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竜皇女と呼ばれた娘  作者: Aoi
魔法学校編
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友達と過ごす休日

ミーシャに遊びに誘われた日から数日が経ち休日がやってきた

ヴァイオレット達は準備を済ませて王都の町へ。いつもは学校と寮の往復なのでほとんど制服しか着る機会がなかっので、今回は久しぶりの私服での外出だ



『おーヴァイオレット今日は気合入ってるねぇ』

『えへへ~そうでしょ~ミーシャちゃんに決めてもらったんだぁ』

『ヴァイオレットの服選びのセンス皆無だったから仕方なくよ』

『それよりも今日ルージュちゃんは?』

『どうしようかと思ったんだけどなんかちょうどいいタイミングで団長さんが現れたから預かってもらってる。流石に一緒には連れて行けないからねぇ』

『そう、えっと……それでそっちの魔女みたいな恰好しているのは誰?』

『シェリアちゃんだよ。誘ったら来るって言ってくれたんだ!』

『あー、マントで顔が隠れてたから気づかなかったわ。よろしくな!ボクはイースだ!』

『今日はよろしくねシェリアちゃん』



レイナ達が挨拶をすると、ヴァイオレットの後ろにいたシェリアはおずおずと前に出てきて震えた声をあげた



『……く……ま……!』

『くま?』

『多分よろしくお願いしますって言ってるんだと思うよ』

『おー通訳』

『さっ、挨拶も済んだし早く行きましょ』



王都は広いので見て回るには時間がかかる

休みとはいえ寮の門限までには帰らなくてはいけないので、限られた時間を効率良く使わなくてはならない

皆が目的地へスタスタと歩いて行く中、シェリアは緊張しているのかヴァイオレットの袖をギュッと握って震えていた

その緊張を解そうとヴァイオレットは語りかける



『シェリアちゃん今日は来てくれてありがとうね』

『い……え……。こ、怖い……ですけど……せっかく……ヴァイオレットさんが……誘って……くれたから……私も……頑張って……みたくて……』

『そっか、でも無理しなくていいからね。私が側にいるからダメそうだったら言って』

『あ……りがとうございます』



そう言うとシェリアは前にいるミーシャ達に追いつこうと歩き出した

シェリアなりにこのままではいけないと思い行動に起こしたのだろう

そう思わせることができたのは間違いなくヴァイオレットだろう



『そういえばまだ皆の希望を聞いてなかったけど何かしたいことはある?』

『食べ歩き!色んな料理を食べたい!』

『朝ごはん食べたばかりでお腹空いてないわよ。他には?』

『私は服を見たいかな。王都に来たんだし町にはない服を買っておきたいわ』

『シェリアちゃんは何処か行きたいところある?』



ルナが問いかけるとシェリアは肩をビクつかせる

ヴァイオレットの背後から姿を現し皆に自分の希望を伝えようするが、緊張で声が出せず口を魚のようにパクパクさせるだけ

そこにヴァイオレットがやってきてシェリアの手を取る

それによって幾分か緊張が和らいだシェリアは、一度大きく深呼吸した後声を振り絞った



『わ、私……は!しょ、植物……園に行って……みたい……です』

『植物園ね……あっ、ちょうどこの道を進んでいったところにあるみたいだから行ってみよっか。皆もいい?』

『いいよー』

『あ、ありがとうございます……!』



シェリアが希望が通り早速植物園と向かう一行

勇気を出したシェリアに対してヴァイオレットは無言でグッドサインを送った



ご拝読いただきありがとうございます!

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毎日最新話を更新していますのでよろしければ次回もよろしくお願いします!

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