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再会、あるいは…

お待たせいたしました!ようやく更新できました!

「遂にハイナ様も大学部に進学とは…」

感動したように芳蘿が言う。

「そうですね、あなたがいなければ自分の命はとっくに…」

「そうね」

ハイナはしっかりと成長した。芳蘿に対する態度は相変わらずだが。

大学生という扱いになってもなお芳蘿からの扱いは変わらない。

なんなら、身体中の血液が増えたので実験の頻度も多くなった。

ラミアはどうしているかというと週に一回実家に戻ることができている。

一族の後継なのでそれなりの勉強が必要らしい。

それ以外の時間はほぼハイナに付きっきりだ。


ある日、ハイナは散歩していると突然風景が変わった。

「ラミア!?ラミア〜!?」

読んでも返事が無い。


そして、意識が途切れた。


突然目の前に男が現れた。

「やっと会えたな。ようこそ俺の世界へ。我が妹」

「は?」

歓迎されているとは思えない表情を前にハイナは状況を飲み込めずにいた。

笑ってもいない、睨んでもいない。感情がない顔だ。

「目を閉じろ」

そう言われると腰に手を回され気づいたら強い光と共に景色が変化した。

豪華な部屋だった。

「俺とお前の部屋だ。俺の仕事部屋は隣にある。

絶対外には出るな、良いな?」

「は、はい」

部屋はTHE豪華と言った部屋だ。

白を基調にしていてベットが大きい。ありとあらゆる家具が高価なものなのだとわかる。

ハイナは椅子に腰掛けて寝てしまった。不思議と安心できる空間だった。


一方男は

「やっと、やっと、やっと見つけた。俺の妹。やっとだ…やっと…」

深くため息を吐く。

何年探したのだろう。何年も何年も探した。そのために王になることにしたのだから。そのためにさまざまなことを諦めてきたのだから。


自分が父から王の座を譲り受けるために両親は俺が殺した。実際俺にはもう親は必要がなかった。そして、伝統という縛りを受け継ぐためには殺さずにはいられなかった。

でなければあの子の捜索もできなかっただろう。

「名前は…教えてもらわないとな、年は…あぁ、同じか。双子だもんな。今までの実験の真実は伝えた方がいいか?

いや、やめよう。

これ以上俺の妹は失わない。兄も姉もいたはずだ、いたはずなのに…俺が生まれてしまったせいで…」

1人ぶつぶつと言っている。

どのように接すれば良いのかわからない。今まで人に優しくするという考え方になったことがなかったからだ。魔王の子として育てられ周りからは冷酷な人だと言われた。

男は何も感じなかった。男の心にあったことはただ一つ、唯一残っている妹と一緒に暮らすことだった。

本来は「妹は死んだ」と聞かされていた。だが、生きていると父の話を盗み聞きして気付いた。

そこから男は生きるということに意味を与えられた。


時間が経つと男が食事を持ってくる。また時間が経つと夜になり、ベッドで寝た。暮らしには何も困りそうになかった。

そして、朝を迎えると自分が寝ていたベッドのすぐ隣に温もりを感じた。男が寝ていたのだろうか、正直気持ちが悪いし気味が悪い。

その日は男から名前と正体と自分と男の関係を教えてもらった。

その男はハイナの兄だと言った。名前はゼスト、この世界?の王らしい。正直よくわからないが。

詳しくはまだ言えないと言っていた。だが、家族だということを何度も強調して言われた。


ここに来て3日が経った日、ドアの向こうから男性2人の話し声が聞こえた。

1人はゼストの声、もう1人は聞き覚えのない声だった。

ドアに耳を当てて聞いてみると

「良い加減会わせてくれても良いでしょ?」

「いや、ダメだ。お前は何をするかわからないからな。」

「別に誘惑とかしないからさ〜」

「お前、誘惑するつもりだったのか、?尚更会わせることができないな。」

ハイナは気になって扉を少し開けて覗いてみた。

運が悪かったのか、2人とばっちり目が合った。

ゼストははぁ、といった感じでもう1人の男は目をキラキラさせて扉に手をかけた。

ゼストは男の手を掴み、扉を開けるのを阻止しようとしたが扉は開いてしまった。

「君が!噂の!」

と言いながらハイナと握手しようとハイナに近づくとゼストがハイナの前に現れた。

「どいてくれゼスト。そこは僕の居場所だ」

「何を言ってるんだ、俺の妹だ」

「そこまで来ると執着という言葉が似合ってくるよ。ここ3日だっけ?一回も部屋の外に出してないんだろう?」

「なっ…」

「とにかく、そこは僕の場所だ。それが納得しないなら君に聞いてみよう。君はどちらと握手したい?」

男はハイナを見つめた。

「私は…どちらとも嫌です。」

男2人は黙った。

そして、呆然としていた。

「そ、そうだよね!数日前に会っていきなり兄って名乗る男と自分のことも言わずにいきなり握手しようっていう男なんてキモいよね!そうだよね!」

と早口で言い、ゼストの腕を引いて足早に部屋を出ていった。

「俺ですら拒絶された?こいつと同じ扱いだと、?」

「それは、僕に失礼なんじゃないかな。傷ついている僕の顔を見てみてよ。」

「何を言ってるんだ、何も変わらないじゃないか」

「何も変わらないにしろ、まだ諦めきれないよ。どうにかしてくれないのー?」

「俺は向こうから話しかけて来るまで待つよ。それが最適だと思う。双子だからわかるんだ」

「ふぅん…」

2人の男はハイナから話しかけてくれるようになるまで、必要な会話はしても日常会話はしなかった。

そして数日ようやく話しかけてくれた。

「ゼストさん…!」

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