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グリーンスクール - 紅月  作者: 辻澤 あきら
15/38

紅月-15


          * * *


 ―――ナニ、それ?変なの?

 あの当時は徒党を組むのが流行りだったのかしら。やたら大きなグループがあって、まぁ、ヤクザみたいに組織立ってたのよ。

 ―――それで、どうなったの?

 あたしは、田口の舎弟ってことになってしまったみたいね、その時点で。まぁ、強いって言っても女だから、抗争に引っ張りだされることはないって言われたけど、あんまりいい気分じゃなかったわね。

 それに、そういうことしてると、野球部から追放されるんじゃないかって、心配で。それに、退学になったり、あたしが原因で野球部が謹慎させられたりしたら、大変だなって思ったの。それで、どうしたら抜けられるかって思ったけど、もう無理なのよね。面通しした後で抜けたいって言ったら、リンチに会うだろうし、野球部にもとばっちりが行くなって思って、随分悩んだわ。

 ―――それで、どうしたの?

 どうもしなかった。とりあえず、野球部のトレーニングと、それと空手のトレーニングを始めたわ。

 ―――空手も?

 そういうグループに入ってしまった以上、自分の身を守ることがどれだけ大事か考えたの。使われる立場かもしれない、使い捨ての駒かもしれない、けど、もし、抗争に巻き込まれたら自分を守るのは自分しかないって思ったから。

 ―――すごいね。

 いま冷静に考えると、怖かったのね。そういう世界に巻き込まれることが、それで、お兄ちゃんにも内緒でトレーニングを始めたの。だって、上岡が荒れてることは知ってても、あたしがそんな世界に巻き込まれてるなんて思ってもいないでしょうから。毎日、野球部の練習で遅くなるふりをして、週に三日くらいは空手のためのトレーニングをしてたの。

 ―――それで『ファントム』を編み出したの?

 んん。あいにく、あたしは二代目ファントム・レディよ。偶然だったの。家にある本を色々見てたの。知ってる?あの家に図書館みたいな大きな蔵書室があること。そこを色々探し回ってたの。そうしたら、一つの冊子が見つかったの。姉のだったわ。姉は、ほら、直樹君らのお母さんだけど、あたしとは九つも歳が離れてるの。その冊子にファントム・レディの伝説が書かれていたの。

 ―――伝説って、なんか、ド派手。


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