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オチ的には最悪だけど


「プププ……作戦は失敗。現実は小説よりも奇なり。コメディ作品みたいだけど、オチとしては最悪だよね」


「まさかの人物に邪魔されるなんて……白先生や薫もそっち関係には疎いと思ってたのに。アイツも陣子に内容バラすから」


 花畑君が告白するためのサプライズだと私達に伝えた事に対して、紗季は何度も花畑君を叩いてたから。酢男の関しては、私が紗季に話したから、小鳥遊先生か紗季から罰が与えられるかも。


「一人でも信じる人が必要だったかもしれないけど、それに私を入れないで欲しかったわ。悟にはペアの時に作戦を話したんでしょ」


 サクラ先生と姿見先輩と合流して、女子メンバー達だけで羊爺のカフェで反省会という名の雑談をしている。ここに花畑君や若杉はいないし、白先生や黒さんもいない。


 結論から言うと、紗季と小鳥遊先生の作戦は失敗に終わった。続ける事も可能だったけど、白先生がそのシチュエーションが嫌いと分かった時点でアウト。


 黒さんも途中で紗季達の仕業だと気付き、隙を見て【ライソ】を送ったみたい。それで紗季も諦めたわけ。


「私も驚いたからさ。姿見先輩も後から聞いたんですよね?」


「まぁ……サクラさんに『協力して欲しいと』、後から頼まれたわね。【透明化】でプレゼントを置いたり、二人を誘導して欲しいって。それも無くなったみたいだけど」


 姿見先輩が見たのは酢男。酢男を見ただけで、サクラ先生が聞いた話は、サクラ先生の作り話。姿見先輩が話したのは能力者の集いの勧誘だったみたい。


「それは小夜先輩と後羽さんの調査不足だからね。まぁ……遠目から見て、白も案外相手の事を悪くは思ってないはずだから」


 サクラ先生は小鳥遊先生の能力関係の知り合いというよりも、高校時代の先輩後輩関係。白先生とも同級生。長い付き合いらしく、漫画家の紗季を気にするのもサクラ先生の存在があったからかも。


「サクラ先生から見て、黒さんが脈ありだと思ってくれただけ良かったのかも。二人を温かく見守れって事ですよね?」


「いや? 漫画のネタになるなら、ドンドン手を出せばいいよ。男の方はそんな事しないと無理そうだし、白も自分の事に対しては鈍感だから」


 やっぱり、サクラ先生でも二人の関係が進展するためには協力者が必要だと思うんだ? それは漫画家としてネタ作りのためかもしれないけど……


「サクラさんは白先生に声を掛けなくてもいいんですか? 小鳥遊先生もいたみたいですけど、先に帰ったんですよね」


 この女子会の中に小鳥遊先生はいない。新しい能力者の情報に、そちらへ向かうとサクラ先生の【ライソ】に入ったみたい。勿論、作戦が失敗からというのもある。


「そうだね。私も白に声を掛けるつもりはないよ。絶対、今回の仕掛けは私のせいだと勘違いするでしょ。それにおばけ屋敷の時、バレないかドキドキしたんだから。顔は見せないようにしたし、声も少し変えたからさ」


 とはいえ、サクラ先生と姿見先輩が遊園地で働いていたのは偶然。サクラ先生は下見に来てた小鳥遊先生と遊園地で会ったに協力の話になったらしいから。


「おっと……そろそろ交代の時間みたいだけど、全員で遊べばいいんじゃないの?」


 私と紗季、悟が一緒に行動してるみたいに、今は花畑君と若杉がペアとなってる。それもサクラ先生や姿見先輩と話すためだったから……


「これで良いんじゃないの。二人が誘ってきたわけだし、その案に乗ってやらないとな。薫をおちょくるのもまだだったし」


「紗季の気持ちが少し分かったかも。若杉とペアを組んで、絶叫系を乗り回すのもありだと思ったから」


 紗季と悟は変なところで同調してる。そのどちらかのペアに入るのも面倒臭そう……


「なら、私は【妖怪の森】コラボで気になる食べ物があったから、一人でそこに行くわ。【変身】するかもしれないし」


 若杉とペアで探索中に見つけたのは【妖怪の森】のゲソ太のイカ焼きの店。これも【変身】するのか確認……というか、単に食べたいだけなんだけどね。

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