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竜皇女と呼ばれた娘  作者: Aoi
魔法学校編
53/342

尾行してみた

試験の結果が出たことでミーシャとは別の部屋になり新たな生徒シェリアと共に生活をしていくこととなったヴァイオレット



『おはようシェリアちゃん、一緒に朝ごはんでも……』

『……!』ペコッ

『あ、行っちゃった』



昨日結局ヴァイオレットが寝るまで部屋に戻ってこなかったシェリアは、朝起きたら布団で寝ていた

なので起こして一緒に朝ごはんでも食べながら親睦を深めようとしたのだが、昨日と同様ヴァイオレットが声をかけた瞬間に慌てて逃げるように何処かに行ってしまった

しかしそれにめげず何度もアタックをかけてみた



『ねぇねぇ、一緒に学校に行こ!』

『……!』

『シェリアちゃん、隣いい?』

『……!』

『ねぇねぇ、どうしてトイレなんかでご飯食べてるの?』



仲良くなるべく思いついた事を手当たり次第色々と試してみたが悉く躱されてしまい、親睦を深めるどころかまともに話すことすらできなかった

昼食時、その事をミーシャ達に明かした



『私、嫌われてるのかな……』

『嫌われる程お互いの事を知らないでしょ』

『確かに。うーん、どうすればシェリアちゃんと仲良くなれるのかなぁ。ミーシャちゃんシェリアちゃんの事何か知ってる?』

『私も殆ど知らないわね。自分から話しかけてくるタイプじゃないしあまり人付き合いが得意じゃないんじゃない?』

『んー何かシェリアちゃんの好きなものとかが分かればいいんだけど……そういえば皆は誰と同じ部屋になったの?』

『私はレイナと同じ部屋でルナとイースが一緒。ちなみに王女様は前回同様一位だったから変わらず一人ね』

『そっかぁ皆いいなぁ。私も早くシェリアちゃんと仲良くなりたいよ』



昼食を終え教室に戻ろうと皆で廊下を歩いていると、シェリアが歩いているのが見えたのでヴァイオレットは再度声をかけようとする



『あっ、シェリアちゃん。シェリアちゃ……!』



呼びかけようとしたところでまたすぐ逃げられるのでは思い途中でそれを止めた

シェリアの好きなものを調べようにも姿を消されてはどうにもならないので、ヴァイオレットは作戦を変えてみることにした



『シェリアちゃん一人でいつも何処かに行っちゃうんだよね……よし!あとを尾けてみよう!』



シェリアに気づかれないよう尾行を開始

シェリアは外に出て学校の裏庭へ。そこにある花壇まで行くと魔法を使って花に水をやり始めた

その姿はヴァイオレットが話しかけた時に見せる表情からは想像できない程楽しそうにしていた

やがて水をやり終えると、シェリアはしゃがんで花に向かって何かを話しているような仕草をみせた



『美味しかった?また明日もやりにくるからね』

『お花と話してる……?』

『ピッ……!』



花に向かって楽し気に話しているシェリアを見て思わず声に出してしまったヴァイオレット

それに対してシェリアは驚いて石のように固まってしまっていた




ご拝読いただきありがとうございます!

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