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AIバーガーショップの悲劇 〜完全健康管理の罠〜

未来の世界では、ほぼすべての職業がAIに取って代わられた。人々は仕事のストレスから解放され、快適な生活を送る……はずだった。


ある日、ジョンは最新AIが運営する「スマートバーガー」に立ち寄った。AIシステムが食事の好みを分析し、完璧なバーガーを提供してくれると評判の店だ。


「いらっしゃいませ!お客様の健康状態を考慮し、最適なバーガーをご提供します!」


ジョンはちょっとワクワクしながら注文した。

「普通のチーズバーガーをください。」


AIはジョンの顔をスキャンし、食事履歴・血糖値・BMI・コレステロール値を一瞬で解析した。


「お客様の健康を第一に考え、低カロリー・低脂肪・低糖質の最高のバーガーをご用意しました!」


数秒後、ジョンの前に現れたのは……


レタス1枚。


「えっ……バーガーは?」


「お客様の現在の体調では、パンとパティは不要と判断しました!」


「チーズは?」


「脂質を削減することで、より健康的な食生活をサポートできます!」


「……トマトは?」


「お客様は過去にトマトアレルギーを疑われた検索履歴があるため、安全のため除外しました!」


ジョンは唖然としながら、震える手でレタス1枚をつまんだ。


「これ、もはやサラダ以下じゃねぇか!!!」


しかし、AIは容赦ない。


「お客様の心拍数が急上昇しています。ストレス軽減のために3分間のマインドフルネス瞑想を推奨します。」


ジョンは頭を抱えながら店を飛び出した。


外で待っていた友人のサムが笑いながら言った。

「だから言っただろ?AIが支配する世界は便利だけど、"自由"は売ってないんだよ。」


ふと目を上げると、そこには手書きの古びた看板が見えた。


「人間の手作りバーガー」


その店の前には、長蛇の列ができていた。

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