表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

45/245

紗季と似てる部分


 小鳥遊先生が食堂に来た理由。それは遅めの昼食を取っていたところに、丁度私達が来たみたいだ。一応、能力検査は放課後も続けるけど、場所を保健室に移動するみたい。そこで書類とか色んな道具も持っていくで、……いわば、引っ越しの手伝いみたいなものだけど……


「そんな力仕事を私に頼みますか? 人数がいた方が助かると思いますけど」


「そうですか? 彼女とのデートを避けたそうな顔をしていましたよ。それに能力検査の説明をちゃんとしたのは叶さんだけですから。他の人の名前も覚えてないのは必要でしょ?」


 私以外の人の名前を覚えてないって……最初に来たから? 紗季の方が印象的だと思うけど、相手にするのが面倒だとか……


「後、あの時は言ってくれませんでしたが、叶さんの能力はスルメを食べると出てしまうんですか?」


 聞き耳立てた事に怒るのはお門違いかもしれないけど、私があの場から逃げたい事を感じ取っただけじゃなく、スルメが【変身】する食べ物だと疑いを持つなんて。


 私は周囲に紗季や蛍、他に誰もいない事を確認して、白状した。後からスルメを食べさせられたらアウトになるわけだから。


「はぁ……分かりました。黙っていて、すみません。小鳥遊先生の言う通り、スルメを食べると【変身】します。それも……オッサンに」



「やはり、そうですか。全身に光を受けたのなら【変身】かもとは思っていました。それも年だけじゃなく、性別の変化も加わるのは凄いですね」


 小鳥遊先生は、そこは笑うのではなく、素直に感心している。それだけで、本当に能力についてだけを調べてるのが分かるわ。紗季も似たようなところがあるし……


「勿論誰にも言いませんよ。その代わり……誰もいない時に、私の目の前で【変身】してもらえませんか? 調査の一貫なので……」


 それは言わない条件として、一度【変身】を見せろと言ってるようなものでしょ!! こういうところも紗季に似てるかも。


「……分かりました。一度だけですからね。学校でオッサンがいたら変に思われるだけなんだから」


「良かった。今日とはいうわけじゃないので、ご安心を。協力して貰う事に対して、情報を少し教えましょう。一応、叶さんを含めた学校にいる能力者は五人。これは公表してくれた生徒達です。他も何人かは調べに来てくれましたが、いるとすれば合わせて十人。事前調査で十人ぐらいと予想されています」


 そんな事を私に言ってもいいんだろうか……というか、誰かに話したかっただけでは? この学校に私と悟以外に三人は確定で、他の五人は無自覚か調べに来ていない可能性もあると。


「本当に学校内に十人いれば凄い事で……だから、私が来たという事もあるんですけど」


 その十人を調べた方法は教えてくれないだろうな。それに人数が多いからって、小鳥遊さんが来る事になったのは……研究のためか。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ