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竜皇女と呼ばれた娘  作者: Aoi
魔法学校編
72/342

影の刺客

歓声が湧き上がる会場に響き渡る程の大きな声

その声に反応するかのようにミーシャは大きく後退した



『今のって誰の声?』

『もしかして……シェリアちゃん?』



シェリアを知る者からしたらにわかに信じ難かったが、あの声は確かにシェリアのもので間違いなかった



『今シェリアちゃんの言葉に対してミーシャちゃんが素直に従ってたように見えたけど』

『あれは多分呪詛魔法よ』

『呪詛?』



ミーシャが使った魔法は自身の言葉に魔力を込めることで相手に行動を強制させるという魔法らしい

それで先程の離れろという言葉でミーシャを退かせたのかと納得がいった



『でも呪詛ってなんか物騒な名前の魔法だね』

『そりゃ言葉で相手を思い通りに動かすことが出来るんだもの。今はああいった類の魔法を犯罪目的で使用したら極刑だけど統制がとれていなかった昔は悪用する人が多かったからそんな名前になったんでしょうね』

『そんな魔法をまさかシェリアちゃんが使うなんてなんか以外』

『私達の得意な魔法の属性って先祖から遺伝しているらしいからその名残りじゃない?』



試合前に話していたミーシャの口ぶりからシェリアがこの魔法を使うことは知っていたのだろう

何か対策があるのかは分からないが、こうなると俄然シェリアが優位



『入学試験の時一度だけ見たことがあったんだけどやっぱりその魔法は厄介ね』

『ミーシャさんが……私相手なんかに……ここまでしてくれたんですから……私も全力で戦います……!』

『望むところよ』



シェリアの呪詛魔法とフィオーレの攻撃のコンビネーションは相当に厄介なものだ

シェリアが動くなと命じればミーシャは行動の停止を余儀なくされる

呪詛魔法はかける相手によって命じた言葉の持続時間は異なるようで、ミーシャに使用して持続する時間はおよそ三秒程度

戦闘においてその三秒は決定的な致命傷を負うこととなる



『動くな!』

『くっ……!』



俊敏性が武器のミーシャが動き止められてしまったら近寄る手段がなくなってしまう

動きを封じられたミーシャにフィオーレが容赦なく攻撃を浴びせていく

みるみるうちに生傷が増えていくミーシャ、次第に動きが鈍くなっていきビーストモードが解かれてしまう

拘束し勝負を決めようとするフィオーレ

しかしミーシャも最後の力を振り絞り、地面の床の一部を持ち上げシェリアに向かって投げつけた

だがそれもフィオーレによって防がれてしまい、ミーシャは拘束される



『私の……勝ちです……ミーシャさん……』

『確かにこれじゃあ私はもう動けないわね。でも降参はしないわ』

『どういうことですか……?』

『まだ勝負は終わってないってことよ』



ミーシャがシェリアに向かってそう言い放った刹那、シェリアが突然何者かによって押し倒された



ご拝読いただきありがとうございます!

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