表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
竜皇女と呼ばれた娘  作者: Aoi
魔法学校編
80/342

本気の殺意

『凄い凄い!ヴァイオレット選手、メアリー選手に対して休まずひたすら攻撃を浴びせていく!』



止まないヴァイオレットの連撃、その攻撃を受け続けるメアリー

蓄積されたダメージを放出しようとするが、それをする隙さえ与えず攻撃を浴びせる

これまでどう相手を攻略するかという考えの元戦っていたヴァイオレットだが、それは本来のスタイルではない

森で魔物と戦っていた時はそんな細かいことを考える暇もなくもっとシンプルで殺るか殺られるかで、とにかく自分に襲いかかってくる目の前の相手を屠るのというのが普通だった

森を出て人と接するようになってからそれは理性で封印されていたが、先程メアリーから食らったダメージがきっかけでその本能が呼び起こされてしまった



『メアリー選手、先程までは攻撃を受けても平然としているようでしたがヴァイオレット選手の怒涛の攻撃を前に徐々に後退していっています!』



実況の声でメアリー自身もそこで自分が無意識に後退していたことに気がつく

それだけではない、メアリーの傷の治りがヴァイオレットの攻撃速度に対して徐々に追いつかなくなっていっていた



『(このまま攻撃を食らってたら本当にまずい……なら)ニトロボム!』



メアリーが苦し紛れに捻り出した魔法は自損覚悟の広範囲爆破

自分自身がそれでダメージを負ったとて、僅かな時間だけでも稼げれば蓄積されたダメージを放出し傷を癒すことができる



『今のうちに……!』



爆発で吹き飛ばされたメアリーは爆風と爆煙を利用してヴァイオレットから距離をとろうとする

だが次の瞬間、煙の中から自分の腕を掴むで手が現れた

それは紛れもなくヴァイオレットの手

普通であれば回避するであろう爆発をヴァイオレットは一歩も後ろに引かず受け、そのままメアリーがいる場所を特定してきた



『ひっ……!』



これまで痛みを感じることを楽しんできたメアリーだったが、それはダメージを食らっても生死の危険を感じてこなかったから

しかしヴァイオレットから全身に刺さるような本気の殺意を真正面から受けたことでメアリーは初めて恐怖というものを感じた



『こ、降さ……!』



報復を使用しようとすればできただろう

だがメアリーは戦うことを本能で拒んだ

降参を告げようとするがそれよりも僅かに早くヴァイオレットの拳がクリーンヒット

そのまま地面に強く叩きつけられたメアリーは気絶しピクリとも動かなくなった



『あっ、ごめん。ちょっとやりすぎちゃった』

『勝者ヴァイオレット・カラミティア!』



ご拝読いただきありがとうございます!

ブクマ、評価感想等々頂けると励みになります

隔日投稿していますのでよろしければ次回もよろしくお願いします!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ