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竜皇女と呼ばれた娘  作者: Aoi
魔法学校編
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縮まる距離

シェリアを尾行し、花と会話をしてるところで気づかれてしまったヴァイオレット

驚きで石のように固まってしまったシェリアに恐る恐る声をかけてみる



『シェリアちゃんてお花が好きだったんだね』

『……!』



ヴァイオレットが話かけると固まっていたシェリアが我に返り、いつものように逃げようとしたのでなんとかそれを食い止めようとした



『待って!私はあなたとお話がしたいだけなの!だから逃げないで!』



ちょっとだけでいいので話す機会をとヴァイオレットが言葉で訴えかけると、シェリアは逃走を中断しその場で立ち止まる

そのままこちらに振り返るともじもじと何か言いたそうにしていたので、本人から喋りだすのを待った



『わ……』

『ん?なに?』

『私……凄い人見知りで……人とお話しようとすると……何を喋ればいいか……分からなくなっちゃって』

『そうだったんだ、じゃあ私が嫌いだからとかそういう理由じゃないんだね。よかったぁ』

『ご、ごめんなさい……今まで逃げてちゃって……』

『全然いいよ。でもよかったぁ、せっかく同じ部屋になったのにお話もできないなんて寂しいもんね』

『私……こんなんだから……喋るのも……遅いし……ヴァイオレットさんを……怒らせちゃう』

『ん~……世の中には色んな人間がいるけど完璧な人間なんて存在しない。皆ひとつやふたつ苦手な事があってその苦手な事と向き合いながら生活してるんだってお母さんも言ってたし。それに私も苦手なことだらけだし。だからシェリアちゃんが喋るの遅くても私は全然気にしないよ?』



ヴァイオレットの母バシリッサの受け売りをシェリアに語ると、シェリアはもじもじと体をくねらせる

何かを話そうとしてるのだろうと理解したのでヴァイオレットはゆっくりとシェリアが語るのを待った



『私ね……植物とお喋りすること……できるんだ』

『やっぱりさっきのってお花と話してたんだ。もしかしていつも一人でどこか行ってたのも?』

『……!』コクッコクッ

『どんなお話してるの?』

『今日は……ですね、いつもよりあったかいから……お水が欲しいって……言ってたから……お水をあげてたんです……』

『へぇ~、植物とお話できるなんて凄いねー』

『へ、変じゃない……?』

『なんで?凄いじゃん!私にはできないことだもん。ねぇねぇお花以外の他にどんな植物とお話したっことがあるの?』

『そ、それはですね……』



シェリアはゆっくりだが、それでもしっかりとヴァイオレットに質問答える

それによって二人の距離は少しだけ縮められることができた



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