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魔導書になったご先祖様とオレの冒険譚  作者: タク44
 第一章 始まりの解放者編
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 第3話 下水道は汚いな


 アイスから異世界について、話ながら町に向かっていたが、クロスの事は内緒にしていた。


 アイスに話そうとしたら『ダメだ! ワシはトップシークレットじゃ』と言われた。めんどくさっ。

 

「着きましたよ。まずは、ギルドに行きましょう!」


 アイスの話を聞いていたら、話の流れで一緒に冒険者になる事になった。


「ユウさんがパーティーになってくれたら、私もうれしいし、心強いのになー」


 と言いながらチラッ、チラッと照れながら見てくる。アイスに断れずに組む事になり、はしゃぐアイスが出来上がった。


「ここが、ノース村のギルドです」


 わかりやすくギルドだな、酒場もあるんだ。


「ギルドにようこそ」


 受け付けの女性に、アイスが話をつけてくれると、書類もアイスが書いてくれた。

 助かる、字は分からん。さすがに無理だ。実は渡りに船で、かなり幸運だったんじゃないか。


「ユウ様こちらに来て、水晶をさわって下さい」


 触ると水晶は光、カードとプレートを貰った。


「これでユウさんも冒険者です! 私とパーティーですよ、頑張りましょう」


「アイス、よろしくな。ずいぶん簡単なんだな」


「登録だけですからね、Fランクからスタートですよ」


 確か、F〜Sの7段回だよな。テンプレでわかりやすい。シンプルが1番だよ。


「買い取りもやってるんだろ? 大量にあるから売ろう」


「買い取りはこっちですよ。ユウさん、手ぶらですけど大丈夫ですか?」


「あー、大丈夫大丈夫」


 大量のオークに、数匹のゴブリンとオーガを収納魔法から出す。


「「!?」」


「ユウさん、すごい魔法使えるんですね!」


「うわーすごい数だなー。解体はしますか? 手数料がかかりますが、いいですか?」


 職員さんに全て頼んだ。手数料は買い取りから引いてもらう事にした。

 変わってる点は、カードで貯金ができる事だった。クエストや買い取りを待たなくても良いみたいだ。


「クエストに行きましょう」


(張り紙のギルドはゲームや漫画のまんまだが、読めないんだよな)


「モンスター退治でいいのはどれ?」


「えーと、下水道のジャイアントラットにアルブ平原の一角ウサギかな?」


『毒があれば、ワシがなんとかしよう』


 頭にクロスの声が聞こえる。うーん、なれないな……


「下水道か……毒があれば簡単なんだかな……」


 オレの呟きにアイスが「私、できます!」と言うので下水道にした。


「必要な物は、町で買えますから、すぐに作れます」


 薬と道具屋で毒薬の材料を買った。


 1時間程で毒薬が出来上がった。


「できました! どうするんですか?」


(クロスさん、どうするんですか?)


 アイスの真似をしながら質問したがクロスが『優がやると……きしょいのう』とか言いやがった。


『まぁ、いいわい! 下水道の入り口に、毒薬を瓶の蓋を開けて置いてくれ』


 毒薬から煙が出て下水道に入って行く。


「これ? なんですか?」


(なんだよコレ……大丈夫なのか?)


 毒薬を魔法で霧状にして遠隔操作をしているらしい、クロスが操作しているのでわからない。

 アイスにどんどん毒薬を作って貰い、どんどん煙が下水道に入っていく。


『喜べ! 下水道のモンスター皆殺しじゃわい』


「すげー! 達成感、皆無だな」


「どうしたんですか?」


 不安そうなアイスに、下水道のモンスターを皆殺しにしている事を伝えた。


「ここの下水道には、ジャイアントコックローチやジャイアントバット多数いるんですが?」


『フン、皆殺しじゃわい!』


「大丈夫、全部退治するから……」


「凄い魔法ですけど、気持ち悪いですね」


 大量虐殺が下水道では起きていたが、気にしない事にした。クロスに言われた通りに回収を済ませた。

 

 ギルドで大量の下水のモンスターを出した時、ギルドは職員や冒険者の叫びで機能が停止した。



♢♢♢



 ギルドマスターに呼び出された、オレとアイスは大量の下水道モンスターテロて説教を受けていたが、下水道は受けが悪く、困っていた所に完璧にモンスターを排除してくれたと感謝をされた。


 クリア報酬と大量クエスト達成でランクが2人共、1つ上がりEランクになった。


「やりましたね! 祝杯を上げましょう」


 喜ぶアイスと酒を飲んでいると、冒険者パーティーが絡んでくる。


「久しぶりだな、アイス? 鈍臭いお前が助かるなんて、ゴブリンどもに色香でも使ったのか?」


「アイスに色香なんてないでしょ?」

 

「それもそうか? あはははは」


「……」


 会話の内容から、どうやら元仲間で、囮にした奴らだろう。暗くなり、唇を噛みながら我慢しているアイスを見て、かなりムカついた。


「お前達が近くにいると、酒が不味くなるから、消えてくんねぇか?」


「なんだよお前は! オレ達は、Dランクだぞ」


「ヘェー、Dランクのくせに、仲間を囮に逃げた腰抜けはお前達か?」


 まずいと顔に出す奴らに、ギルド中に聞こえるように話をする。


「新人を囮に使って逃げるのが、Dランクなんですか? 最低だな! 冒険者の面汚しが!」


 周りからもヤジが飛び、我慢できなくなったリーダーが殴りかかってきたので、クロスカウンターで沈めてやった。


「アイスはオレの仲間だ! 文句があるならオレが相手になってやるよ!」


 リーダーを担いで逃げようとしたが、職員に捕まっていた。事情聴取だろう、命がけなのに信頼に泥を塗ったからには、重いペナルティが間違いなくあるだろう。


「ユウさんありがとうございます。スカッとしました、今日は飲みましょう!」


 嬉しそうにするアイスと、とことん飲んでいた。



♢♢♢


次の日ーー


「大丈夫か? アイス?」


「大丈夫です……ウプッ」


 昨日、調子に乗ったアイスは、二日酔いに見事になり、青い顔に涙目のアイスがいる。本当に残念な子だな。


「今日はどうする? 休むか?」


「大丈夫です。大丈夫……ウッゲーー!」


「ほら、言わんこっちゃない。とりあえず全部吐きなさい」


 アイスの背中をさすりながら、看病をし寝かした。暇なので魔法の練習をしていたが……

 おかしいな、数字や図形や鳥なんか水で簡単に作れる。


「何か、すげー楽になった!」


『鍛錬の賜物じゃな』


 試したいが……タオルを額て冷やすアイスを見て、諦めて買い物に行く事にした。

 何か欲しいか。と聞いたら「何か果物を……」と言っていたので、市場で買い物に来ている。

 アイスに金の価値を聞いといてよかった、買い物が普通にできる。

 鍋や調味に野菜に果物を買いまくって、クロスにしまって貰った。

 腐らないのはありがたい。


「ブックホルダーを買わないとな……」


『かっこいいのが良いかのう、金のブックホルダーとかいいのう』


 ずいぶん成金趣味だなぁ。まぁいいか、道具屋に行こうかな。


「確か、ここだっけ?」


 字が読めないので、アイスと来た道具屋に来た。


「ブックホルダーありますか?」


「らっしゃい、ブックホルダーならそこだよ」


(どれがいい?)


『うーん、この黒いのか、赤いのがよいな』


「これとこれ、両方下さい」


「あんちゃん、気前がいいねぇ、ありがとうよ」


 店主のお婆ちゃんに礼を言ってから、早速つけたがなかなかいい。


 いいな。かなりいい。ついでに魔道士装備一式も買ったから、ようやく冒険者っぽくなった。


 帰ると、アイスの二日酔いが治っていたので、果物を食べながら、今後の話をしたが、大きな街に行こうとなった。





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