表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/11

第7章 槍使いランスロット

 また、悪い夢を見た。


「お前は、私から娘を奪うのか!」


 僕が殺害したマユの父親の夢だ。

 真夜中に目覚めた僕は、ひどく寝汗をかき、

 鼓動が激しく、胸が苦しい。


「先生、どうしたの?」


 隣で寝ていたマユも目を覚まし、

 不安げな表情で、僕に問う。


「いや、何でもないよ」


 と、僕は応えて、台所に向かい、

 コップ一杯の水を飲んだ。


「大丈夫だ。ここは異世界で」


 僕の罪を裁く者は、誰もいない。


「不安なんだね、先生」


 と、後から、マユが優しく抱きしめてくれる。

 二人とも全裸のままの姿だ。

 そして、夜が明けて、

 翌朝から、僕とマユは、


「剣は、このようにして使え」


 鎧の男の邸宅の庭で戦いの基礎を学ぶ。

 彼は独身のようで、邸宅にはメイドとして、

 二人の人間の女性が働いていた。


「基礎は大事だが、魔物狩りは実戦での慣れだ」


 と、言って、鎧の男は、

 その日の午後、

 僕とマユを従えて、南の平原へと向かう。


「この平原に、オーガと呼ばれる魔物がいて」


 鎧の男の話によれば、そのオーガが、

 貴族の娘を拐って、宮殿に連れ去ったらしい。


「オーガは我々より、やや体が大きく」


 獰猛な性質をしているらしいが、

 知能は低く、武器は主に棍棒と投石だという。

 この救出作戦には、鎧の男の他に、


「私の名は、ランスロット。よろしく」


 と、槍使いの魔物討伐士が加わった。

 ランスロットは、

 五人の若い男性の弟子を従えている。


「さあ、諸君、腕の見せどころだぞ」


 そう言って、自信家らしいランスロットは、

 弟子の若者を鼓舞し、意気揚々と、

 オーガ討伐隊の先頭を歩いた。


「あの人は強そうだね」


 小声で言うマユは、似合わない剣を携えて、

 僕と一緒に、一行の最後尾を歩いている。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ