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グリーンスクール - 紅月  作者: 辻澤 あきら
13/38

紅月-13

「え?」

「あんた、空手かなんかやってるだろ。そういう娘が欲しいんだよ。どうしても、女なんてなめられるからね、あんたみたいに腕の立つ娘が欲しいんだ」

「でも、入って、どうするんですか?」

「アタシが呼ぶときに一緒に来ればいいだけさ」

「それで……?」

「ふん、後はその時にわかるよ」

由起子は戸惑った。薄笑いを浮かべてる秋葉が何を考えてるかおおよそ検討がついた。ケンカに使う気なんだ。由起子は俯きながら、静かに言った。

「……あたし、野球がしたいんです」

「ぁん?」

「野球がしたいだけなんです」

「なんだ?」

「だから、すいません。野球部の方を優先したいんです」

「それは、どういう、こと?アタシ、の頼み、断る、ってこと?」

「すいません。とにかく、いまは野球がしたいんです」

「断るんだね?」

「すいません」

「いいんだね。吉村が、仕返しに来るよ」

「……」

「野球部なんて、ぶっ潰されるよ」

「そんな……」

「あいつならそのくらいやるよ」

得意気に話す秋葉を見ながら由起子は躊躇いながら頷いた。

「…わかりました。でも…、野球部の試合があるときは、勘弁して下さい……」

「あぁ、いいよ。じゃあ、そのうち連絡するよ」

三人は悠々と立ち去った。由起子は後味の悪い思いをしながら、その姿を見送った。


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