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下ネタは厳禁だから

「はぁ……バレたなら仕方ないか。私も乙女座流星群の光を受けて、能力を手に入れたのよ。オッサンに【変身】するだけなんだけど、【変身】するのはスルメだけかと思ったのに……」


「陣子なの? 目の前にいたのは陣子だったわけで……プププ……面白いじゃない。オッサンが女性に転生する話とかあるけど、逆はなかったし。スルメと栄養ドリンクで【変身】するのも、オッサンっぽいのも良い」


 あっ……漫画のネタにするつもりだ。紗季ならやりかねない。


「止めてよね。漫画のネタにするとしても、私をモデルのキャラを【変身】させるのは駄目だから。本当は誰にも知られたくなかったし、蛍に知られるのもなしね!!」


「フヒヒヒ……分かった分かった。それにしても、似合い過ぎて、驚きだわ。欲しい能力が手に入るわけがないというのも頷けるわ」


 紗季は笑うのを隠しもしない。でも、ドン引きされるよりかは、ましか。


「一人でも知ってた方が心は楽だって。バレないように協力する事も出来るわけだし。蛍に関しては……内緒した方がいいかもしれないわね」


 誰か一人でもオッサンに【変身】出来る事を知っていて、バレないように協力してくれたら助かるのは事実なんだけど、それが親友である紗季なら……期待と不安の半々かも。蛍は……オッサンで助けはしたものの、イメージ的には嫌ってそうだから。


「それで……見たの? アレを……」


 紗季の視線は私の腰の方に向いてるような……


「下ネタ!? ないわよ!! 【変身】するのも十分間だけだし、見る必要もないから」


「……ちぇ。あそこをデッサン出来ると思ったのに。そんなの頼める人なんていると思う?」


 流石に父親やクラスメートに、男の部分を描かせてくださいとは言えないわ。それに紗季が描いてるのはエロ漫画じゃないから、モザイク修正されるでしょ。


「いたら怖いわ。四コマ漫画に出すもんでもないでしょ」


「すぐに却下されるだろうね。他にも【変身】して、変わった特徴は他にないわけ? 変身時間は十分間。眼鏡が付属品は分かったけど」


 紗季は机じゃなく、私の真正面に座って、紙に模写していくのと、設定を書き込んでいく。紗季はそういうところは貪欲というか、真面目だ。


「他? う~ん……今は同じジャージ姿だけど、違う時もあったかな。ラフな格好が、ダボシャツとかに変わったり」


 ジャージの時だけが違うのか、そこは試してなかった。下手にスカート姿のオッサンとか見たくなかったし。


「ヒーローや魔法少女とか、【変身】する時は服が変わるからね。案外、ジャージ姿が変わらないのがおかしいかも……というか、十分経ってない? 姿が変わらないんだが」


「そんなわけ……本当に十分経ってる!? オッサンのままなんだけど!! 正体がバレたら、戻れないパターンとかあるの」


 本当に十分以上過ぎてる。なのに、オッサンから元の姿に戻らないんだけど。アニメや漫画の魔法少女とか、正体がバレたら駄目みたいなのがあるけど、そんなの事前に教えて貰わないと……

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