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魔導書になったご先祖様とオレの冒険譚  作者: タク44
         神話編
1/28

 プロローグ〜はるか昔の物語〜


 数多の物語の一つの話。

 神々がいた時代の話。


 神殿の最奥の一室で戦いは行われていた。


「貴様ら! 薄汚い人間共が、神である我に逆らうのか!」


 神々しき光に対人する12人の影が、光に向かい魔法や矢を放つ。


「人間を舐めるなよ! 狂った神が!」


 1人の戦士が光に剣刃を飛ばす。


「奥義・エリアガード!」


 大楯の戦士が、雨の様子な光の光線を大楯から広がる壁が防ぐ。


「くらえ、封印玉!」


「行け、封印晶!」


 2人の魔道士が、それぞれ宝玉と結晶を幾つも手の平で光を放ちながら防いでいる。


「くっ! 後悔するがいい! 貴様等は未来永劫に呪われるのだからな!」 


「たとえ呪われようとお前だけは許さない!」


 黒衣に黒い魔道士が高らかに叫ぶと、光の後ろに魔法陣が浮かび、光が吸い込まれていく。


「貴様は、次元の裂け目に封印する!」


 黒い魔道士が両手に魔力を集中して魔法を放った。


「究極魔法・亜魔琉照アマルテこれが人間の力だ!」


 


「我が封印されようが、貴様は許せない! 魂まで砕け散れ!」


「危ない! クロス!」


 女武闘家がクロスと呼ばれた魔道士を庇い光線に貫かれた。

 空間が歪み瀕死の女武闘家が吸い込まれてゆく。


「ダメだ。アリア!」


 クロスは、アリアを手を取るが吸い込む力が強すぎる為引っ張られる。

 クロスは、振り替え仲間のリーダーの目を見た後に一言だけ言った。


「後は頼む」


 アリアと共に時空の彼方に消えた。


「すまない! クロス! アリア!」


 噛み締めた。唇から血を流しながら戦士は泣いていた。


 邪悪なる神は、次元の裂け目に封印され、戦士達は勝利したが誰一人祝う気になれなかった。



♢♢♢


 空間の裂け目でクロスは、アリアを守る為に魔法をかけ続けていた。


「やるしかないか、アリアは必ず助ける!」


 どれくらいの時が流れたのだろうか、限界まで魔法で防御しながら、愛する人を治療していた。


「神の呪いか、それとも魔力の限界が来たか……どちらにせよ、ここで終わりか……」


 体は、度重なる魔法の行使によるものなのか、それとも、邪神の呪いのせいか体が変形していた。


 体全体が縮まり、子供にまで変わり果てていたが、強靭な意志の力で理性を保っていた。


「光……」


 空間に亀裂が入り、わずかな光が見える。


「彼女だけでも……無事に出さなければ……」


 最後の力を振り絞り、小さくなった子供の手で空間を広げた。


 ……気がつくと、夜だった。


 アリアが、隣で寝ているのか寝息が聞こえた。

 池が隣にあるらしく、カエルの鳴き声が聞こえる。


『助かったのか、やったぞ! オレ達は生き延びたんだ!』


 嬉しさの余り叫ぶが、何かが変だ。体が全く動く事ができない。


『なんだ、動かない! 誰か来る……』


 小さな子供が走って来る。子供はかなり汚かった、服は継ぎ接ぎだらけで、わらで出来た履物をはいていた。


「誰か、倒れてる! 行き倒れか? 綺麗な本だなぁ」


 子供が軽々しく、私を持ち上げた。


『なにー、持ち上げただと!』


「わっ! 本が喋った! あやかしの類かな、婆様が付喪神つくもがみってのがいると言ったが、お前は本の妖か?」


 何を言っているのか、分からないがこの鼻垂れ小僧は私を本と言っていないか。


『何を訳の分からない事を……私が本に見……える!』


 月明かりに照らされた池には、子供が黒い一冊の本を持ち、話しかけていた。 


「オラは、清春。神田 清春だ」


『私は……クロス・ベクドールだ』


 これが、大正時代に出会った清春との出会いになる。






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