閑話 TEAM NACS
これも没にしたけど
眠れなかったせいだ。
「ふむ……よくぞ聞いた、雪、鮎。わしが愛するのは『どうでしょう』だけではない。その母体たる伝説の五人衆……**『TEAM NACS』**についても、わしの審美眼で裁定を下してやろう!」
再びソファに鎮座した。その瞳には、一国の軍師のような鋭い光が宿っている。
✴︎森崎博之:太陽の如き守護者
「まずリーダー・森崎よ! あの個性……というか、もはや**『猛獣の檻』**と化した四人をまとめ上げる手腕。あれは並大抵の精神では務まらぬ。顔のデカさは度量のデカさ! 弟分たちの好き勝手な振る舞いに、どれほどの気苦労を重ねてきたか……。彼がいなければ、五人の星はバラバラに霧散していたであろう。まさにNACSの太陽よ!」
✴︎安田顕:変幻自在の奇跡
「そして安田顕……この男は**『神に愛された変態』であり、同時に『奇跡の依代』**だ。牛乳を飲めばリバースし、ズボンを脱げば伝説を作る。一方で、その演技力はもはや神域! 狂気と哀愁を同時に纏えるのは、この世で安田さんのみよ。ただ……もう少し、そう、もう少しだけ社交的になってくれれば、わしの寿命も延びるというものだがな……」
✴︎戸次重幸:鏡合わせの忌避
「次、戸次。……。……嫌いだ。(即答)」
「えっ、あんなにハンサムなのに!?」
「理由を教えなさいよ、持子!」
二人の追及に、持子は苦虫を噛み潰したような顔で、忌々しげに吐き捨てた。
「……あやつを見ていると、『自分』を見ているようで反吐が出るのだ! あの、肝心なところで詰めが甘い『残念』な性質! 趣味に没頭しすぎて周りが見えなくなる猪突猛進さ! そして、あふれ出る隠しきれないオタク気質ッ!! ……同族嫌悪よ! あやつの失態はわしの古傷を抉るのだ! 見ておれんのだよ!!」
✴︎大泉洋:神!!!異論は認めない!!!
「大泉洋――英雄ではない。最初から格好良くもない。愚痴を垂れ、キレ散らかし、「もう帰りたい」と弱音を吐き、尻が割れると絶叫する。
だがな、それでよいのだ。
人は皆、限界の手前で本性をさらす。
大泉洋は、それを隠さぬ。
己の無様さ、情けなさ、どうしようもなさを、そのまま武器に変える。
作られた笑いではない。
削れた魂が、そのまま画面に落ちておる。
笑っているつもりが、気づけば救われておる。
「ここまでダメでも、生きていてよい」と、無言で教えよる。
剣も策も持たず、ぼやき一つで民を救う男――
それが大泉洋だ。」
✴︎音尾琢真:愛すべき末っ子
「最後に音尾さん。ふむ、一見するとあやつ、いかつい……というか、少々魚類に近い顔立ちをしておるが、その内面は**『究極の可愛さ』**に満ちておる! 兄貴分たちに可愛がられ、健気に立ち振る舞う姿……あぁ、応援せずにはいられぬ。最近の重厚な演技も、実にわしの心に響く。NACSの良心と言っても過言ではないわ!」
魔王、再び眠りにつく
「……ハァ、ハァ……。よいか、この五人が揃った時の爆発力は、まさに銀河衝突に匹敵する。わしの推し活に終わりなどないのだからな!」
持子は再び熱弁し、そして最後には満足げに頷くと、再び深い眠り(あるいは妄想の海)へと落ちていった。
「……なるほど、戸次さんが嫌いなのは『似てるから』なのね」
雪と鮎は、持子の極端かつ深い「NACS愛」に圧倒されつつ、眠る持子にそっと毛布をかけ直した。




