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恋の予感ってやつ?


 放課後。私と紗季は白先生は【四葉】出版社に向かう事になった。蛍と悟はコスプレの事もあって【愚弟】に。悟も出版社に行ってみたかったらしいけど、そこは仕方ない。


「けど……何で、小鳥遊先生が一緒にいるんですか!?」


【四葉】には三人で行くはずが、一人多い。というのも、そこに向かう手段に小鳥遊先生の車を使うみたいなんだけど。


「あちら側は迎えの車を出すと言ってくれたけど、今朝の事があるからな。そんな時に小夜……小鳥遊先生が車を出すと言ってくれたわけだ。私の通勤はバイクだからな」


 って、白先生は言ってるけど、紗季に似ている小鳥遊先生の事だから、裏で何か企んでいるのでは?


「不本意だが、彼女も生徒ですから。叶さんの友達でもあるから仕方なくです。出版社に行けば、漫画家達の能力の発想、発動方法等勉強出来るのでは? なんて思っていません」


 それが本音だとして、漫画になるような能力ばかり発動してたら、神とか悪魔も登場なんかして、戦闘ばかりで世界は終わってますから。


「それに……研究以外に面白い物が見れるのでは? と思いまして」


 小鳥遊先生は白先生の方を見てるけど、流石に白先生が出版社で暴れまわる事を想像したりしてる? 


「それなら、私が説明してもいいですけど。一応、私も漫画家なんで。その代わり、そっちの研究の事も教えて貰うけど」


 紗季の質問は小鳥遊先生に悉く避けられてたから。一緒に行動する今がチャンスと思ったのかも。それに紗季が本当に漫画家だと小鳥遊先生は認識したみたいだし。


「その前に……白先生はそんな姿で行くわけ? 出版社に行くわけだからスーツとか正装した姿になるとかしないの?」


 紗季が白先生の身嗜(みだしな)みをチェックするなんて、何が起きた!? 白先生はジャージ姿でいつもと変わらない。むしろ、変わって欲しくないんだけど……


「何故そこを気にする? ジャージは私にとっての正装だぞ。今回は黒色だから、そこまで目立つ事もない」


「まぁ……小鳥遊先生も白衣を着たままだからね。担当の人もスーツ姿ではなかったと思うんだけど?」


 酢男もスーツじゃなかったし、前担当のオジサンも私服で紗季の家に来てたはず。そこまで服に執着しない会社という印象があるんだけど……


「そうなのか? 私は担当者にはスーツの印象しかないんだが。叶がそう言うなら、尚更着替える必要はないな」


「……ん!? 白先生は担当の黒さんと何度も会ってるんですか?」


 紗季の担当の名前は銅島黒(どうじまくろ)。紗季と私は紗季の家で会ってるわけで、白先生と何度も会う理由なんかおる?


「ああ……有野が学校生活に支障がないかとか、漫画の参考にと学校行事の話とかを聞いてきたりしたな。仕事のために【ライソ】も交換したが?」


 それは黒さんが白先生に惚れているのでは? 朝早くからでも、瞬時に電話に出てたぐらいだし……白先生はそれに気付いてないよね。しかも、紗季と小鳥遊先生はそれを知ってる!?


 出版社と酢男の謝罪とか、能力の勉強よりも、そっちの方が気になってくるでしょ。もしかして、紗季が酢男の担当変更も、二人が離れる事で新しい展開になるかもと思ってるわけ?

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