年の差婚約者がハイスペすぎ…だから早くオトナになりたいのっ!
「なに、これ……」
アリシアはつぶやいた。
目の前の鏡の中には、すらりと長い手足をした、十七、八歳くらいのかわいらしい女の子が映っているのだ。
誰なの、と、アリシアはおもう。
でも、その少女には、たしかにアリシアの面影だってあった。
陽の光を受けて透けるように輝くプラチナ・ブロンド。淡いアクアマリンの瞳。
それに何よりも、着ている衣服が、アリシアが身にまとっていたものと同じなのだ。
「あたし、もしかして、おっきくなってる……?」
青い瞳を大きくみはって鏡をまじまじとのぞき込み、アリシアは信じられない思いで言った。どうして、と、思いながら、くちびるにそっと触れる。
おとなっぽくなりたくて塗ってみた、華やかなコーラル・ピンクの口紅。きっと、これのせいなのにちがいない。
アリシアは手の中にある、街で買ったばかりの一本のリップを見つめた。
*
アリシア・フォン・シュタイアは、シュタイア伯爵家の一人娘で、現在十一歳になる少女だ。
父のシュタイア伯爵は皇都の屋敷と領地の邸宅とを行ったり来たりしながら生活しているが、アリシアは貴族の子弟が通う学校への通学のため、普段は皇都にある屋敷で暮らしていた。
「おはよう、リーシャ。今日も相変わらずちっちゃいな」
せっかく櫛で整えたばかりのアリシアのプラチナ・ブロンドを、ぐしゃぐしゃ、と、無遠慮に撫でるのは、ルキノ・ツィ・ランディヴルク。次期ランディヴルク辺境伯だった。
アリシアとルキノとは、アリシアが七歳、ルキノが十四歳の時に――父親同士が無二の親友だからという理由で――婚約した仲だった。つまりルキアは、アリシアの未来の旦那様である。
あれから四年がたち、十八歳になったルキノは、いまやすらりと背も伸び、すっかり大人という感じだ。今年、貴族学校を卒業した後は、領地経営を学ぶために皇都とランディブルク辺境伯領との往復生活をはじめるのだと聴いていた。
やさしい亜麻色の髪。榛色の瞳。文武両道で、やさしくて、恰好よくて、ルキノは貴族学校でもみんなの憧れの的だ。
社交会デビューを心待ちにしているご婦人方、ご令嬢方も多いのだ、と、アリシアは父伯爵からも聴かされていた。
でも、と、アリシアはおもう。
ルキノがやさしいなんて、うそだ。みんなだまされている。きっと外面がいいだけだ、と、時々、アリシアは心の底からそう思った。
その証拠に、学校へ行くためアリシアを迎えにくるルキノは、いつもきまって、ちいさなリーシャ、と、アリシアをからかうではないか。気にしているのを知っているくせに、と、アリシアは今日もルキノの意地悪にぷくりと頬をふくらませた。
「ルカ兄さまったら、ひどい。ちっちゃいって言わないでよ」
「だって事実だろ?」
「そうだけど……」
「まあいい、行こう」
ルキノは肩を竦めて、まだぶすくれているアリシアを馬に乗せる。自分も跨って、手綱を取る。いつも通りの通学風景だった。
馬を駆るルキノの顔を、ちら、と、アリシアはこっそりのぞくように見上げてみる。
凛々しい眉、涼しげな目許、通った鼻筋、いつもちょっとだけ口角の上がった口許、細い顎。
恰好いいな、と、思う。ドキドキしてしまう。
でも、それが、アリシアにはすこし口惜しい。だって知っているからだ。アリシアはルキノの婚約者だけれど、ルキノはアリシアのことを、きっと妹みたいにしか思ってはいなかった。
「ねえ、ルカ兄さま」
「ん?」
「兄さま、今夜、ドナス侯爵家の晩餐会にお招きされてるってほんと?」
「まあ……招待自体は、ランディヴルク辺境伯家宛てのものだけどな。今晩は俺が行くよ。十八歳だし、おかしくないだろ?」
「そうよね……」
「まだちっちゃなリーシャには縁のないはなしだけどな」
からかうようなルキノの言葉に、アリシアはむっと押し黙った。
でも、そのあとで、そっと溜め息をつく。
そう、アリシアがいまいちばん気にしているのは、そのことなのだった。
ルキノは先頃、十八歳の誕生日を迎えていた。ロインセイン帝国では十八歳が成人年齢で、以降、大人として扱われるようになる。貴族の子弟が本格的、日常的に社交の場に顔を出すようになるのも、その年齢からだった。
アリシアより一足はやく成人になったルキノは、これから社交の場で――年若い貴族の子弟の多くがそうであるように――恋の駆け引きを楽しんだりするようになるのだろうか。
アリシアはルキノの婚約者だけれど、結婚はアリシアが成人してからになるから、まだだいぶ先のことだった。それまでの間に、ルキノは恋人をつくるのかもしれない。もしかしたらその恋人との結婚を望むようになって、アリシアとの婚約を破棄しようとする日だって、絶対に来ないとも言い切れない。
ちいさくて、七歳も年下で、妹みたいな存在でしかないアリシアよりも、ずっとずっと魅力的な女性に、ルキノが出逢ってしまったらどうしよう。心を奪われてしまったら、どうしよう。
そう思うと、アリシアの胸はしくしくと痛み、なんだか苦しくなってしまうのだった。
「あたしも晩餐会に行けたらいいのに」
アリシアがくちびるを尖らせて不満をもらすと、はは、と、ルキノは軽く笑った。
「まだまだ早いよ、おちびちゃん」
そうして、アリシアの頭をまた無遠慮に撫でたのだった。
*
ルキノとそんな遣り取りをしたのが今朝のことだ。
貴族学校からの下校は――終業の時間がちがうので――ルキノとは別々である。シュタイア家の使用人が迎えに来てくれての帰り道、アリシアは今日は街にある、いろいろなお店が並んでいる通りに立ち寄った。
そうだ、お化粧品を買ってみよう、と、そんなことを思い立ったのは、ルキノに小さな子供扱いされたのが――いつものこととはいえ、ルキノが初めて本格的に晩餐会に出掛けていくのだという今日この日に限っては――いっそうに口惜しくて、悲しかったからだ。
「あたしだって、大人っぽいメイクをしたら、ちょっとくらい淑女らしくみえるようになるんだから!」
そう意気込んでいたアリシアは、異国風のローブをまとった、目をみはるほどうつくしい女性から、一本の口紅を購入したのだ。これをひと塗りすればたちまち大人に変身できる、と、薦められたリップは、華やかできれいなコーラル・ピンクのそれだった。
はじめて手にしたリップに、アリシアの胸は高鳴った。
家に帰ってさっそく鏡の前に座り、アリシアはリップを塗ってみた。
すると、どうだろう。
アリシアのまわりには急に、ぽわん、ぽわわん、と、光の泡のようなものが次々と浮かび上がった。それがふくらみ、やがてアリシアの身体ぜんぶを包み込んだかと思うと、全身がほんのりと熱くなった。
そして、いったん真っ白に染まった視界の中で、きらきらと光彩が弾けた瞬間、鏡に映っていたのは、十七、八歳の――すなわち、ルキノと同じ年頃に成長した――アリシアだったというわけである。
もちろん、びっくりした。
なにこれ信じられない、と、思った。
でも、ためしにリップを拭いてみるとアリシアの身体は元に戻って、だからアリシアは、この驚くべき出来事は、不思議なリップのもたらした奇蹟にちがいないと確信した。
「これがあれば……あたしだって、晩餐会にいけるわ」
なんといっても、リップを塗ればアリシアは、妙齢の令嬢の姿になっているのである。
たとえば母のクローゼットから華やかな夜会用ドレスを拝借して、もっとちゃんとお化粧をして、それから憧れのハイヒールだって履いて、今夜はこっそりドナス侯爵家で行われる晩餐会をのぞきに行ってみようか。シュタイア伯爵家にもきっと招待状が届いているから、それを持っていけば、追い返されるようなことはないに違いない。
「ひと晩くらい……きっとだいじょうぶよね」
王侯貴族たち集まる、きらびやかな社交の場。ものすごく小さい頃、父に連れられて出かけて行ったことが、一度だけある。ほんの、ぼんやりとした記憶だ。
ひとりで平気かしら、と、そんな不安はあるけれども、でもアリシアの中ではその気持ちよりも、ルキノがそんな社交の場でいったいどんな振る舞いをしているのかを見たい、と、そんな想いのほうが上回った。
アリシアは、うん、と、ひとつうなずくと、必要なものをそろえるべく、さっそく自室を出たのだった。
*
晩餐会の会場は、外とは別世界のきらびやかさだった。
テーブルには、豪華な料理や宝石みたいなお菓子がたくさん並んでいる。会場には、うっとりするような音楽が絶え間なく流れていた。
すべてがきらきら輝いてみえる。そんな中で、とりどりに美しく着飾った男女が、手に――きっとアルコールやレモネードなどが入った――グラスを持って、談笑している姿がそこここにあった。
そっとホールへ忍び込んだアリシアは、なるべく目立たないよう壁際を移動して、バルコニーへつながる大きな窓のそばで立ち止まった。そこから、ルキノを探すように、こっそりとあたりをうかがうように見回してみる。
「あ、いたわ……ルカ兄さま」
比較的すぐにルキノ姿を見つけることが出来たのは、彼が、会場でも目立って華やかでにぎやかな人だかりの中に属していたからだった。きっと、今日が社交界デビューとなるルキノは、話題の中心だったりするのだろう。
紺青の夜空のようなシックなスーツ、それからジレ。いつもとすこしだけちがう雰囲気のルキノは、その場の誰よりも眩くみえた。
まわりにいるのは同年代の青年貴族たちが多いだろうか。ルキノは朗らかに笑いながら、彼らと会話を弾ませているようだ。彼らのそばには幾人かの令嬢たちも集まっていた。
アリシアはしばらく、その姿を離れたところから眺めやっていた。なんだかルキノが遠い存在に――物理的な距離のはなしではなくて――なってしまったような気がして、すこしだけさびしさが込み上げた。
そのとき、ふと、ルキノが顔を上げる。
榛色の瞳が真っ直ぐにアリシアのほうをみた。
彼の眼差しがっきりとこちらを捉えたのがわかって、どうしよう、と、アリシアは焦った。でも、いまさら逃げるわけにもいかない。そんなことをしたら、きっと、ルキノに怪しまれてしまうに違いなかった。
真っ直ぐにこちらをとらえるルキノの視線に射すくめられたように動けずにいると、やがて、ルキノのほうが動いた。隣の青年にひとこと、ふたこと声をかけたかと思うと、そのまま人だかりから離れて、アリシアのほうへとやって来る。
「音楽が変わった。――俺と一曲、踊っていただけますか、レディ」
アリシアの傍らまで来ると、ルキノは優雅に腰を折って、礼をひとつ、にこやかに華やかに笑ってそう言った。
こちらの意志をうかがうように、彼の手が目の前に差し出される。
戸惑いながらも、アリシアはそのてのひらのうえに、自分の手指の先をそっと載せた。
「はい……よろこんで」
言葉とはうらはらにためらいいつつそう答えた途端、ぐっと引きよせられて、気づけばホールの中央のほうへと導かれている。
ざわ、と、まわりからさざめきが起こり、波紋のようにホール中へ広がっていった。みんながアリシアとルキノのほうを見ている。そのたくさんの視線を意識すると、アリシアは緊張でどうにかなってしまいそうだった。
うまく踊れるだろうか。アリシアが一瞬にしてアクアマリンの瞳に不安を浮かべると、それに気づいたのだろう、ルキノが目をすがめてささやいた。
「大丈夫、俺に任せて」
その言葉の通りだった。ルキノのリードに身を預けて、アリシアは、くるくると華麗にステップを踏むことができた。たのしい。自然に笑顔が浮かぶ。ルキノとアリシアの動きは、とても、ぴったりとしていた。だから、そのうちに、ついついダンスに夢中になってしまっていた。
だって、十一歳のちいさなアリシアでは、こうはいかないのだ。
将来のパートナーとして一緒にダンスの練習をしたことだってあったけれども、身長の差はどうにもならなくて、どうしたって様にはならなかった。そのうちにルキノは、に、と、人の悪い笑みを浮かべると、ひょい、と、アリシアを軽々と抱きあげてしまったりもしたのだ。
まるで高い高いでもされるように持ち上げられて、その場でくるくると回って、くつくつ、と、喉の奥でからかうように笑ったルキノに、アリシアは、む、と、くちびるを結んで、眉をひそめているしかなかったのだ。
でも、いまは違った。ふたりは、周囲の人たちが思わず見惚れてしまうような、素敵なダンスを踊ることが出来ていた。
たのしい。たのしい。
そして、ルキノもまた、たのしそうだった。榛色の瞳にやさしげな色を浮かべ、アリシアを見詰めて踊る。
音楽がひと段落すると、ルキノはアリシアから手を離し、紳士の礼をした。アリシアも、ドレスの裾を優雅に摘まんで、淑女の礼をした。
ほう、と、誰かがもらした思わずのようなひそやかな嘆息が聴こえる。アリシアが戸惑っていると、ルキノがやさしく笑った。
「みんなあなたと踊りたいみたいだ。次を狙って、様子をうかがってるな」
続けて、こそ、と、アリシアにささやきかけてくる。アリシアは、え、と、思った。
どうしよう、と、助けをもとめるように、ルキノを上目遣いに見上げる。ルキノ以外と踊るなんて考えたこともなくて、どうしていいか、アリシアは困ってしまった。
「こっち」
すると、こちらの困惑を読んだかのように、ルキノがアリシアの手を引いた。
そのままホールを出る。
それどころか、侯爵家の屋敷の建物からも出てしまって、庭の片隅の、薔薇の灌木が茂るあたりでルキノはようやく立ち止まった。
そして、アリシアを振り返る。
「素敵なレディ。さっきは楽しいダンスをありがとう。――また、会えるかな」
ルキノはアリシアを軽く引き寄せるようにすると、間近からアリシアの瞳をのぞきこんだ。こちらのプラチナ・ブロンドの髪をひとすじ、指ですくって、くるり、と、もてあそぶ。
「あ、の……」
アリシアは言葉を探しあぐんだ。はいと言うのも違う気がするし、かといって、いいえといえば嘘をつくようでためらわれた。
黙っていると、そのうちに、頬にそっとてのひらを添えられた。榛色の瞳がアリシアをじっと見詰めている。
親指の腹でくちびるをなぞられて、吐息がまざるほどの距離にルキノの顔が近づいてきて、アリシアは思わずぎゅっと目を瞑っていた。
キス、される。
そう思った瞬間、いやだな、と、反射的に思っていた。
ルキノとのキスが嫌なのではない。いまルキノがキスをしようとしている相手は、ルキノにとっては、アリシアではない女性なのだ。自分ではない誰かに彼がくちづけを贈ろうとしていることが、すごくすごく嫌だった。
胸が苦しい。
瞼が、じん、と、熱くて、アリシアは泣いてしまいそうだった。
そのとき、くちびるが触れあうほんの手前で、ルキノが、ふ、と、わらった。
「――おい、俺のおちびちゃん」
そう呼びかけてくる。
「どうやって化けたか知らんが、こんなふうに連れ出されて、俺以外の男にくちびるでも奪われたらどうするつもりだったんだ? ん?」
そう言われ、アリシアはぱっと目を見開いた。
まじまじと相手を見ると、ルキノは、に、と、片方の口の端を持ち上げて、意地悪げに笑んでいる。
「どう、して……?」
いまのアリシアは、十一歳のアリシアとはまるでちがう、大人の姿をしているのだ。
それなのになぜいとも容易く正体を見破れたのか、と、目を丸くして問うていた。
「あ? 俺にお前がわからないわけがないだろうが、リーシャ」
ルキノはてらいなくそう言った。
アリシアは今度は別の意味で泣きたいきもちになった。
否、もう、ぽろぽろと泣いてしまっている。込み上げるのは、ほっと安心したような、でも、すこしだけ腹立たしいような感情だった。
「……泣くなよ」
ルキノが困ったように言って頭を掻く。
「ルカ兄さまが悪いの! あたし以外の女性と楽しそうに踊って、あたし以外の女性にキスなんかしようとして……!!」
アリシアは俯いて訴える。
「ってか、お前だってわかってたし。なんなら、キスはまだしてないし」
「でも」
アリシアが言い募ろうとすると、ルキノは、ふう、と、呆れたような溜め息を吐いた。そして、わずかに苦笑する。
「ほら、もう泣くなって。俺はお前以外とはなるべく踊らないし、お前以外にキスしたりしないからさ。お前がおっきくなるまで、ちゃんと待っててやるよ」
言いながら、ルキノは懐から手巾を取り出して、アリシアの涙を拭いてくれる。
「口紅もとっちまえ。お前にはまだ早いよ。――ま、似合ってはいるけどな」
そう言って、コーラル・ピンクのリップもきれいさっぱり拭ってしまった。
その途端、アリシアの身体はきらきらとした光の泡に包まれて、一瞬ののちには、もとのちいさなアリシアの姿になっている。
「あ、もどった。――ってか、どういうことなんだ、これ?」
身体が小さくなったせいでドレスの右肩がずり落ちそうになっているのを、ルキノはさりげなく直してくれた。ついでに自分の上着をアリシアに着せかけてくれながら、不審げに、怪訝そうに、榛色の目を瞬いている。
「わかんない。でも、不思議なリップを買って、たぶんそのせいみたいなの」
アリシアはちいさく首を振りながらそれだけを答えた。ルキノは、ふうん、と、詰まらなさそうに頷いた。
「ねえ、ルカ兄さま」
しばらくしてから、アリシアはおずおずとルキノを呼んだ。
「さっきの……ほんとう?」
相手に抱き上げられながら、うかがうように訊ねてみる。
「さっきのって?」
「だから……あたしが大人になるまで、ちゃんと待っててくれるって」
「そりゃあ、婚約者だからな。でも、そのかわり、その頃になったら俺をおじさん扱いするとかはやめろよな」
「え?」
「だってさ、お前が十八歳、麗しの淑女になる頃には、俺はもう二十五歳なんだからさ」
くすん、と、肩をすくめつつ、ルキノはそんな軽口をたたいた。
きょとん、と、一瞬、目をみはって、それからアリシアは、くす、と、笑ってしまう。
もしかしてルキノだってすこしは年齢差を気にしていたのだろうか。不安だったのは自分だけではなかったのかもしれない、と、思うと、急にきもちが軽くなったような気がした。
「もちろんよ」
アリシアは春先に可憐な花の莟がほころぶときみたいに笑った。
「そりゃあ、よかった」
ルキノは苦笑するみたいにちいさく笑んで、それから、抱き上げたアリシアのふっくらした頬に、ちゅ、と、ちいさなくちづけをくれた。
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