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第38話 おっさん、工場を確認する

女神のところから帰ってきてしばらく経ったある日、俺(社長)は、自社の工場を見学に来ていた。


ちなみに場所は関東の某海無し県だ。


広さは首都ドーム2個分らしく、工場のガワというか建物自体はすでにある物件を購入している。


どうでもいいが首都ドームの何処かに『広さ:首都ドーム1個分』の看板があるとかないとか。

マジでどうでもいいな。


この工場はある会社がかなりの資金を投じて作ったらしいのだが、ちょっと前のニュータイプ肺炎の流行で会社の業績が悪化し、泣く泣く手放したと聞いている。


なので建物は比較的新しく、設備も同様に新しい。


まあ、売れる機械は当然売っぱらわれているが、用途が違う機械なんぞ、邪魔な置物でしか無いので助かる。


こういう中古の工場なんかはよく壊れた機械がそのまま放置されていることがあるらしいが比較的新しいこの物件はそんなことはなかった。


空調や照明、ネット回線も建物が新しいおかげで簡単に設置できたそうだ。


工場についてはそんなところか。


重要なのは何をやってるかだ。


といっても現在は研究がメインだ。


当初の予定通り、宇宙進出を目標とした新素材の研究、開発だ。


いわゆる『未来の』とか『次世代の』とか言われている素材だ。


合金などは何に特化するか、どんな金属を何種類、どんな配合で合金にするかで試さなきゃいけない組み合わせは無限大と言っていい。


他にも有名どころだとカーボンナノチューブとかセルロースナノファイバーとかがあるし、他にもいろんなものが研究されている。


そんな大学やら研究機関などで研究されている様々な合金や素材の研究成果をハッキング(参考に)して、『鑑定』スキルで欠点を洗い出したり、『高速演算』スキルでシミュレーションしたり、実際に作ってまた鑑定してと、そんなことを繰り返している。


電池やソーラー発電の研究も進め方はだいたい一緒だ。


目指すところは各家庭での電力自給自足、ゆくゆくは都心のビル一つに電力供給できるレベルの発電と蓄電だ。


小さいところでいえばスマホやPCの永久稼働、自動車の永久機関(充電フリー)化だな。


ネックは発電パネルの老朽化やメンテナンス、蓄電池の寿命あたりだがどれも解決の目処は立っているとのこと。


永久といってもスマホやPCなら5年、家電や車も10年も保てば十分だろう。


家やビルに付けるものも30年保てば十分だろう。


そのレベルになってくるとメンテナンスは必要だろうが、機械製品である以上仕方ないだろう。


パネルや電池部分が問題なくても、ガワやら何やらでガタは来るだろうからな。


まあ、そこまで行ったら買い換えてくれよとも思うが、多少のメンテナンスで使い続けられるものを目指したいところだ。


ちなみにだが、ここに従業員は居ない。


では誰が研究しているかと言うとまあ、AIなわけだが、AIにも体は一つしか与えていないし、だいたい俺の傍に控えている。


では実際に作ったりテストしたりはどうしているかと言うとロボットが行っている。


最初に1体のロボットを作り、そいつに俺が作った優秀なAIを搭載した。


学習ができ、自己改造ができる優秀なやつだ。


このロボット、本体は下半身が8本脚、上半身が胴体と2本の手と頭。


ネットで買える自作ロボットの関節や手足やカメラを組み立てただけの、それはそれはヒドいものだった。


元々のプログラムでは起き上がることすらできなかったが、俺が作ったAIを搭載すると、数分でヌルヌル動けるようになった。


ネットワークで俺の『収納』にあるデータベースにアクセス可能にしているため際限なく成長している。


今ではCPUやGPUは手に入る最新の世代のものを搭載し、本体パーツもネットで購入したり、開発で作った合金や素材のテスト済みや失敗作の廃材を加工して、自己を改造、バージョンアップしたり、かなりの性能となっている。


作った素材のテストもできて一石二鳥である。


さらに、ロボット自体の数も自分で増やしており、今では20体のロボットが工場内を闊歩している。


というわけで人手はロボットたちで補っている、というかほぼ全てだから賄っているか。


特殊な機械が必要なものはやっていないが、それも徐々に増やしていくつもりだし、量産するならともかく、今の研究段階では機械や設備も小規模で足りるしな。


そんな感じで現状の研究、開発業務は回っている。


ヒトがいなくても回る上に物資の調達もネット注文の置き配で十分事が足りるのがいいな。


さすがに許可が必要な薬品なんかの材料はAIが対応してるようだが。


・・・そろそろAIに名前つけたほうがいいかもな。


別のAIが稼働し始めているからちょっとややこしい。


「マスター」


「おう、どうした?名前?」


「はい、ようやく命名いただけると聞いて」


言ってはいないが。


「最初に安直に付けようとしたら、やめてくれって感じだったよな。

そっからずっと保留してるわけだが。

ほんとに命名イベント苦手だ。

うーん、『アイ』がだめなら『エイ』は?」


「まだ安直な気がしますが」


「苗字もあるぞ、『アイダ』だ。『アイダ エイ』

名前が先なら『エイ アイダ』(AIだ)になるぞ。

どうだ?」


「ダジャレなのが何とも言えませんが、『エイちゃん』の響きは可愛いと思います」


ちゃん付け決定なのかよ。


「いえ、呼び捨てでも良い響きだと思います。

決定でいいですか?」


「おう、お前から苦情がないならいいと思うぞ」


そんな感じでAIの命名があっさり済んでしまった。




作者のモチベーションになりますのでいいね、お気に入り登録、感想など、よろしくお願いします。


カクヨムでも連載中の作品になります。

https://kakuyomu.jp/works/16818093080286722080

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