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イクサノカケラ



ほかほかと暖まった身体から

湯気が立ち上る。


ぼろぼろになった服の代わりに"ユカタ"

という”ひらひら”した服を渡され。



どう着れば良いのか思考錯誤をしながら何とか身に付ける。


よく分からない所は

リトルゴーレムが手伝ってくれた。


「湯船に浸かれるなんて、思ってもみなかったわ。」


「…、……、。」


「私、お風呂に入ったの初めて。」


女性陣は各々感想を述べていた。



「フロなら俺も初めてだぜ。」


「身体、フロ洗う、初めて。」


「えっ汚な!」


男性陣も各々感じた事を話していた。


カフエリ達やメル達の発言に

違和感を感じた者もいるだろう。


奴隷や庶民は、そもそも湯船に浸かる事等決して無い。


洗うのも井戸の水で手早く洗う。


湯船に浸かれるのは貴族や王族など恵まれた者達である。


「アユム。約束通りこれ。」


銀貨200枚をアユムに渡そうとする。


するとアユムは眼を丸くして

笑いだす。


「ま,さ,か,君達、”今のグラン”よりも強くなったと思ってる?」


「えっ俺グランかなり殴り倒したぞ!」


「貫いた。」


「…!」


「スパッと切った。」


「撃った。」


メル達の話を聞いて更に笑う。


「僕がトレースしたのは2000年前のグラン。」


「今のグランなんて僕じゃ作れないよ。」


「えええええええぇ!!!」


メル達は、さらっと言われた

グランが2000年生きていたという事実。


そして今のグランはもっと

強いという事を聞かされて

驚愕する。


「じ、じゃあよ、あのおっさんもマレビトなのか?」


「違うよ!彼はマレビトと人間の間で産まれた混血児なんだ。」


「だから人よりは長生きだけど僕達みたいな不老ではないね。」


それを聞いたメル達は

死滅のグランが何故魂を操り

数千年前の鬼神と戦いを

繰り広げられた理由が少し分かった。


そしてメルは禁断の質問をしてしまう。


「グラン、アユム、強いどっち?」


「どっちが強い!?はぁっ

そんなの僕に決まっているだろう。」


「僕が本気出したらグランなんか片手で倒せるよ!」


根拠が全く無い。


その言葉は幼き子供の様であった。


この場でアユムの言葉を


真剣に受け止めているのは


恐らくメルだけだろう。


アユムは何かを思い出したかの様に話す。


「君達、誰も”魔力探知”出来ないの?」


ユウ達が理由を聞く。


すると…。


アユムの造り出した世界には


咜櫓の武具以外に人数分の

防具も隠されていたらしい。


しかし何度もその防具の前を


通っても全く気付かず通り過ぎていたのである。


「本来なら”魔力探知”ができればすぐに見付かるよ。」


「武具と、防具には魔力が込めてあるからね。」


あまりに見付けれないので

特別な宝箱に入れて

わざわざここに

宝まであると看板まで建てたと

話していた。


「今度僕と会う時までには

誰か魔力探知を覚えてね。」


「特にフエンとメルとカフエリ。」


「君達は魔法を使えるからね。」


そういうとアユムと修行する

以前の服を渡される。


各々が脱衣場で、着替える。


すると

アユムの造り出したエルフが


「あなたに”会わせろ”と、外で

騒いでいる人がいるわ。」


冷たい表情で伝える。


アユムはエルフに口づけをすると大声で叫ぶ者を収めに外に出ていく。


「やっぱり…。ソウゲンここには来るなと言ったよね!」


あの時の重圧が思い起こされる。


しかしソウゲンは怯まず。


「分かっております。」


「しかし、しかし、…。」


拳を握りしめどうしようもない自分への

苛立ちを、地面に、激しくぶつけていた。


ジワりと拳に、赤き涙が滲む。


アユムはソウゲンの話を黙って聞いている。


なんと、死滅の賢者グランが

捕虜とされた獣人族を1500人を救いだし

捕虜を連れここマルビロまで逃げて来たと

話す。


そして現在西の都マルビロを


取り囲む様に人間族の兵士

四万とダークナイトと名乗る者の前に

死霊達の群れが、蠢く。


その数およそ10万。


死滅の賢者グランと神々に送る

奴隷達を返せば


マルビロに対して取り囲む者を、

撤退させて、襲撃は

しないと話していたらしい。


期限は3日以内


その期限内に返事を返さなければ襲撃するとも話す。


西の都かつてない絶体絶命の

窮地に立たされていたのであった。


獣人族の王国”ミンガ”

と同じ運命を辿るのであろうか。


アユムは不敵な笑みを浮かべ


(丁度いい…。)


メル達を見詰めていたのである。







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