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最前列の前書き

戦争の末端

帝国の西側国ライツ連邦との長きに渡る意味もない一方的な殺戮場に幾千の命が消えていった


元は森林であった筈の森は荒れ果て枯れた砂が覗き雨を望む大地がそこにある


見渡す限り木々や草花など無く色の変わった砂漠に戦果の煙が立ち込めている


(今何人やった……)


人の死体が積み上がった丘の上、数え切れないほど切った剣で貫いた青年の声を聞いた


「俺らが……何をした俺たちはただ幸せになりたかっただけなのに」


ズルりとすれ違うように倒れた敵を横目に

失った仲間の体と切り捨てた敵の上で自身の行いに目を向けた



見るに堪えない光景と罅割れた断末魔

誰も救えずに傷付いた者は捨てていく

これが戦争、すべては正義のための行為


全ては我が帝国の未来の為に

繁栄と象徴

最強たる武力を見せつけるがための行為


それだけなのだ

たったそれだけの見せしめの戦争


西側諸国に多額の税金に加え、スラム街が広がっていく国を嘲笑う

数十人という権力者を裏切り者とし殺害し国々にとって貴重である魔術師を魔女狩りにかけた


これを機に帝国に向いた刃にを正当防衛と主張し、戦争が起こった


たったこれだけ。こんなものの為に戦うなんて笑えるだろう


いつの夜も帝国の勝利のためと人を殺した分だけ騎士は讃えられる


それを後から生まれる恨みの代償に誉と受け取るのが正義なのだろうか


帝国の繁栄のためと勝利のためと人を殺し続けるのが正義なら


何が不義なのだろうか

誰かを守る為でもなく自身を守る盾にもなれないまま僕は何故騎士に成り果てたのか



その答えは虚しくも信じていたからなのだろう信じた結果がこれなのだ


こんなものの為に騎士になったのかと

少年ユーリ・ラース若干12歳で剣を枯渇した地面に突き立てた






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