ないと思うんだよね~。
「・・・それも普通ね」
やめてユ○ギ!ハ○のライフはもう0よ!
「はぁ…はぁ…っ、み、3つ目は・・・・・あらゆる魔剣を作って使いたい!」
うん!魔剣ってかっこいいよね!
「やっとそれっぽいのが出てきたわね」
「でしょでしょ!魔剣はかっこいいよね!」
「はいはい。うふふっ。それじゃそろそろとばすわよ!」
「分かった!短い間だったけどアルには色々お世話になった!本当にありがとう!他の神々にもよろしく伝えておいて!」
「分かったわ!それじゃあレイ・サトウ!あなたの2度目の人生に幸多いことを私は天界より願っているわ。ゲートオープン!」
「ありがとう!またね!」
そう言い残してレイはゲートに飛び込んだ。
「行っちゃったわね。」
「お主が寂しがるなどめずらしいのぅ。あの小僧を余程気に入ったのじゃな、アルテミスや?」
声と共に白い立派な髭を生やしいかにも好好爺然とした老人の神が姿を現し問うた。
それに対しアルこと月の女神アルテミスは一言
「ええ。・・・・・」
と寂しげに答えた。
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