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第4話 おっさん、金策をする

さて、一日が終わってわかったことが1つあった。


「分身は、金が掛かる」


そう、金が掛かるのだ、分身は、たった一日の運用で実感できるほどに。


まず食費だ。


これは分身1体につきしっかり一人前かかるのだ。

分身を作った時は本体と体力とかエネルギーを分割するらしく、そういえば少し腹が減ったような記憶がある。


出勤している方の分身は同僚や上司と定食屋等に行くし、お茶だってコーヒーだって飲む。


異世界の分身の分はいいだろう、と安易に思っていたが、やはり食べ物の品質にばらつきがあり、そこそこうまい飯もあるが現代日本人には全く受け付けないものもある。


まずい飯や「・・・・・・・・・雑でした。」な味(あれはUKだったか)も異世界転移の醍醐味的な部分もあるが毎食となるとそんな事も言ってられない。


そんなときは『収納』スキル経由でコンビニ飯やお惣菜などを渡せばいいだけなのだが当然、無料(ただ)ではない。


当然この俺も同様だ。

今日はダラダラ今後のことを色々考えていたが、ダラダラしていようが腹は減る。


分身に我慢をさせるという選択肢はない。というかどちらも俺なのだ、我慢なんてしたくない。


次に居住費だ。

こちらもやばい。


異世界分身の方は、向こうの宿屋に泊まれば良いし、金は冒険稼業で稼ぐつもりなので問題ない。


問題は出勤している方だ。


いちいち分身解除すればいいと思うかもしれないが、どこでそれを行うかという問題が生じる。あと面倒くさい。


人がひとり消える、或いは出てくるのだ。

目撃されるわけには行かないし、誰かのスマホや監視カメラに映り込むなどもっての外だ。


自宅は家族がいるから当然無理。まだ事情を話せる段階じゃない。


というか俺が同時に2人存在するのもまずい。

出勤する方に会社も家族もやってもらう方向が良いか。本アカの維持ってカンジだな。

家族への愛情的にも特に問題はない、分身も俺なのだから。


というわけで色々異世界やスキル関係を考えたりする役の俺が自宅を追われる、もとい自宅外で活動する必要が出てくるわけだがしばらくはホテルぐらしだろう。


自宅を追われる自分とは何なんだと自問したくなるが答えは出なさそうなので一旦置いておく。


まあ、そんなこんなで金が要るわけだが、どうやって稼ぐか。


稼ぐだけなら簡単だ。

俺には『変幻自在』スキルがあり、『転移』スキルがあり、『収納』スキルがあるのだから。


誰にでも成りすませ、どこにでも侵入でき、手ぶらでものを運べてしまう。


詐欺だろうが、密輸だろうが、窃盗だろうが、強盗だろうが、なんでもござれだ。


だが犯罪はやめておきたい。

これだけのチートを得て、犯罪に手を染めるなど、意味がわからないからだ。


あとスキルを与えてくれたあの女神の顔もチラつくし、なんか後ろめたいことはしたくないのだ。


そういえば女神には報告もしなきゃならんしな。スキルは使うが真っ当に稼ごう。


となると楽なのは鑑定を使う方法か。

宝くじ売り場でいくつか見せてもらって、あたっているやつがあれば買うだけだ。税金もかからない。


待てよ、当選番号発表前でも鑑定で分かるもんか?それはもう予知では?

それに仮に行けたとして換金はしばらく先だ。

宝くじは保留だな。


いや、スクラッチ系ならいけるか。

ただ売り場で換金できる金額は上限があったはずだ。たしか5万くらいだったか。

見た目変えれて購入すればバレることはないか。税金もかからんと思うが、収入が大量になって、全部スクラッチくじで「よく当たるんですよ」は無理があるな。さすがに不審がられて不正を疑われる可能性もある。


ただ銀行に預けなきゃいいだけで、日々現金を手に入れる手段としてはアリだな。

売り場だっていくらでもあるし、顔さえ変えればバレることもないだろう。


しばらくはこれでいくか。


しかし犯罪じゃあないだろうがギリギリな気がする。

ズルではあるだろう。他の金策も考えておこう。


作者のモチベーションになりますのでいいね、お気に入り登録、感想など、よろしくお願いします。


カクヨムでも連載中の作品になります。

https://kakuyomu.jp/works/16818093080286722080

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