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シメツノグラン

不定期更新しております。


ナガーい眼で見守っていただけると嬉しいです。

ザッザッザッ。


グランはメルの他に何故か

カフエリ達を連れて

森の奥にずんずんと歩いて行く。


「おい、おっさん、俺達をどこへ連れてく気だよ。」


グランは

「ふふん、ふふん、ひ、み、つ。」


(だって言ったらねぇ…。)


フエンはメルの眼を見る。


(……。…。…、。)


何かを訴えているフエンの異変に気付いたユウは首を横にふる。


「フエン。メルは本気だよ。」


「応援してあげよ。」


四つの古びた石柱が並ぶ

石碑にたどり着く。


グランは石碑の中心に立つと


(我は名は、グラン・エルスタード。)


悪しき魂を喰らぶる末裔なり。


火の地より深き水の影より暗き


もの我の中より出でよ。


魔王召還(綠炎の鬼神フグエルレン)。


全身が深い緑に燃える鬼神が

現れる。


(また私を呼んだのか!グラン。)


「あぁ。ごめんね~。」


「だって手頃なんだもん。」


メグラは、鬼神の強さ


いや次元の違う恐怖を感じとる。


自分は鬼神から離れているのに


内臓が震え冷たくなる。


そして気が付くと後退りをしていた。


これは正しい感覚である。


綠炎の鬼神フグエルレンは、


3000年前全ての種族を統一

しようとしていた魔族の王で

ある。


フグエルレンが咳払いを

しただけで

当時の聖なる(サラマラ)

住まう者達を灰と化した。


他にも様々な伝説がある。


まさに魔族の神である。


それをどうして死滅の賢者


グランが召還できるのか。


いやそもそも対等以上の

関係性で支配している。


フエンは、グランの底知れぬ力に畏怖を覚える。


メルは、目の前にいる者は


強者だと本能で悟る。


だがそれ以上に気分が高揚していた。


勝敗の次元ではない。


しかし魔族故の性なのか…。


その深層はメルにしかわからない。


グランは不敵な笑みを浮かべ


「修行内容を言うね。」


「一時間以内にフグエルレンに勝てなければ命を貰う。」


メグラを、含めメル以外


全員がそれは無理だと伝える。


それはそうだろう。


産まれて4日目のゴブリンが


当時最強と云われた3000年前の魔王と戦い、しかも勝てと言うのだ。


一時間生き残る事自体が、

奇跡なのである。


グランは


「うーん…。じゃあ聞くけど。」


「強者は、何故強者だと思う?」


メグラは、「才能かな。」


カフエリは、「努力だと思う。」


ユウは「両方じゃないかしら。」


メルは、「死なない。」


フエンは答えを、知っていた。


グランの代わりに


魔王フグエルレンが


笑いながら話す。


「強者とは己を知る事。」


「己を知れば相手の事も分かる。」


「それが強者よ。」


……???……。


グラン以外言っている意味が

理解できない。


メルは、勝算が一切ないのに


「やる!いつ?」


と構える。


フグエルレンは驚く。


魔族ならば魔王の圧力に


抗う術もない。


しかしメルは平然としている。


そして魔王は魂だけの存在なのに年をとり老眼なのか…。

視力が悪い。


だが色だけは分かる。


眼を細めメルの瞳を覗く。


(これは…。暝砡の血を…。!)


「ならば話が早い!」


魔力を貯める。


グランは

「ちょ、ちょっと待て!」


「今戦ったらこの辺一体が焦土と化す。」


そういうと懐から


「多分これだといいかな…。」


売れば一年は贅沢三昧できる程の魔石でできた釘を四隅に打ち付ける。


夢減結界を、張る。


フグエルレンはその中心で


メルを待つ。


メルも中に入る。


結界の外の音が聴こえない。


そしてメグラ達も何故かグラン

に引っ張られ結界内に無理矢理引きずり込まれた。


メルは改めてフグエルレンの


身から放たれるものを感じとる。


その力は少しグランに似ていた。


ここでグランが何故死滅の賢者と呼ばれるのか…。


その理由が分かる。


グランはメルの魂を肉体から

剥ぎ取る。


そして自分の対内に入れる。


メルの肉体は力なく崩れ横たわる。


生命は何であれ魂が存在する。


現世で死んでもまた生まれ変わるのだが。


グランに敗れた者は生まれ変われない。


何故ならば魂を操る事ができるので根本から消滅させる事も

可能なのだ。


フグエルレンもグランに敗れた。


そして魂を取り込まれたのである。


グランは己の肉体に複数の魂を抱えている。


普通の人間ならば魂一つでも身体が吹き飛ぶ。


しかしグランは魂を収めるウツワが桁違いに大きい。


それ故に無限の魔力と


凄まじい量の知識がめぐるのである。


簡単に言えば一番の化物は


グランかもしれない。


そして修行方法は、グランの肉体を使い魔王を倒せるか?


強者とは、戦闘センスである。


どの様な力を持とうとも


使えなければ話にならない。


そして一時間の時間制限の理由もメルはグランの中で知る。


一時間グランの中に入ると


吸収されてしまうのだ。


そして残った肉体はどうなるのか?


フグエルレンの贄となるのだが


今回はグランの研究が先だろう。


グランは、


(ほら力があるだろう?)


(やってみ。)


と笑い何も言わなくなる。


フグエルレンは瞬きもゆるさずに猛攻を繰り広げる。


シュ、その音が聴こえた時


大地の底が見えぬ程に裂ける。


メグラ達は、逃げ惑う。


メルもその力に驚愕する。


(…え、、るメル!)


(メル、きこえる?)


(魔力の流れをかんじて!)


その声で我にかえると眼には追えぬフグエルレンの動きが

少し見える。


いや来る場所が分かるのだ。


右払い手刀。


避けると裂けた地面から溶岩が流れ吹き出す。


この時王国(ディロア)では


震度6強の地震が常に起きている事はグランを含め誰も知らない。


それほどまでには無数の一撃が

計りしれない威力があるのだ。


(どうした!)


(避けるだけでは勝てんぞ!)


やはりフグエルレンもまた魔族である。


戦いに酔いしれ加減ができない。


メルは避ける事をやめ眼を閉じ感覚をあえて遮断する。


そして右手に力を集中させた。


シュ、フッ、スッ、ヒュン、


ザッズ。今だ!


死閃を放つ。


戯けが!


躱され蹴飛ばされる。


ぐぅ!ズザザザッ。


さすがグランの肉体である。


ほとんどダメージがない。


メルは一撃必殺の死閃を躱され


また防戦一方になる。


(ムリ、くそ、。)


フグエルレンはメルの一撃が


躱せたのには理由があった。


それは魔王フグエルレンに対しても敵意が無いので手加減を

したからである。


フグエルレンは怒りに震えた。


(ならば本気を出させるか…。)


闇より底に誘え。

(DEATHcord。)



カフエリとフエンに呪いをかける。


この呪法は、フグエルレンを殺さなければカフエリとフエンが

砂となり死ぬのである。


メルはグランから知識がながれ


怒りに震える。


勝負は一瞬だった。


メグラ達は何が起きたのか


わからない。


だがグランの中にいるメルは


魔王フグエルレンの首をその手にぶら下げていた。


(はい!おわり!)


グランからメルが追い出され魂は本来の肉体に戻る。


グランはフグエルレンの首を見て


(ここまでとはね…。)


「はいメル合格!」


メルは苦しむフエンとカフエリに駆け寄る。


呪いが解けない。


するとメルはグランの中にいて覚えた古の解呪魔法(ホリエルア)を唱える。


カフエリとフエンの身体に巻き付く黒いイバラが消えて行く。


グランは、(嘘だろ…。)


驚くのも当然である。

闇の化物が対魔の聖なる禁呪法

(ホリエルア)を唱え呪いを

浄化しているのだ。


この禁呪法は、長年修行をした

修道者ですら唱えると魂を犠牲にしなければ使えぬものなのだ。


それを魔力いや聖力も無い化物が唱えるのである。


グランは

(このままいけば神とも戦えるかな…。)


と眼を光らせていた。


そしてメルはカフエリとフエンの呪いを解いたのだった。


メルの右手が魔王と同じ様に


黒く深く染まるのだった…。




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