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第3章 魔物討伐士

「先生、愛し合うことは、いけない事なの?」


 この問いは、以前、マユが僕に聞いた疑問だ。


「愛が罪になる事は、状況にもよるだろう」


 確か僕は、その時、そう答えたと思う。

 今、異世界に転生した僕とマユは、

 夕暮れの森を彷徨い、

 一軒の小屋に、たどり着いた。


「すいません」


 僕が恐る恐る声をかると、


 ギギーッ、


 と、木の扉が音を建てて開き、


「なんだね」


 中から、金髪の美中年が顔を出す。

 彼は、銀色の鎧を着用していた。


「あ、あ、あのう、僕は」

「怖がらなくても、いい」


 鎧の男の話し方は意外に穏やかで、

 少し、安心した僕は、


「僕たちは、突然、この森のなかで目を覚まして」


 と、今までの経緯(けいい)、つまり、

 僕たちが駆け落ちした挙句、心中してしまい、

 この世界に転生して来たことを話した。


「そうか、小屋のなかに入りたまえ」


 その小屋には小さいが、奥には台所があって、

 日常生活はできそうだ。 

 マユは、そうとう空腹であるらしく、


「何が食べさせてもらえませんか」


 と、鎧の男に頼んでいる。


「まあ、いいだろう。困った時は、お互い様だ」


 鎧の男は台所で調理を始めて、

 肉料理とパン、スープ、サラダを出してくれた。


「私、お腹ペコペコで、ありがとうございます」

「すいません、親切にして頂いて、助かります」

「こんな料理でいいなら、たくさん食べてくれ」


 そして三人で食事を取った後、鎧の男は、

 兜を被り、


「そろそろ夜だな、俺は出掛ける」


 と、言って剣を手に取った。


「あなたは、いったい何者ですか?」


 僕が問うと、鎧の男は、


「俺は魔物討伐士だ。ゴブリンを狩ってくる」


 そう答えて、言葉を続けた。


「君たちは、今夜は、この小屋に泊まるといい」

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