機密報告:帝都霊脈暴走事件 戦後分析
✴︎帝都霊脈暴走事件という未曾有の危機を乗り越えた後の、各組織(政府機関、警察、自衛隊、主要七クラン)の見解と今後の動向の纏め。
1. 政府機関:内閣府・第七神祇課『彼岸花』(室長:赤城太郎)
* 事件の見解:
* 同盟国による「東京焦土作戦」という最悪のシナリオを回避できたことに、胃を撫で下ろしている。
* しかし、事態収拾のために切った「白紙小切手(クランへの莫大な特別追加報酬)」や「自衛隊の超法規的展開」の事後処理・予算の言い訳に追われ、連日の徹夜で疲労困憊している。
* 今後の動向:
* 結果的に帝都を救ったのはTIAの「規格外の個(持子・楓たち)」であった事実を重く受け止める。
* 特に、将門公のシステムを強制シャットダウンさせたTIAの『八雷神』由来のブラックボックス技術に対し、強い警戒感を抱く。「民間組織が強大すぎる力を持つことは国家の脅威である」とし、TIAへの水面下での管理・監視体制をより一層強化するよう画策し始める。
2. 警察機構:警視庁公安部『特殊呪歌対策課』(課長:葛西研二)
* 事件の見解:
* 自衛隊の過剰火力により大手町のインフラは甚大な被害を受けたが、部下たちとクランの奮闘により「一般市民の死傷者を奇跡的にほぼゼロ」に抑え込めたことに、非能力者としての矜持と満足感を得ている。
* 特製電磁警棒だけで特級怨霊の群れを足止めした部下たちを誇りに思っている。
* 今後の動向:
* 自衛隊の重武装展開が「成功体験」として扱われ、今後の武力介入のハードルが下がったことを深く危惧している。
* 「街と市民を守るのは警察だ」という信念のもと、自衛隊に頼らないための独自の結界技術や、防衛装備の拡充を上に要求する。また、旧知の仲である風間助平には、後日「派手にやりすぎだクソジジイ」と酒を奢らせつつ文句を言いに行く予定。
3. 鋼鉄の防波堤:自衛隊・特殊作戦群『対特殊武器衛生隊(極暑)』(山本貞二郎一佐)
* 事件の見解:
* 『10式戦車改(魂喰らい)』や『16式機動戦闘車(不知火)』など、八雷神の技術を組み込んだ新兵器の火力が、神格クラスの怨霊の群れに通用したことに大満足し、高笑いが止まらない。
* しかし、最終的な「敵将(将門公)の首」を、軍隊ではなくTIAの小娘たちに取られたことには、軍人として強い不満と屈辱を抱いている。
* 今後の動向:
* 「民間組織(TIA)に依存した防衛には限界がある」と政府に強硬に主張する。
* TIAが独占し、今回使用されたであろう「東京霊脈グリッドへのシステム干渉技術」を含む『八雷神』の全データを、国家権力をもって強制接収すべきだと赤城室長に圧力をかけ、軍拡路線をさらに推し進める。
4. 東京霊脈防衛戦線:主要七クランの見解
① 高田馬場囲碁愛好会(TIA / 代表:風間助平)
* 見解: 孫娘(楓、高子、洋助)や持子たちが無事に生還し、帝都を守り抜いたことに密かに祝杯を挙げる。極秘の逆ハッキングで自身が死にかけたことは、頑なに隠し通す。
* 今後: 政府(赤城)や自衛隊(山本)からの技術開示の圧力がさらに強まることを予測。表向きは「ノリと勢いの囲碁サークル」を装ってのらりくらりと躱しつつ、次世代(洋助と桐子)への権力委譲と体制強化を急ぐ。
② 古神道結社・八咫烏(代表:葉室嗣綱)
* 見解: 防衛線での総力戦で正統なる支配者としての誇りを示せたこと、そして娘の桐子が次期代表として洋助と共に決定的な働きをしたことを高く評価している。
* 今後: TIAとの結びつき(政略結婚)の重要性を再認識しつつも、霊脈の主導権を巡る水面下の牽制は止めない。持ちつ持たれつの緊張状態を維持する。
③ 鳳翼山伏衆 & ④ 曼荼羅浄土門
* 見解: 前線で共に血を流したことで、クラン間の連帯感がかつてなく強まっている。「大先達(助平)の孫たちは流石だ」とTIAの実力を素直に称賛している。
* 今後: 激戦で穢れた大手町一帯の浄化や、破壊された結界の修復、そして昇天した怨霊たちの供養という、彼らの本来の持ち場(事後処理)に専念する。TIA寄りの穏健派としてのスタンスを強める。
⑤ 聖三条騎士団 & ⑦ 龍胆組・霊学会
* 見解: 聖三条騎士団は、異端の存在(極黒の魔王や吸血鬼)が神格を打ち倒し事態を解決したことに、教義上の複雑な思いと恐怖を抱いている。龍胆組は、赤城から約束された「白紙小切手」の莫大な報酬に歓喜し、宴会騒ぎを起こしている。
* 今後: 各々の教義や欲望に従い、戦後の復興特需に乗じて独自の勢力拡大とシマ争いを再開する。
⑥ 陰陽庁執行部・「六壬」(代表:土御門泰臣)
* 見解: 事件の最中、TIAの地下指令室が「東京地下グリッドへの強引な接続」を行った痕跡(極めてイレギュラーな神話級の魔力波形=?の干渉)を微かに察知しており、極度の危機感を抱いている。
* 今後: 監査役として、これ以上TIAに「八雷神」の技術をブラックボックス化させることは危険だと判断。独自の内偵部隊(式神)を密かにTIA周辺に放ち、あの夜起きた「真実」を探り始める。
【総括】
持子たち「将門公討伐隊」の活躍により、表向きの平和は保たれました。しかし裏社会では、この事件をきっかけに「八雷神の遺産」と「圧倒的な個の力」を巡る、**国家(自衛隊・彼岸花) vs 民間(TIA・八咫烏)**という新たな冷戦構造が激化していくことになります。




