表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
竜皇女と呼ばれた娘  作者: Aoi
魔法学校編
89/342

作戦失敗

扉の先に人がいない事を確認しつつ慎重に扉を開ける



『よしっ誰もいないね。えーっとどっちに行けばいいんだろう』

『ピューイ』

『こっち?あ、そっか。ルージュが来た道を戻っていけばいいんだもんね。案内よろしく』



自信満々にしているルージュをヴァイオレットは信じ後ろをついていく



『それにしてもこの甲冑、バレない為にと思ったけど動き辛いなぁ』



気絶させた見張り役の兵士が着ていた鎧を拝借してきたヴァイオレット

だが着慣れない鎧は動きが鈍くなる上体に擦れてちょっと痛かった

ガチャガチャと音を鳴らしながら慣れない鎧を着て歩いていると、暫くして前方から他の兵士がやって来た

見た目は全く一緒なのだから声を発しなければ正体はバレないはずだ

五メートル、三メートルと兵士が近づいてくる

このままやり過ごすことができるかと思ったヴァイオレットの目の前を通り過ぎようかというところで兵士が声をかけてきた



『ん?おいお前』

『ひゃい!』



声をかけられビックリして声が裏返ってしまった

それが怪しまれたのか、兵士がこちらに寄ってくる



『なんだその声……それになんだかヨロヨロ危なっかしい歩き方してるし。もしかしてお前……』



バレたか。最悪の場合強行突破することを覚悟し兵士の次の言葉を待っていると、予想しているものとは違う言葉が返ってきた



『体調でも悪いのか?仮眠室で少し休んだらどうだ』

『あっあぁ……そうだな。そうさせてもらうよ』



体調が悪いと勘違いしてくれた兵士に必死に作った野太い声でヴァイオレットは応答し兵士と別れる

初っ端からバレることはなんとか回避し、引き続き出口を目指して移動を再開

ルージュについていきながら歩いてるとやがて階段が見えてきた

恐らくこの階段を上がっていけば出口、そうでなくとも出口に近づけるはず

不自由な体で一歩一歩階段を上がっていると、急に警報のようなものが鳴り響いた



『なになに!?今度は何が起こったの!』

『緊急事態発生緊急事態発生。収監されていた囚人が脱獄、警備にあたっている者は直ちに捜索を開始。生死は問わない。見つけた者は速やかに始末せよ』

『もうバレた!もしかしてさっきすれ違った人見張り役交代の人だったのかも……こうなったらもう強行突破するしかないよね』



ヴァイオレットは今まで動きを制限されていた鎧を脱ぎ体を身軽にし一気に階段を駆け上がる

上がりきったところに扉がありそこを開くと目の前には兵士が既に待ち構えていた



『いたぞ!かかれー!』

『ルージュ!死なないように手加減してね!』

『ピュイ!』



ご拝読いただきありがとうございます!

ブクマ、評価感想等々頂けると励みになります

隔日投稿していますのでよろしければ次回もよろしくお願いします!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ