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紗季は災いを振り撒きます

「既婚者、誰かと付き合ってる設定で行く」


「はぁ……それは一度考えたから。蛍の怖さに答えられるか……相手を紹介しろと言われたら終わりだし、ナイフで刺されないか」


 紗季の考えは王道というか、偽者の恋人を作る事。その相手自体がいないし、紗季や悟がなったとしても嘘だと丸分かりだ。


「それはサイコ過ぎるだろ。オッサンが相手と二人で歩いているのも見せるのあり。偶然、オッサンは蛍と再会。蛍が最初から告白するか、次に会う予定を作るだけかで話は変わってくるかも」


 紗季はペラペラと話していくけど、店長は漫画のネタだと思ってくれている。それを聞くのも好きだからこそ、私と紗季が話をするのにそこまで注意しない。


「その相手はどうするのよ。私や紗季、蛍と同じ年ぐらいだと怪しまれるから。結婚相談所とか婚カツしろとか言うんじゃないでしょうね!?」


 興味がないと言えば嘘になるけど、オッサン側で参加するとか……イメージ的に男は高額の金を取られそうなんだけど……


「本当に行けたら面白そうではあるけど、無理だろうなぁ。年収とか酒とか、時間とか問題ありそうだ」


 リアルな話だなぁ……婚カツパーティーの場に酒が出てくるかもしれないし、二時間以上で【変身】が解けたら面倒。年収なんて分かるわけもないし、婚カツの猛者(女性)達に相手にされないと思う。というか、怖くなりそう……


「蛍の本気度は紗季も分かってるでしょ。わた、オッサンが言ってもはねのけそうだから」


「パートナー、女性の方が強くないと駄目だよな。オッサンじゃなく、言い返してくれる女性」


 喧嘩になったら、それはそれで怖いが……付き合ってるという信憑性は増すとは思いはするけど……


「いる。私と蛍を【ケーキング】で助けたオバサンが。あの人であれば、蛍も納得するはず」


「……ナンパ男達から助けてくれた女の人の事よね。あの人とでは絶対釣り合いが取れてないと思う。それに連絡先なんて知らないでしょ」


 というか、その人に紗季が会いたいだけでしょ。黙々とスケッチしてたし。悟や白先生よりも先にキャラを作って、悟達のキャラと一緒に登場させるつもり?


「捜すの自体無謀じゃないの? 【ケーキング】で張り込みなんか出来るわけないし」


「張り込みなんかしなくてもいい。薫に雰囲気が似てたと言っただろ? 今思えば、薫の母親の姿にも似てたんだよ。二人が買い物してるところに遭遇してな」


 花畑君が母親と一緒に買い物……全然イメージと違うから、それが紗季の握ってる弱味? ヒロインとしてはありだと思うけど……


「なので、彼女が薫の親戚の可能性はある。これを利用して、オバサンに接近するのはどうだろう?」


 それは花畑君に災いが降り掛かるだけでは? と、小鳥遊先生の手伝いの時、彼を少しからかった私が言える立場ではないんだけど……

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