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第43話 おっさん、ナンパされる

あのあとリュウとトレーナーとしばらく話していた。

ボクシングのアドバイスやらトレーニングについて色々だ。

そして最後にトレーナーがわけわからんことを言いだした。


「ああ、そうだ、お前らが仲良くしてるの見てあっちのオネーサン(がた)が騒いでたから気にしとけよ。

もう遅いかも知らんが」


オネーサン方ってのはエクササイズ勢の人らか。

ヒラヒラしたオシャレ(笑)なトレーニングウェアを着ている、見るからにフルーツ(笑)女子って感じの皆さんだ。


「なにをですか?」

「なかよくねーですって」


また同時に答える。

仲良しは絶対否定せんとアカンのか。まあ別に仲良くなってはないが。


「ああ、なんかよく分からんがシンリュウだ、リュウシンだとか言ってキャーキャーしてたぞ」


それは・・・


「どっちが(つえ)ーかってはなしじゃねーすか」


「そんな感じでもなかったんだよなー」


それは恐らくシンリュウではなくシン✕リュウ(シンリュウ)、リュウシンではなくリュウ✕シン(リュウシン)の議論だ。


フルーツ(笑)女子かと思ったら()女子だったか。


分かってしまう俺が汚れてるのか、リュウ達がピュアなのか。

注意してきた感じからトレーナーは分かってるっぽいけどな。


「べつに、あんなオb―「まった、その先は言わないほうがいい」―あ?」


恐らく言ってはいけない言葉を言おうとしたんだろうから、止めてあげる。


せっかくトレーナーもわざわざ『オネーサン方』って言っていたのだ。


「母親以外の年上の女性は全て『オネーサン』だ。

それ以外に表現方法はない。

それだけで誰も不幸にならないって、施設のオネーサンが言ってたぞ。

ちなみに不幸になるのは言ったほうだ」


「お、おぅ」


リュウは俺の剣幕に押されたのか素直に返事をする。


トレーナーは目を瞑ってウンウン頷いていた。


それに17、8の俺等と比べればそうかもしれんが、恐らく25前後のアラサー一歩手前と言ったところか。

おっさんからしたら十分若い。


「別に、お、オネーサンらに何言われたって構わねーけどな」


ああ、そう言おうとしてたのか。俺が遮っちゃったからな。


しかしそれが(BL)の議論であるとわかっても構わねーと言えるかどうか・・・


まあ、別に構わないか。知ってる俺も勝手に盛り上がってくれとは思う。


実際、受けも攻めも勘弁願いたいが。


俺等の雑談はそこでお開きとなった。


帰る準備をしながらふと見ると、更衣室に向かうリュウは2人組の女子に話しかけられている。


そういえば腐のオネーサンらはともかく、リュウはジムに通ってる女子たちに人気があった。


どうしても同年代の女子は少ないが、エンジョイ勢というかダイエット勢の女子たちから声を掛けられているのを何度か見かけたことがある。


そういえばリュウはかなりのイケメンだ。やんちゃっぽいがそれもいいのかもしれない。


今声をかけている子らは大学生くらいだろうか、青春だな。


なんて思っていると俺の方にも近づいてくる2人の女子が。


ギャルっぽい子と、ふつーな感じの子。

こっちも大学生くらいか、もうちょっと上かなってくらい。


「あ、あのっ」


ふつーな方の子が話しかけてきた。

俺は顔を向ける。


「さっきカッコよかったです。よかったらIine(アイン)交換してください!」


Iine(アイン)は最も普及しているトークアプリである。


さっきってのはリュウ達と駄弁っている時のことじゃないんだろうな。


リュウとのスパーリングのことだよな。確かに圧倒したけどこんなおっさn―


(マスターは現在、高身長、超絶イケメンの18歳ですよ。

元のマスターも素敵ですが)


おっさん自虐に思考が入りかけるとAI(えい)が脳内で教えてくれる。

別に元のおっさんをフォローしてくれんでもいいんだが、悪い気はしない。


若い時の俺をちょっと整えただけだからあんまり違和感なく今の顔に慣れたが、そのちょっとでだいぶイケメンになっているんだった。


元の顔からそんなにかけ離れてないからあんまりイケメンの実感と言うか自覚がないんだよな。


うん、無自覚系はよくないな、気を付けよう。


(ちなみにこの女性、世に言う『清楚ビッチ』です。

経験人数12人、セフレ1人、現在彼氏なしの)


まじか。


(はい、あと割と本気でマスターに好意を寄せています)


なんでそんなのが分かんの?


(表情や視線、心拍や体温、あとは『鑑定』です)


なるほど、『鑑定』先生ですべて解決しそうなものだが。


(私も心理学を学習しています)


ああ、そうだな、AI(えい)が学習してくれたことにもだいぶ助けられているよ、ありがとう。


しかしマジか、こんな普通の子がなあ。


見た目はまあ可愛い寄り、黒髪で今は後ろで結っているがおそらくボブくらいのまじでふつーの子だ。


それが清楚ビッチとは、人は見かけによらないってマジなんだなあ。


としみじみと感じ入っているが、話しかけられてからここまでの思考は『高速演算』のおかげで1秒程度である。


でなんだっけ、あー、Iine(アイン)だったか。


どうしようか。






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カクヨムでも連載中の作品になります。

https://kakuyomu.jp/works/16818093080286722080

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