なろう作家 即死魔法は強すぎるチートだったが無双はできなかった
ある男がいた。
彼は異世界に転生した。
その際に即死魔法をチート能力として手に入れた。
思っただけでその相手を殺せる超強力な奴だ。
さらに自分の近くにいる、彼に殺意を向ける相手を殺すことも可能だ。
「はははあ!この能力で異世界チート俺TUEEE無双してやるぜ!!!」
男は光に包まれた次の瞬間、どこかの城の、玉座の間のような場所にいた。
「どこだここは?」
「私の城だが?」
背後から声をかけられた。
そこには白骨死体の魔法使いが立っていた。
「・・・もしかしてアンデッド(不死)の魔法使いさんですが」
「うむ」
骸骨の魔術師が答える。
「もしかして即死魔法とか効かなかったりする?」
「効くわけないだろ。アンデッドだし。呼吸の必要なし。心臓も動いておらん。まぁちょいとばっかり聖属性と火属性と打撃には弱いがなあ」
と、アゴのあたりを白い指で(白骨なので)触りながら呟く。
「たまには健康のために運動でもするとしよう。光栄に思え。この魔王マイルズ様直々に刃を交える栄誉を与えられることをなっ!!!」
30秒後。
一匹のブレインイーター族が入ってきた。
「失礼するぞ。ミスターマイルズ・・・なんだこの黒焦げの死体は?」
「あ、ブレインイーターか。お前ら人間の脳味噌好きだったよな。頭は残しておいたから食っていいぞそれ」
「おお。ミスターマイルズ。貴方我々の友達。仲良くしていると我々とても得をする」
「凄く弱すぎる。別に剣豪でも大魔導でもなさそうだったし、財宝目当ての単なるソロ盗賊だったようだな」