表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
竜皇女と呼ばれた娘  作者: Aoi
魔法学校編
50/342

魔法の雨

序盤はミュゼルの怒涛の攻撃は続き、ヴァイオレットはその対応に追われる形となった

一度にくる多属性の攻撃はまるで手練れの魔法使い複数人と相手しているようだった



『ほれどうした!まさかこのまま何もしてこないわけじゃなかろうな!四重魔法(フォースマジック)!』



また新たに魔法の数が増え更に攻撃は激化していく

あれだけ魔法を連発しているというのにミュゼルはピンピンしている

どうやらミュゼルも相当な魔力を保有しているようだが、これだけ連発していればいずれ魔力切れを必ず起こすだろう

長期戦に持ち込めば自ずと勝利は見えてくるはず、それにこの多属性魔法の同時攻撃をエリザが使っているのと似たような魔法で無効化する方法はあるにはある

だがそれだとミュゼルの魔法に負けを認めるということになってしまう

試合には勝てるが勝負に負ける。そんなつまらない戦い方で勝ってもヴァイオレット自身が納得できなかった

やはりやるなら真向から勝負して目の前の相手に勝ちたい

幼い頃から戦いに明け暮れていたヴァイオレットは相当な負けず嫌いになっていた



『とはいえこれだけ攻撃が続くと避け続けるのは難しいしこれ以上防御の方に魔力も割けないしなぁ』

『中々しぶといな、ならこれはどうじゃ!五重魔法(フィフスマジック)!』

『そうだ、避けるのが難しいなら跳ね返せば!リフレクション!』



五属性同時の攻撃に対してヴァイオレットは自身の前に透明な壁を築く

その壁にミュゼルが繰り出した攻撃が触れた瞬間、魔法が反転してミュゼルの方に向かっていった

ヴァイオレットが使用したのは相手の魔法を跳ね返す魔法、それを上手く利用して他の魔法にぶつけて相殺する



『ほぉ、そんな魔法まで使えるのか。五重魔法まで耐えられる奴が現れたのは久しぶりだな』

『よし、このまま反撃に……うわっ!』



勢いに乗って攻勢に転じようかとしたその時、周りの地面が突然沼のような泥濘に変化したことでヴァイオレットは足を取られ動きを一時的に封じられてしまった



『足元が疎かじゃったな、同時に使えるのは何も攻撃魔法だけじゃないぞ。くらえ!』



回避行動がとれないヴァイオレットにミュゼルは魔法の雨をこれでもかと浴びせていく

リフレクションで跳ね返し何発か相殺していくが、全ては相殺しきれず直撃する

魔力を纏わせた体なので直接的なダメージはなかったが、今の攻撃でかなり削られてしまった



『いやぁ油断しちゃったなぁ、トラップのことは完全に頭から抜けてたよ。今のはちょっと焦っちゃった』

『その割にはまだ余裕がありそうじゃないか』

『えっ、そう見えた?余裕というより楽しいからかな、久しぶりに戦ってる感じがして楽しいんだ。勝負はこれからだよ!』



ご拝読いただきありがとうございます!

ブクマ、評価感想等々頂けると励みになります

毎日最新話を更新していますのでよろしければ次回もよろしくお願いします!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ