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竜皇女と呼ばれた娘  作者: Aoi
魔法学校編
75/342

一撃

『さぁ魔闘大会もいよいよ最終日を迎えました!最終日は今回初の試みである学年無差別級に参加してくれた選手達は自分の腕に覚えがある猛者達の登場です。これまでどの試合も白熱していましたが本日はそのどの試合よりもきっと会場を沸かせてくれるでしょう!』



実況を行う女性の言葉で会場のボルテージは最高潮に。その初戦を飾るのはヴァイオレット

相手は一学年上のグレゴリオ、能力は未知数だがミーシャ達の戦いを見てモチベーションを高めた今のヴァイオレットは負ける気がこれっぽっちもしていなかった



『それではヴァイオレット・カラミティア対グレゴリオ・アバンシュル……試合開始!』



試合開始の鐘が鳴る。それと同時にグレゴリオが動いてくるかと思ったが、相手は開始地点で構えたまま様子を窺っていた



『あれ?攻撃してこないの?』

『そっちこそ威勢のいい事言ってた割に慎重じゃねえか。遠慮しないでどこからかかってきてもいいぜ』

『そう?じゃあお言葉に甘え……て!』



そういうグレゴリオの視線はヴァイオレットを一挙手一投足に警戒していた

下の学年だからといって手加減するつもりは一切ないというのがそれだけで理解した

ヴァイオレットの武器は模倣と解析、相手の動きを見ながら魔法を解析し模倣(トレース)して倒すというのが普段の戦い方

だが今回はグレゴリオの挑発に乗って先制攻撃を仕掛けることにした



『フレイムランス!』



まずは相手の力量を見る為に小手調べで攻撃を放つ

グレゴリオはその攻撃を跳躍で躱すとそのまま空中を蹴ってこちらに向かってきた

速いが直線的な動きで捉えやすい。ヴァイオレットは向かってくる相手に合わせて攻撃を繰り出そうとする

しかしその瞬間グレゴリオが何かに当たったかのように突然軌道を変えてきた



『わっ!』

『俺の使う魔法は空中に自在に壁を作り出す魔法だ。相手に見えない壁を作り出すことで予測できない動きをして翻弄させたところを仕留める。お前も俺の手のひらで踊りながらくたばりやが……ぶへぇあ!?』



突然軌道を変えてきたグレゴリオにヴァイオレットは驚いて出かかっていた攻撃を反射的に合わせる

それが見事にグレゴリオの移動先と被りクリーンヒット、力の加減もしていなかったのでグレゴリオは一発で場外まで吹き飛ばされ壁に叩きつけられた

審判が駆け寄っていき戦闘続行不可能とみなし手が上げられた



『勝者ヴァイオレット・カラミティア!それと担架を持ってきてくれ!』

『な、なんと今年入学したばかりのヴァイオレット選手が一撃で試合を決めました!初戦からとんでもない試合を見せてくれました!』

『えっ、これで終わり?ちょっと私これっぽっちも力出せてないんだけど!もっとやろうよ!』

『ちょっと君離れて!彼は重傷なんだよ!』



初戦を無事に突破することができたヴァイオレットだったが、ラッキーパンチがカウンターとなってしまったことで不完全燃焼で試合を終えることとなった



ご拝読いただきありがとうございます!

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隔日投稿していますのでよろしければ次回もよろしくお願いします!

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