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異世界研究施設

「お邪魔しますね」


「おおっ!! 歓迎するけど……誰だ? 陣子や悟じゃないよね」


 小鳥遊先生の車にサクラ先生がいるのは当然なんだけど、すでにアイマスクした状態。縄で手を縛られたら『何のプレイ?』と言いたい状況になるんだけど、そんな状況ではない。


「私の母親です。念のためにって」


「陣子だな。夫婦喧嘩は犬も食わぬ。何も聞かない事にするよ」


「喧嘩する程には仲が良いですよ。冷えた関係が一番ヤバいですからね」


「ははっ……陣子のお母さんは面白いね。私はサクラ。漫画家兼能力者なので、よろしくお願いします」


 お母さんか一緒にいると知ってるのに、実は何かあった……みたいに聞くのは流石漫画家……じゃなくて、サクラ先生ね。それに切り返すのお母さんも凄いけど。


「妥当な判断だと思いますよ。施設から案内人を出してきて、アイマスクも用意してるわけですから」


「小夜先輩はそういうの趣味だからな~」


 小鳥遊先生がというより、施設からの指示なんだろう。能力者以外の研究もされてるわけだから、当然なのかも。決して、小鳥遊先生の趣味ではないはず。


 私とお母さんが小鳥遊先生の車に来た理由。お父さん的には悟や響鬼先輩は自分達が親から預かってる身だから、少しでも危険を減らしたいらしい。だからと娘一人で行かせるのは無責任というわけで、母親がもれなく付いて来たわけ。


「小鳥遊先生もそうだったけど、サクラさんも面白い人ね」


 お母さんも二人の事を気に入ったみたいで、嫌な雰囲気にはならなそう。けど、私とお母さんもアイマスクをしないと駄目なんだけど。


「そろそろ出発するので、二人もアイマスクをお願いします。猿轡はしないのでご安心を」


「それは子供にはまだ早すぎますよ」


 猿轡って……何? 目は見えないようにしてるから、口を閉じるやつ……というか、お母さんが子供には早いとか言ってるけど、エロい道具なの? 


「取り敢えず、私や陣もアイマスクを装着しました」


 お母さんは私が装着したのを確認した後、アイマスクを見につけた。小鳥遊先生は運転するし、研究施設の一員だから装着はなし。


「はい。確認しました。道すがら、音楽を流しますね」


「それは良いけど、研究施設に関係する事……って、アニソンじゃないの!!」


 曲を流すのはいいけど、催眠効果があっても嫌だなと思ったら、ただのアニソンだった。異世界転生物だったような……


「そうですよ。これから行くところは異世界研究施設ですからね」


「……へっ?」


 聞き間違いかな? 異世界研究施設とか聞こえたんだけど……異世界なんてアニメや漫画の話でしょ。それを真面目に研究してる場所があるなんて事は……

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