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攻防戦?

「ちょっと待った!! 立候補します」


 紗季の推薦に割って入ったのは若杉。まさか、紗季の事を気にしてたりするなんて、ネタにされるだけなのに。


「若杉が学祭実行委員に立候補するのか? 有野には悪いが、流石に立候補者を優遇する事になるぞ」


 白先生は紗季と花畑君の顔を交互に見る。まるで花畑君が立候補しないのか? って思ってるかもしれないけど、花畑君はほっとした顔をしてるし。


「違いますよ。学祭実行委員じゃなく、体育委員に立候補しますから」


「若杉……悪くはないんだが、そこは空気を読むようにしないと嫌われるぞ。私が花畑に話を振っていたところだろ?」


 多分、全員は言い過ぎだけど、殆んどの人達が白先生の意見に同調してると思う。名乗りを上げるなら、学祭実行委員だろと……


「若杉は体育委員に決定だな。もっと早く言うようにな。さて……話は戻るわけだが」


「あの!! 有野さんがパートナーを推薦するのがOKなら、俺もいいですよね?」


 若杉が体育委員になったのは推薦狙い? 体育委員は男女一人ずつ選ばれないと駄目だから、相手は女子……選ばれる人が可哀想というか……


「駄目だな。有野に関しては私が強制したわけで、お前は立候補だろ? しかも、推薦狙いという邪な気持ちだったのも頂けない」


「ま、マジっすか!? やっぱり辞めるというのは……なしですよね」


 若杉の方が可哀想な立場になった。こうなると相方の女子は嫌だろうな……誰の推薦するつもりだったんだろう? 流石に断るのが分かってる私を選ぶなんて事はないだろうし


「だな。誰もいなかった場合はくじ引きとなる。一人でやる事はないから安心しろ」


 白先生は若杉を慰めてるんだろうか……それとも、女子全員に若杉はハズレと言ってるような感じが……先生として、それはないか。


「くじ引きで運任せも面白い? 陣子と悟はどう思う?」


 紗季はそう言うけど、悟の場合は透視能力があるから、くじ引きのやり方次第でハズレを引けるんだよね。そこは羨ましい……若杉のくじ引きも回避出来そうだし。


「私はそこはなんともね……能力を疑われるわけだし」


 そこは悟も分かってるから、違う意味でくじ引きは嫌みたい。


 今思えば、紗季の事を知ってる人間からしたら、若杉と同じくらいにパートナーになるのを嫌がられるてる可能性があるかも。漫画のネタにされそうだし……


「……すまないが、推薦される前に別の委員に立候補する。彼女が別の委員に移動する事はないよな?」


 まさかの花畑君が違う委員に立候補!? 推薦、くじ引きで紗季と一緒の委員になるのを、力技で拒否する形だ。それ程嫌だって事だよね……

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