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竜皇女と呼ばれた娘  作者: Aoi
魔法学校編
66/342

ミーシャの相手

初戦を控えているミーシャを応援する為、今日試合のないヴァイオレットは観客席からミーシャの試合を見守ることにした

席に着くとヴァイオレットが提げていたバッグが突然モゾモゾと動き始める

中から顔を出したのは成長したはずのルージュだった



『キュー』

『あっこらルージュ、出てきちゃダメって言ったでしょ。本当は連れてきちゃダメなんだから。ちょっとだけなら顔出していいけどそこで大人しくしてて』



ルージュの事を知っている者がこの姿を見たらきっと何事だろうと驚くだろう

ヴァイオレットがこの大会があることを知ってから、ルージュと一緒になって鍛錬を行った

大会が近づいていたこともあり、授業は通常よりも早く終わったのでその分を鍛錬に費やすことができた

そしてその成果この体を小さくする魔法

これが果たして戦闘に役立つのか定かではないが、ルージュ自身はヴァイオレットの側にずっといられるのが嬉しいようで結構気に入っているようだ

バッグにルージュをなんとか隠し一段落ついていると、今度はそこへシェリアがやってきた



『ヴァイオレットさん……一緒に観てもいいですか?』

『あれ?シェリアちゃん控え室にいなくていいの?試合あるよね』

『私は……最後だからまだ時間があるので……一人だとどうしようもなく……不安になってしまって……レイナさん達も……自分の試合に集中したいでしょうし……』

『あぁ、だからここに来たんだ。いいよ、一緒に観よ』



これだけ大勢の観客に見られながら戦うというのはシェリアにとってはかなりのプレッシャーになるのだろう

いやシェリアでなくとも緊張するかもしれない

シェリアの戦う姿は見たことがないが、いつものパフォーマンスを発揮できなくては勝ち上がるのはきっと厳しいだろうから、なんとか緊張を解さなくてはとヴァイオレットはシェリアになんと声をかけるべきか考えた

そうして悩んでいるうちにミーシャが入場してきてしまった



『あっ、ミーシャさん……出てきましたね』

『ほんとだ』



ミーシャが出場してくると周囲の観客がザワつきだす

やはりミーシャが獣人だということに対してかなり嫌悪感を抱いてるような言動が聞こえてきた

その声にかき消されないようヴァイオレットは声を振り絞ってミーシャに声援を送った



『ミーシャちゃん頑張れー!』

『が……頑張れー……!』

『そんなに大きい声を出さなくても獣人の耳なら普通に聞こえるわよ』



勝敗の決め方は至ってシンプル、相手を戦闘不能にするか降参と言わせるか

会場には回復専門の魔法使いもいるようなので、多少の深手だろうと致命傷又は選手が降参と言わない限り試合は続行される



『それではミーシャ・オルネシア対ヒューズ・クルス……始め!』



ご拝読いただきありがとうございます!

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