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花畑君の事は置いといて……


「おっ……遅刻するとは聞いていたが、SHRぐらいなら全然大丈夫だ。小夜……小鳥遊先生にも生徒に協力を求めるのもいいが、時と場所を選べと言っておく。彼女は気にいった人にはとことん甘えてくるからな」


 とことん甘えるんじゃなくて、利用してるのが正しいのでは? 【変身】も解除されて、いつも通りの時間に登校する事も出来たはずなのに、小鳥遊先生の考察を延々と聞かされ、この始末。ラーメンでの【変身】解除だけじゃなく、蛍も魅了の能力者では? という疑ってたから。


「そこはお願いします。こっちもなかなか断れなくて」


 小鳥遊先生を疑ってるわけじゃないけど、蛍達とかに能力の事を隠してるから……


 SHRも終わったタイミングで、白先生は教室から出て行った。


「お疲れ様。遅刻にならなくて良かったね。私は能力者だから、今日の陣子みたいな事があるのかな」


 トボトボと席の方に行くと悟は手を振って迎えてくれた。


「あ~……無い事もないけど。私よりもマシになるんじゃないかな? 白先生も注意してくれるはずだし」


 私の場合、能力の事だけじゃなくて、蛍の事もあったから、朝からクタクタだ。


「はぁ……面白い事になってたのに、私を除け者にするなんて。昨日の作戦は今はなしにしておこう。問題は今日の放課後だ」


 昨日の作戦……花畑君に例のオバサンの知り合いか聞いて、オッサンの恋人役になってもらうやつね。今日の出来事で蛍の恋の熱は熱くなってるから。あの時のオッサンの姿を受け入れて、コスプレしようとするぐらいだから。


「放課後に何かあるの? 門限があるけど、私も一緒に参加したら駄目かな?」


「楽しい事なら全然良いんだけど、色々と面倒なんだよね。コスプレとかに興味があるなら……」


 あんな姿をしたからって、コスプレをしたいわけじゃない。紗季も漫画家であって、それを見る側。蛍がコスプレすれば見栄えはするだろうけど、着替えに巻き込まれるかもしれない。


 更に言えば、あの姿は嫌われるためにしただけで、蛍はオッサンがオタクであると見当違いをしてるを注意する事も出来ないから。


「えっ!? 二人がコスプレにするの?」


「いや……蛍が。漫画家という事もあって、そういうのを知ってると思って、付き合わせるんだよ。見るだけなら全然良いんだけど……」


 紗季にとっては蛍のコスプレ姿は漫画の役に立つだろうけど……オッサンが私だと知ってるから、意味がない事を知ってるんだよね。


「海野さんのコスプレ……見たい!! 私が紗季や陣子の代わりに服を着るし、海野さんが許してくれたら」


「そういえば……あの事を黙ってるように言われてたわね。でも、知ってるから大丈夫でしょ。むしろ、私達的に蛍には諦めて貰いたいから」


 そこは悟にも教えておかないと。私と紗季は蛍に協力してる風にしてるけど、実際はオッサンを諦める方に動かしたいんだから。

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